子どもの肌にぽつぽつとした小さなできものを見つけたとき、「これは水いぼかもしれない」と心配になる保護者の方は多いのではないでしょうか。
- ⚠️ 芯が出た水いぼをそのままにして感染が広がるリスク
- ⚠️ 間違ったケアで傷跡や悪化を招く可能性
- ⚠️ 受診すべきタイミングを逃して治療が長引くことも
- 📌 水いぼの「芯」が出る本当の意味と仕組み
- 📌 自然治癒 vs 病院治療、どちらが正解かの判断基準
- 📌 今すぐできる正しいホームケアの方法
- 📌 受診を急ぐべき危険なサインの見分け方
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目次
- 水いぼとはどんな病気か
- 水いぼの芯とは何か
- 芯が出てくるのはどういう状態か
- 芯が出てきたら自然に治るの?
- 水いぼが広がるリスクと感染経路
- 自宅でのケア方法と注意点
- 医療機関での治療法
- 摘除治療のメリットとデメリット
- 水いぼの治療を急ぐべきケースとは
- 再発を防ぐためにできること
- まとめ
この記事のポイント
水いぼの芯が出る状態は治癒過程の一段階であり悪化のサインとは限らないが、ウイルスを含むため感染拡大防止のケアが必要。治療は摘除法が主流で、アトピーや急増例は早期の皮膚科受診が推奨される。
💡 水いぼとはどんな病気か
水いぼの正式な医学名は「伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ)」といいます。ポックスウイルス科に属する伝染性軟属腫ウイルス(MCV:Molluscum Contagiosum Virus)に感染することで起こる皮膚感染症です。
主に乳幼児から学童期の子どもに多く見られますが、免疫が低下している成人や、アトピー性皮膚炎など皮膚のバリア機能が低下している人にも感染しやすい特徴があります。性的接触による感染では成人にも起こることがあり、その場合は陰部や股関節周囲に発生することがあります。
見た目の特徴としては、直径1〜5ミリメートル程度の半球状のドーム型をしており、表面はなめらかで光沢があります。色は肌色から白みがかった色、またはやや透明感のある色をしています。中心部にへそのようなくぼみ(臍窩:さいか)があるものが多く、これが水いぼの特徴的なサインの一つです。
水いぼはウイルス性の疾患であるため、免疫が形成されれば自然に治癒します。一般的には数か月から1〜2年程度で免疫が獲得され、自然に消えていくとされています。ただし、その間に広がったり、掻き壊して細菌感染が起きたりするリスクもあるため、状況に応じた対応が求められます。
Q. 水いぼの「芯」とは何ですか?
水いぼの芯は「軟属腫小体」と呼ばれる構造物で、ウイルスに感染して変性した表皮細胞の塊です。白色から乳白色でチーズのような質感を持ち、大量の伝染性軟属腫ウイルスを含んでいます。いぼが成熟するとこの芯が中心部の白い点として確認できるようになります。
📌 水いぼの芯とは何か
水いぼの「芯」というのは、いぼの中心部にある白っぽい固まりのことを指します。医学的にはこの芯は「軟属腫小体(なんぞくしゅしょうたい)」と呼ばれる構造物で、ウイルスに感染して変性した表皮細胞の塊です。
水いぼが形成される過程を詳しく見てみると、皮膚の表皮細胞にウイルスが感染し、細胞内でウイルスが増殖します。感染した細胞はウイルスの影響で正常な分化・脱落の過程をたどらずに蓄積していきます。この蓄積した細胞とウイルスの塊が「芯」として見えるものです。
芯は白色から乳白色をしており、チーズのような質感を持っています。いぼを摘除したり、何らかの刺激で破れたりすると、この白い芯が飛び出してくることがあります。芯の中にはウイルスが大量に含まれており、これが皮膚の傷口や粘膜に触れることで、自分の体の別の部位や他の人に感染が広がる可能性があります。
