オゼンピックでダイエットは可能?効果・仕組み・注意点を徹底解説

オゼンピックという薬の名前を、最近テレビやSNSで目にする機会が増えています。もともとは2型糖尿病の治療薬として開発されたこの注射薬ですが、体重を減らす効果があることから、ダイエット目的での使用が世界中で注目を集めています。日本でも医療痩身に関心を持つ方を中心に「オゼンピックでダイエットできるの?」「副作用は大丈夫なの?」という疑問の声が多く聞かれるようになりました。この記事では、オゼンピックがどのような薬なのか、どういった仕組みで体重減少をもたらすのか、そして使用する際に知っておくべきリスクや注意点について、医学的な根拠をもとにわかりやすく解説します。


目次

  1. オゼンピックとはどんな薬か
  2. オゼンピックがダイエットに注目される理由
  3. オゼンピックが体重を減らす仕組み
  4. 臨床試験で示された体重減少効果
  5. オゼンピックと肥満症治療薬「ウゴービ」の違い
  6. 日本国内での承認状況と処方のルール
  7. オゼンピックを使用できる人・できない人
  8. オゼンピックの主な副作用と対処法
  9. オゼンピックと生活習慣改善の関係
  10. 医療機関で相談する際のポイント
  11. まとめ

この記事のポイント

オゼンピック(セマグルチド)は2型糖尿病治療薬だが、食欲抑制などにより平均約15%の体重減少効果が臨床試験で示されている。日本ではダイエット目的の使用は未承認で、肥満症には「ウゴービ」が2023年承認済み。消化器症状や中止後のリバウンドリスクがあるため、医師の管理下で生活習慣改善と併用することが不可欠

🎯 1. オゼンピックとはどんな薬か

オゼンピック(Ozempic)は、デンマークの製薬会社ノボ ノルディスクが開発した注射薬で、有効成分はセマグルチド(semaglutide)と呼ばれます。日本では2021年に2型糖尿病の治療薬として承認されており、週に1回の皮下注射で血糖値をコントロールする目的で使われてきました。

セマグルチドは「GLP-1受容体作動薬」というカテゴリーに属します。GLP-1とは、食事をとったときに小腸から分泌されるホルモンの一種で、インスリンの分泌を促したり、血糖値の上昇を抑えたりする働きを持っています。セマグルチドはこのGLP-1に似た構造を持つ人工的な化合物で、天然のGLP-1より長く体内で作用し続けることができます。

もともとは血糖値をコントロールするための薬として開発・承認されたオゼンピックですが、臨床試験の中で患者の体重が有意に減少するという事実が明らかになり、そこから肥満治療・ダイエット目的としての可能性が世界中で研究されるようになりました。

注射剤という形状から「ハードルが高い」と感じる方もいるかもしれませんが、専用のペン型デバイスを使って自己注射することができるため、慣れれば比較的簡単に使用できます。週に1回という投与頻度も、毎日の服薬が難しい方にとっては大きなメリットになります。

Q. オゼンピックはどんな仕組みで体重を減らすの?

オゼンピック(セマグルチド)は、脳の視床下部にあるGLP-1受容体に作用して食欲を抑制し、胃の排出を遅らせることで満腹感を長続きさせます。さらに食後の血糖スパイクを抑えることで脂肪蓄積も軽減し、複数の経路が相乗的に働いて体重減少をもたらします。

📋 2. オゼンピックがダイエットに注目される理由

オゼンピックがダイエット目的で世界的に注目されるようになったきっかけのひとつは、2021年から2022年にかけて相次いで発表された大規模臨床試験の結果です。その中でも特に注目されたのが、セマグルチドの高用量製剤(週1回2.4mg注射)を使用した「STEP試験」で、体重が平均15%前後も減少するという結果が示されました。

これはそれまでの肥満治療薬と比べて格段に高い数値であり、医療関係者の間でも大きな話題となりました。従来の肥満治療薬や生活習慣介入による体重減少効果が多くの場合5〜10%程度にとどまっていたことを考えると、この数値は画期的といえます。

また、セレブリティや著名人がSNSでオゼンピックの使用を公言したことで、一般の人々の関心も急速に高まりました。特にアメリカやヨーロッパでは品薄状態になるほどの需要が生まれ、本来の適応である糖尿病患者が薬を入手しにくくなるという社会問題も浮上しました。