水いぼの芯が見えているということは、いぼが十分に成熟してきたサインでもあります。小さな水いぼの初期段階では、芯がはっきりとは見えないこともありますが、ある程度大きくなってくると中心部の白い点として確認できるようになります。
✨ 芯が出てくるのはどういう状態か
「芯が出てくる」という表現にはいくつかの意味があります。一つは、いぼが成熟して白い芯が表面から見えるようになってきた状態を指す場合。もう一つは、いぼが何らかの刺激によって破れ、実際に白い内容物が外に飛び出してきた状態を指す場合です。
前者の「芯が見えてきた」状態は、水いぼが成熟段階に入ったサインと考えられます。この状態になると、いぼが自然に消えていく過程が始まっていることも多く、自然退縮のサインとして捉える専門家もいます。
後者の「芯が外に出た」状態については、いくつかの原因が考えられます。まず、子どもが痒みから掻き壊してしまった場合。水いぼ自体はかゆみを伴うことが多く、特にアトピー性皮膚炎の子どもでは掻いてしまいやすい環境にあります。次に、衣服や肌同士の摩擦によっていぼが破れた場合。また、プールのタオルでこすれた場合なども原因になります。
芯が外に出た状態になると、その白い内容物(軟属腫小体)の中に大量のウイルスが含まれているため、それが手や衣服に付着して自己接種や他者への感染が起こりやすくなります。そのため、芯が出てきたときは清潔なガーゼやティッシュで軽く拭き取り、石けんで洗い流すようにしましょう。
芯が出た後、そのいぼ自体は徐々にしぼんでいき、最終的には消えることが多いです。つまり、芯が出ることはそのいぼの「終わりの始まり」とも言えます。ただし、周囲への感染リスクがあるため、注意が必要です。
Q. 水いぼの芯が出てきたとき自然に治りますか?
水いぼの芯が出た後、そのいぼは自然に消えていくことが多いです。芯が露出すると免疫系がウイルスを認識して攻撃を始め、治癒が促進されると考えられています。炎症を起こした水いぼはその後比較的早期に消える傾向がありますが、周囲への感染拡大を防ぐため清潔に保つケアは必要です。
🔍 芯が出てきたら自然に治るの?
芯が出てきた後、そのいぼが自然に治るかどうかは多くの方が気になるところです。結論から言うと、芯が出てきたいぼは自然に消えていくことが多いです。芯が出ることで免疫系が反応しやすくなり、ウイルスへの免疫応答が促進されるとも考えられています。
水いぼ全体の自然経過については、多くの研究でおおよそ6か月〜18か月以内に自然退縮するとされています。一部の研究では、最大4年ほどかかるケースもあると報告されていますが、免疫機能が正常であれば最終的には必ず治る疾患です。
芯が出た後のいぼは、赤みを帯びて炎症した状態になることがあります。この炎症反応は、免疫系がウイルスを認識して攻撃を始めているサインであり、治癒に向かっている証拠と解釈されることもあります。実際、炎症を起こした水いぼはその後比較的早期に消えることが多いとされています。
一方で、芯が出た後も適切なケアをしないと、周囲に感染が広がったり、細菌感染(二次感染)が起きて痛みや腫れが生じたりするリスクがあります。特に、掻き壊しによって皮膚に傷ができている場合は、黄色ブドウ球菌などの細菌が侵入しやすい状態になっています。
また、水いぼが増え続けている段階では「放置して自然治癒を待つ」という選択が難しい場合もあります。特にアトピー性皮膚炎がある子どもでは、皮膚バリアの低下によって水いぼが次々と増殖し、数十個以上になることもあります。このような場合は早めに医療機関を受診して適切な治療方針を決めることが大切です。
💪 水いぼが広がるリスクと感染経路
水いぼが広がる主な原因は、いぼの中のウイルスを含む内容物(芯)が皮膚に接触することです。感染経路は大きく分けて、直接接触と間接接触の2つがあります。
直接接触による感染としては、感染した人の皮膚と直接触れることが挙げられます。水遊びや肌が触れ合うスポーツ、家族間での密接な接触などが代表的です。特に皮膚に小さな傷がある場合や、アトピー性皮膚炎で皮膚バリアが低下している場合は感染しやすい状態です。
間接接触による感染では、タオル、浮き輪、ビート板、衣服、バスタオルなどの共用が感染の原因になることがあります。プールでの感染が多いとされているのはこのためです。ただし、水自体では感染しないとされており、プールの水から直接うつるわけではありません。
自己接種(じこせっしゅ)も水いぼが広がる大きな原因です。これは、患部を触った手で他の部位の皮膚を触ることで、自分の体の別の場所にウイルスが移ってしまうことを指します。子どもがかゆくて掻いた後、同じ手で別の部位を触ると、そこに新たな水いぼができやすくなります。
水いぼが広がりやすい部位としては、わきの下、肘の内側、膝の裏などの皮膚が折り重なる部分や、掻きやすい部位が多い傾向があります。また、水いぼを掻いてから同じ部位を繰り返し触ることで、一列に並んだように広がることもあります(Koebner現象として知られる状態に似たパターン)。
感染リスクを下げるためには、患部を触らないように心がけること、手洗いを徹底すること、タオルや水着の共用を避けることが基本です。水いぼがある間はプール参加について学校や施設の方針に従うことも大切ですが、現在の日本皮膚科学会のガイドラインでは、水いぼがあるからといって一律にプールを禁止する必要はないとされています。
🎯 自宅でのケア方法と注意点
水いぼのケアで最も大切なことは、患部を清潔に保ちながら、できるだけ触れないようにすることです。自宅でできるケア方法をいくつか紹介します。
まず、患部への刺激を最小限にすることが重要です。入浴時はシャワーや湯船のお湯で優しく流す程度にし、タオルで強くこすらないようにしましょう。石けんは泡立てたものを使い、直接患部をこすらずに泡で洗うようにします。入浴後は清潔なタオルで優しく押し拭きをしてください。
かゆみがある場合は、掻き壊しを防ぐことが最優先事項です。特に就寝中に無意識に掻いてしまうことが多いため、爪を短く切っておくことや、ミトン型の手袋を使用することも有効です。かゆみがひどい場合は医療機関でかゆみ止めの薬を処方してもらうと良いでしょう。
アトピー性皮膚炎などの基礎疾患がある場合は、皮膚炎のコントロールを徹底することが水いぼの拡大防止にもつながります。保湿剤をしっかり使用して皮膚バリアを回復させることで、ウイルスが侵入しにくい皮膚の状態を作ることができます。ステロイド軟膏についてはアトピー性皮膚炎の治療には必要ですが、使用法については担当医の指示に従ってください。
衣服については、通気性の良い素材を選び、患部が摩擦を受けにくい工夫をすることが大切です。また、日常的にかゆみの強い部分はガーゼや医療用テープで覆って保護することも一つの方法です。これにより、掻き壊しの防止と他の部位への接触感染の予防が期待できます。
水いぼを自宅で無理に取り除こうとすることは避けてください。爪でつまんで芯を出そうとしたり、針などで刺したりすると、周囲の健康な皮膚にウイルスが広がったり、細菌感染のリスクが高まったりします。また、適切な処置をしないと傷跡が残る可能性もあります。どうしても取り除きたい場合は、必ず医療機関での処置を受けるようにしてください。
芯が自然に出てきた場合は、清潔なガーゼやティッシュで軽く押さえ、芯が出た後のいぼを触らないようにしましょう。芯が出た後は石けんで優しく洗い、清潔な状態を保つことが大切です。