日本でも近年、医療ダイエット・医療痩身への関心が高まる中で、オゼンピックについて調べる人が増えています。ただし後述するように、日本ではオゼンピック自体はダイエット目的での使用は承認されておらず、使用する際には医師の適切な判断が必要となります。

💊 3. オゼンピックが体重を減らす仕組み

オゼンピックが体重減少をもたらす仕組みは、複数のルートを通じて働いています。それぞれの作用を順に見ていきましょう。

まず挙げられるのは、食欲の抑制です。セマグルチドは脳の視床下部にあるGLP-1受容体に作用し、食欲を抑える信号を送ります。これにより食事量が自然と減少し、カロリー摂取が抑えられます。単純な意志の力で食欲を我慢するのではなく、脳の仕組みに直接働きかけるため、これまで「食欲に負けてしまう」と悩んでいた方にとっても効果を発揮しやすいとされています。

次に、胃の動きを遅らせる作用(胃排出遅延)があります。セマグルチドは食べ物が胃から小腸へと移動するスピードを緩やかにします。その結果、食後の満腹感が長続きし、次の食事までの間に空腹を感じにくくなります。これも全体的な食事量を減らすことに貢献します。

また、血糖値の急激な上昇を抑える効果もあります。食後の血糖スパイクが抑えられることで、インスリンが過剰に分泌されにくくなり、脂肪として蓄積されるエネルギー量も少なくなります。

さらに、脂肪組織に対する直接的な作用についても研究が進んでいます。GLP-1受容体は脂肪細胞にも存在しており、セマグルチドが脂肪の分解や代謝に直接影響を与えている可能性が示唆されています。ただし、この点についてはまだ研究段階にある部分もあり、今後のさらなる解明が待たれます。

これらの複合的な作用によって、オゼンピックは従来の肥満治療薬を上回る体重減少効果をもたらすと考えられています。特に食欲の抑制と満腹感の持続という二つの作用が相乗的に働くことで、無理なく食事量を減らせる点が大きな特徴です。

Q. 臨床試験でオゼンピックの体重減少効果はどう示された?

セマグルチド高用量製剤(週1回2.4mg)を用いたSTEP 1試験では、68週間で参加者の体重が平均約14.9%減少しました。プラセボ群の約2.4%減少と比べて明確な差があり、体重20%以上の減少を達成した参加者も約32%に上るなど、従来の肥満治療薬を大きく上回る効果が示されました。

🏥 4. 臨床試験で示された体重減少効果

オゼンピック(セマグルチド)の体重減少効果については、複数の大規模臨床試験で詳細なデータが示されています。代表的な試験とその結果を見ていきましょう。

SUSTAIN試験シリーズは、2型糖尿病患者を対象にした試験群で、主要目的は血糖コントロールでしたが、副次評価項目として体重変化も測定されました。週1回1mg投与群では、試験期間(約30〜56週)にわたって体重が平均4〜6kg程度減少することが示されました。これは対照薬と比べても有意に大きな減少幅でした。

さらに注目されたのが、肥満・過体重患者を対象としたSTEP(Semaglutide Treatment Effect in People with Obesity)試験シリーズです。この試験では、セマグルチドの高用量製剤(週1回2.4mg皮下注射)を使用しています。2021年にNew England Journal of Medicineに掲載されたSTEP 1試験では、68週間の治療期間で参加者の体重が平均約14.9%減少しました。プラセボ群の約2.4%減少と比較すると、その差は明確です。

体重減少10%以上を達成した参加者の割合は約69%にのぼり、20%以上の体重減少を達成した方も約32%いました。これは従来の薬物療法では達成が難しかった数値であり、医療界に大きなインパクトを与えました。

また、体重減少以外にも、ウエスト周囲径の減少、血圧の低下、血糖値や脂質プロフィールの改善なども認められており、体重そのもの以外の健康指標にも好ましい影響をもたらすことが示されています。

ただし、これらの臨床試験の結果はあくまでも試験条件下のものであり、実際の体重減少効果は個人の体質、食生活、運動習慣、使用量などによって大きく異なります。また、試験終了後に投薬を中止すると体重が元に戻る傾向があることも報告されており、この点は後で詳しく触れます。

⚠️ 5. オゼンピックと肥満症治療薬「ウゴービ」の違い

オゼンピックについて調べていると、「ウゴービ(Wegovy)」という薬名を目にすることがあります。実はこの2つの薬は同じ有効成分(セマグルチド)を含んでいますが、用途と用量が異なります。

オゼンピックは2型糖尿病の治療薬として承認されており、使用される用量は週1回0.25mgから始めて最大1mg(または2mg)です。一方のウゴービは肥満症の治療薬として承認されており、用量は週1回0.25mgから始めて最大2.4mgまで増量します。つまり、体重減少効果が最大限発揮されるのは、ウゴービの高用量設定においてです。

ウゴービはアメリカでは2021年に肥満症治療薬として承認され、日本でも2023年3月に「慢性の肥満症」を対象とした治療薬として承認されました。これにより、日本でも条件を満たす患者に対してウゴービを保険適用で処方できる道が開かれました(ただし適用条件が厳格に設定されています)。

オゼンピックとウゴービの使い分けについては、「糖尿病の治療が主目的であればオゼンピック」「肥満症の治療が主目的であればウゴービ」という整理がなされています。ダイエット目的でセマグルチドを使いたい場合、医学的には適正な診断・評価のうえでウゴービを選択する流れが正規のルートになります。

一方で、インターネット上では「オゼンピックをダイエット目的で使用する」という情報が多く見られます。これはオゼンピックが先に世に知られたこと、また海外での「オフラベル(適応外)使用」の広がりが影響していると考えられます。ただし、適応外での使用には医療上のリスクがあることを正しく理解しておく必要があります。

🔍 6. 日本国内での承認状況と処方のルール

日本においてオゼンピック(セマグルチド注射薬)は、2型糖尿病の治療薬として承認されています。つまり、ダイエット・肥満治療を目的として処方することは、正式には「適応外使用」となります。

適応外使用とは、承認された用途以外に薬を使用することを指します。医師の判断で適応外使用が行われることは日本の医療においても存在しますが、保険適用の対象外となることが多く、また薬の安全性・有効性が当該目的において保証されているわけではないため、一定のリスクが伴います。

肥満症治療を目的としたセマグルチドの使用については、前述のウゴービが2023年に日本で承認されています。ウゴービが保険適用になるためには、以下のような条件を満たす必要があります。まずBMI(体格指数)が35以上の高度肥満、またはBMIが27以上で高血圧・糖尿病・脂質異常症などの合併症を2つ以上持つ場合などが対象となっています。また、食事療法・運動療法を3か月以上行っても十分な改善が得られない患者に対して使用することが原則とされています。

美容目的・軽度の体重超過のみを理由としたダイエット目的での処方は、保険適用の対象外であり、自由診療(自費診療)として一部のクリニックで提供されています。自由診療の場合、クリニックによって使用薬剤や費用、サポート体制が大きく異なるため、慎重に選択する必要があります。

また、近年ではインターネット上で個人輸入によってオゼンピックを入手しようとするケースも見られますが、これは非常に危険です。医師の指導なく自己判断で使用した場合、重篤な副作用が生じても適切な対応が取れない可能性があります。必ず医療機関を受診し、医師の処方・監督のもとで使用することが大原則です。

Q. 日本でオゼンピックをダイエット目的に使う場合のルールは?

日本ではオゼンピックは2型糖尿病治療薬としてのみ承認されており、ダイエット目的での使用は適応外となります。肥満症治療には同じ有効成分の高用量製剤「ウゴービ」が2023年に承認済みです。ダイエット目的の場合は自由診療(自費診療)となり、必ず医師の診察と処方が必要です。

📝 7. オゼンピックを使用できる人・できない人

オゼンピックやセマグルチド製剤の使用が適切かどうかは、医師が個別に判断するものですが、一般的に使用が検討されるケースと、使用を避けるべきケースについて説明します。

使用が検討されるケースとしては、2型糖尿病の血糖コントロールが不十分な患者(オゼンピックの本来の適応)のほか、医療上の必要性が高い肥満症患者(ウゴービの適応)が挙げられます。ダイエット目的での自由診療においても、健康上のリスク評価を行ったうえで医師が適切と判断した場合に処方が行われることがあります。

一方、使用を避けるべきケースとして代表的なものをいくつか挙げます。まず、1型糖尿病の患者はオゼンピックの適応外であり、使用は推奨されません。また、膵炎(膵臓の炎症)の既往がある方は、GLP-1受容体作動薬の使用によって膵炎のリスクが上昇する可能性があるため、慎重な判断が必要です。