Q. 水いぼの摘除治療のデメリットは何ですか?
水いぼの摘除治療は処置時の痛みが最大のデメリットです。小さな子どもにとって恐怖体験となり、病院嫌いになるケースもあります。また、いぼが多数ある場合は複数回の通院が必要で、摘除後も潜伏中だった別のウイルスが発現して新たないぼが出ることがあります。麻酔テープで痛みの軽減は可能です。
💡 医療機関での治療法
水いぼに対する医療機関での治療法はいくつかあります。それぞれの方法について詳しく見ていきましょう。
最も一般的な治療法は、専用のピンセット(トラコーマ鑷子:さらにがく)を使って一つ一つのいぼの芯を摘み出す「摘除法」です。これは日本で最もよく行われている治療法で、いぼを専用のピンセットで挟み、内部の軟属腫小体(芯)を摘出することで、そのいぼを除去します。即効性があり、確実性が高い一方で、処置時の痛みが問題になります。
摘除法の痛みを和らげるために、処置の30分から1時間前に麻酔成分を含むテープ(リドカイン含有テープ、商品名「ペンレス®」など)を患部に貼っておくことがあります。この麻酔テープを使用することで処置時の痛みを大幅に軽減できます。ただし、完全に痛みがなくなるわけではなく、特に感受性の高い子どもでは泣いてしまうこともあります。
液体窒素を使った「冷凍凝固療法」も水いぼに用いられることがあります。液体窒素(−196℃)をいぼに当てることで細胞を破壊する方法で、いぼ治療全般に用いられる方法です。ただし、子どもの水いぼに対しては痛みが強いこともあり、摘除法ほど一般的ではありません。
外用薬による治療としては、カリニウム石けん液を使ったスポンジ清拭法(自然退縮を促す目的)や、海外では10%水酸化カリウム(KOH)液の外用が行われることもありますが、日本では一般的ではありません。また、ポドフィロトキシン(コンジローマ治療薬)を使用する場合もありますが、これは成人の水いぼで陰部に発生した場合など限定的な使用にとどまります。
「サリチル酸外用」もいぼ治療に用いられることがありますが、水いぼに対する効果のエビデンスは摘除法に比べて低く、時間もかかります。
最近では、免疫賦活作用のあるイミキモドクリームが水いぼに使用されることもあります。これは本来尖圭コンジローマの治療薬として認可されていますが、オフラベルで水いぼに用いられる場合があります。ウイルスに対する免疫反応を高めることで治癒を促進する仕組みです。
どの治療法が最適かは、いぼの数や大きさ、子どもの年齢や皮膚の状態、患者さん・保護者の希望などによって異なります。医師と十分に相談した上で治療方針を決めることが大切です。
📌 摘除治療のメリットとデメリット
摘除法は最もよく行われる水いぼの治療法ですが、メリットとデメリットをしっかり理解した上で選択することが重要です。
摘除法のメリットとしては、まず即効性が高いことが挙げられます。処置した当日に物理的にいぼを除去できるため、感染源を速やかになくすことができます。特に数が少ない段階であれば、1回の処置でほとんど完結することも可能です。また、確実性が高く、的確に芯を摘出できれば再発率も低いとされています。
プールや集団生活への参加という観点からも、早期に治療することで安心して集団活動に参加できるという利点があります。幼稚園や保育園でプールが禁止されている場合などは、保護者として早期治療を望むケースも多くあります。
一方、デメリットとして最も大きいのは処置時の痛みです。小さな子どもにとって、ピンセットでつまむ処置は恐怖と痛みを伴うものであり、処置のたびに泣き叫んでしまう子どもも少なくありません。この経験がトラウマになり、病院嫌いになってしまうケースもあります。
また、いぼが多数ある場合(数十個以上)は一度に全て処置することが難しく、複数回の通院が必要になることも多いです。毎回処置の際に痛みや恐怖を感じるとなると、子どもだけでなく保護者にとっても大きな負担となります。
さらに、摘除後に新しい水いぼが出てくることもあります。これは治療が不完全だったというよりも、既に潜伏期間に入っている別のウイルスが後から発現してきた場合が多く、「再発」とは少し異なります。摘除治療は現在のいぼを取り除くことはできますが、ウイルスに対する免疫を高める効果はないため、新しいいぼの予防にはなりません。
摘除後に稀ではありますが、傷跡が残る可能性もあります。特に、処置後に患部を掻き壊してしまったり、傷が深くなってしまったりした場合には色素沈着や瘢痕が残ることがあります。適切な術後ケアを行うことで傷跡のリスクは下げられます。
麻酔テープを使用する場合は、テープ貼付から処置までの30〜60分の待ち時間が必要になります。クリニックによっては自宅で貼付して来院していただく場合と、院内で貼付して待機する場合があります。いずれにしても、来院から処置完了まで一定の時間がかかることは念頭に置いておきましょう。