甲状腺髄様がんの既往がある方、または多発性内分泌腫瘍症2型(MEN2)と診断されている方も、動物実験でセマグルチドが甲状腺腫瘍のリスクを高める可能性が示されていることから、禁忌とされています。

妊娠中・授乳中の女性も使用を避けるべき対象です。胎児や乳児への影響が明確ではなく、安全性が確立されていないためです。妊娠を希望している方も、使用を開始する前に必ず医師に相談してください。

腎機能や肝機能に重篤な障害がある方、消化器系の重篤な疾患がある方なども、使用の可否について医師による慎重な評価が必要です。

年齢については、現時点では18歳未満への使用は推奨されていません。高齢者については、副作用の出現に注意しながら慎重に使用する必要があります。

💡 8. オゼンピックの主な副作用と対処法

オゼンピックをはじめとするGLP-1受容体作動薬には、一定の副作用リスクが知られています。使用を検討する際には、これらの副作用についてしっかりと理解しておくことが重要です。

最もよく見られる副作用は、消化器系の症状(吐き気・嘔吐、下痢、便秘、腹痛、消化不良)です。これらは治療開始初期や用量を増やしたタイミングに多く見られ、時間の経過とともに軽減することが多いです。消化器症状を軽減するために、最低用量から始めて徐々に増量していく方法(タイトレーション)が取られます。症状が強い場合は、医師に相談して増量のペースを調整することが大切です。

次に注意が必要なのは、低血糖です。オゼンピック単独では低血糖のリスクは比較的低いとされていますが、インスリンや他の血糖降下薬と併用している場合はリスクが上昇します。動悸、冷や汗、ふるえ、意識朦朧などの低血糖症状が現れた場合は、すぐにブドウ糖や糖分を含む食品を摂取し、医師に報告してください。

また、急性膵炎との関連性が指摘されています。激しい腹痛(特に背中への放散痛を伴う場合)、嘔吐が見られた場合は、すぐに使用を中止して医療機関を受診してください。頻度は低いものの、重篤になりえる合併症です。

胆嚢に関連する副作用(胆石症・胆嚢炎)も報告されています。急激な体重減少は胆石のリスクを高めることが知られており、セマグルチドによる体重減少においても同様のリスクがあると考えられています。右上腹部の痛みや黄疸が現れた場合は、医師に相談することが重要です。

甲状腺への影響については、動物実験でリスクが示されているものの、ヒトにおける因果関係はまだ明確ではありません。ただし、首のしこり、嚥下困難、声のかすれなどの症状が出た場合は受診を検討してください。

注射部位の反応(発赤、腫れ、かゆみなど)も比較的多く見られますが、多くの場合は軽微で自然に改善します。毎回注射する部位を変える(ローテーション)ことで軽減できます。

体重が急激に減少した場合には、筋肉量の低下(サルコペニア)が問題になることがあります。オゼンピックによる体重減少では、脂肪だけでなく筋肉も失われる可能性があるため、適切なたんぱく質摂取と筋力トレーニングを並行して行うことが推奨されます。

また、海外では「オゼンピックフェイス」と呼ばれる、顔のやつれや老けた印象が生じる現象も話題になっています。これは体重が急激に減少することで顔の脂肪組織も失われ、たるみや凹みが目立つようになる現象です。この点については、体重減少のペースをコントロールすることや、必要に応じて美容的なケアを検討することも一つの対応策とされています。

Q. オゼンピックをやめたらリバウンドする?防ぐには?

STEP 4試験では、セマグルチド投与を中止した群で約7%の体重増加が報告されており、リバウンドのリスクは実証されています。リバウンドを防ぐには、使用期間中に食事・運動・睡眠などの生活習慣を根本から改善することが不可欠です。薬は習慣改善を後押しするツールとして活用することが重要です。

✨ 9. オゼンピックと生活習慣改善の関係

オゼンピックを含むセマグルチド製剤は確かに強力な体重減少効果を持ちますが、医療関係者の間では「薬だけに頼るべきではない」という見解が共通しています。薬の効果を最大限に引き出し、長期的な健康を維持するためには、生活習慣の改善を同時に進めることが不可欠です。

食事面では、薬による食欲抑制効果が出ているときこそ、食事の質を見直す絶好の機会です。少ない量でより栄養価の高い食品を選ぶことが求められます。たんぱく質を十分に摂ること(筋肉量の維持のため)、食物繊維を意識して取り入れること、超加工食品や糖質の多い食品を控えることなどが基本的な方針となります。

運動については、有酸素運動と筋力トレーニングを組み合わせることが理想的です。体重が減少する過程では筋肉量も低下しやすいため、特に筋力トレーニングを積極的に行うことが推奨されます。週に少なくとも150分の中等度有酸素運動と、週2回以上の筋力トレーニングを目標とするのが一般的な指針です。

睡眠と睡眠の質も体重管理において重要な要素です。睡眠不足はホルモンバランスを乱し、食欲を増進させる働きがあります。毎日7〜8時間の良質な睡眠を確保することが、治療効果を高める土台となります。

ストレス管理も忘れてはなりません。ストレスは過食や不健康な食習慣と深く関連しています。薬の効果を活かしながら、ストレスに対処する健康的な習慣(瞑想、趣味、社会的つながりなど)を育てることが長期的な体重維持に役立ちます。

重要なことは、薬を中止した後のことも考えた計画を立てるということです。臨床試験では、セマグルチドの投与を中止すると、体重が元に戻る傾向があることが報告されています。STEP 4試験では、48週間の投与後にプラセボに切り替えた群で体重が約7%増加しました。このことは、薬を使用している期間中に生活習慣の根本的な改善を行い、中止後も維持できる基盤を作ることがいかに大切かを示しています。

医療機関での治療プログラムを選ぶ際は、薬の処方だけでなく、栄養指導・行動療法・運動指導などが包括的に提供されているかどうかを確認するとよいでしょう。

📌 10. 医療機関で相談する際のポイント

オゼンピックやセマグルチド製剤によるダイエット・肥満治療を検討している場合、医療機関で相談する際に押さえておきたいポイントをまとめます。

まず、受診前に自分の現在の健康状態を整理しておきましょう。現在の体重とBMI、既往症(糖尿病、高血圧、脂質異常症、膵炎、甲状腺疾患など)、現在服用中の薬やサプリメント、家族歴(特に甲状腺がん、多発性内分泌腫瘍症)などを把握しておくと、医師との相談がスムーズになります。

医師に確認すべき内容としては、「自分にこの薬が適しているか」「使用するとすればどの薬剤(オゼンピックかウゴービか)をどの用量で使うのか」「副作用が出た場合の対応はどうなっているか」「定期的な経過観察はどのくらいの頻度で行われるか」などが挙げられます。

費用についても事前に確認が必要です。ダイエット目的での使用は自由診療となるため、クリニックによって費用が大きく異なります。診察費、薬剤費、定期検査費用などを含めたトータルコストを確認し、無理のない範囲で継続できるかを判断してください。

クリニック選びでは、医師が常駐していて定期的なフォローアップを提供してくれること、血液検査など必要な検査を実施する体制があること、副作用が出た際に迅速に対応できる体制があることなどを確認するとよいでしょう。薬だけを処方して終わりというクリニックよりも、食事・運動指導なども含めた包括的なサポートを提供してくれるクリニックを選ぶことをお勧めします。

インターネット上には様々な情報が溢れていますが、個人輸入や医師の指示を受けない自己判断での使用は絶対に避けてください。偽造品や品質不明の製品が流通している可能性もあり、重大な健康被害につながる危険があります。

また、「オゼンピックさえ使えば確実に痩せる」という過度な期待を持つことも危険です。薬の効果には個人差があり、効果が出やすい人もいれば、期待ほどの効果が得られない場合もあります。あくまでも生活習慣改善の補助ツールとして位置付け、長期的な健康を目指した現実的な目標を設定することが重要です。

さらに、治療中は定期的に医師の診察を受け、体重、血糖値、肝機能・腎機能などの検査を行いながら経過を確認することが必要です。自己判断で用量を変えたり、急に中止したりすることは避けてください。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「当院では、オゼンピックやウゴービに関するご相談が近年急増しており、多くの方が「食欲をどうにかしたい」「これまでのダイエットがうまくいかなかった」というお悩みを抱えてご来院されています。これらの薬は確かに強力な体重減少効果を持ちますが、適切な医師の管理のもとで使用することが安全面において非常に重要であり、個々の健康状態をしっかり評価したうえで処方の可否を判断しています。薬はあくまでも生活習慣改善を後押しするためのツールであることをご理解いただき、長期的に健康な体を手に入れるために、ぜひ一度お気軽にご相談ください。」

🎯 よくある質問

オゼンピックはダイエット目的で使えますか?

日本ではオゼンピックはダイエット目的での使用は正式に承認されていません。肥満症治療には、同じ有効成分の高用量製剤「ウゴービ」が2023年に承認されています。ダイエット目的での使用は自由診療(自費診療)となるため、当院では患者様の健康状態を十分に評価したうえで処方の可否を判断しています。

オゼンピックでどのくらい体重が減りますか?

臨床試験(STEP1試験)では、68週間の使用で平均約14.9%の体重減少が示されています。ただし効果には個人差があり、食生活・運動習慣・体質などによって結果は大きく異なります。また、投薬を中止すると体重が戻る傾向があるため、生活習慣の改善との併用が重要です。

オゼンピックの主な副作用は何ですか?

最もよく見られるのは吐き気・嘔吐・下痢・便秘などの消化器系症状で、使用開始初期に出やすく時間とともに軽減することが多いです。そのほか、急性膵炎や胆石症、筋肉量の低下なども注意が必要です。副作用が出た際に迅速に対応できるよう、当院では定期的な経過観察を実施しています。

オゼンピックを使ってはいけない人はいますか?

甲状腺髄様がんや多発性内分泌腫瘍症2型(MEN2)の既往がある方、膵炎の既往がある方、妊娠中・授乳中の方などは使用を避ける必要があります。また1型糖尿病の方も適応外です。使用の可否は必ず医師が個別に判断しますので、当院へお気軽にご相談ください。

薬をやめたらリバウンドしますか?

臨床試験では、セマグルチドの投与を中止した後に体重が戻る傾向があることが報告されています。リバウンドを防ぐためには、使用期間中に食事・運動・睡眠などの生活習慣を根本から改善することが不可欠です。当院では薬の処方だけでなく、栄養指導や生活習慣のサポートも含めた包括的な治療を提供しています。

📋 まとめ

オゼンピック(セマグルチド)は、もともと2型糖尿病の治療薬として開発された注射薬ですが、GLP-1受容体に働きかけることで食欲を抑制し、満腹感を長続きさせるなど複数の経路を通じて体重減少をもたらすことが臨床試験で明らかになっています。その体重減少効果は従来の薬物療法を大きく上回り、平均15%前後の減少が示されたことで、世界的に注目を集めるようになりました。

日本ではオゼンピックそのものはダイエット目的での使用が承認されておらず、肥満症治療には同じ有効成分の高用量製剤「ウゴービ」が2023年に承認されています。ダイエット目的で使用する場合は自由診療(自費診療)となり、医師の適切な判断と監督のもとで使用することが大前提となります。

副作用としては消化器系の症状が最も多く、膵炎、胆嚢疾患、筋肉量の低下なども注意すべき点として挙げられます。また、薬を中止すると体重が戻る傾向があるため、使用期間中に食事・運動・睡眠などの生活習慣を根本から改善することが、長期的な効果を維持するために欠かせません

オゼンピックやセマグルチド製剤は確かに強力なツールですが、「魔法の薬」ではありません。医師の適切な指導のもとで使用し、生活習慣の改善と組み合わせることではじめて、健康的で持続可能な体重管理が実現できます。使用を検討する際は、必ず信頼できる医療機関を受診し、自分の健康状態を十分に評価してもらったうえで判断することをお勧めします。

📚 参考文献

  • 厚生労働省 – オゼンピック(セマグルチド)の日本国内における2型糖尿病治療薬としての承認状況、ウゴービの肥満症治療薬としての承認情報、適応外使用に関する規制・処方ルールの根拠として参照
  • PubMed – セマグルチドの体重減少効果を示したSTEP試験シリーズ(STEP 1試験、STEP 4試験)およびSUSTAIN試験の臨床データ、副作用プロファイルに関する査読済み論文の根拠として参照
  • WHO(世界保健機関) – 肥満症の国際的な定義・診断基準、肥満治療における生活習慣改善(食事・運動・睡眠・ストレス管理)の推奨指針、およびGLP-1受容体作動薬を含む肥満治療の国際的エビデンスの根拠として参照
PAGE TOP
お電話での
ご予約はこちら
1分で入力完了
簡単Web予約

お電話でのご予約はこちら

LINE