Q. 水いぼで早急に皮膚科を受診すべき状況は?
アトピー性皮膚炎がある場合、いぼが数十個以上に急増している場合、顔面や陰部に発生している場合は早めの皮膚科受診が推奨されます。また、患部が赤く腫れて膿が出ている場合は細菌感染(二次感染)の疑いがあり、抗生物質が必要になることもあります。6か月以上経過しても増え続けている場合も受診の目安です。
✨ 水いぼの治療を急ぐべきケースとは
水いぼは自然に治る疾患ですが、全ての場合に様子を見ることが適切なわけではありません。以下のような状況では早めに医療機関を受診することをお勧めします。
アトピー性皮膚炎を持っている場合は、水いぼが急速に増える傾向があります。皮膚のバリア機能が低下しているために感染しやすく、かゆみから掻き壊して自己接種が起きやすいです。数個から数十個に急増する前に早めの対処が望ましいです。
水いぼが広範囲に広がり、数十個以上になっている場合も治療を検討すべきです。数が多くなれば治療も難しくなり、自然退縮を待つにしても他者への感染リスクが高くなります。集団生活(保育園・幼稚園・学校)でのプール参加や、兄弟への感染なども考えると、早期対処がより現実的な選択肢になります。
水いぼが顔面に多数ある場合も注意が必要です。顔面の水いぼは目立つため心理的な影響もありますが、眼周囲に発生した場合は結膜炎などの眼合併症を引き起こす可能性があるため、早急に皮膚科を受診することをお勧めします。
水いぼの周囲が赤く腫れ、膿が出ている場合は細菌感染(二次感染)が起きている可能性があります。このような場合は抗生物質による治療が必要になることがあるため、早めに医療機関を受診してください。
水いぼが6か月以上経過しても自然退縮の兆候が見られず、むしろ増えている場合も治療の必要性を検討する時期です。特に学童以降の年齢の子どもや、免疫機能に問題がある場合は自然退縮に時間がかかることがあります。
成人の水いぼ、特に陰部や肛門周囲に発生している場合は性感染症としての側面もあるため、パートナーへの感染リスクを考慮して早期治療を受けることが推奨されます。また、免疫抑制状態(HIV感染症、免疫抑制剤の使用など)にある成人では、水いぼが急速に広がったり、通常では見られない大きさになったりすることがあり、早急な対応が必要です。
🔍 再発を防ぐためにできること

水いぼの治療後、あるいは自然治癒後の再感染を防ぐためにできることについて解説します。
まず、日常的な手洗いの徹底が基本中の基本です。水いぼを触った後は必ず石けんで丁寧に手を洗うことで、自己接種や他者への感染リスクを大幅に下げることができます。子どもに手洗いの習慣をつけることは、水いぼだけでなく様々な感染症の予防にもなります。
タオルや衣類の共用を避けることも重要です。家族間でもタオルは個人のものを使用する習慣をつけましょう。水いぼのウイルスはタオルなどを介して感染することが知られており、特に入浴後の体を拭くタオルは感染経路になりやすいです。
皮膚の健康を保つことも、再感染予防において重要な役割を果たします。特にアトピー性皮膚炎のある子どもでは、保湿剤を使って皮膚バリア機能を維持することが、ウイルスの侵入を防ぐことにつながります。皮膚科での適切な治療を継続し、肌の状態を良好に保つことを心がけましょう。
プールでの感染予防については、日本皮膚科学会のガイドラインでは水いぼがある子どもでもプールの参加を必ずしも禁止する必要はないとしています。ただし、タオルや浮き輪、ビート板などの共用は避けることが推奨されています。また、プール後は体をシャワーで洗い流し、タオルで肌を清潔に保つことが大切です。
免疫力の維持という観点からも、十分な睡眠、栄養バランスの良い食事、適度な運動は感染症全般に対する抵抗力を高めます。特に免疫機能が低下しやすい時期(病気の回復後や強いストレス下など)は感染しやすくなるため、体調管理に注意しましょう。
一度水いぼに感染して自然治癒した場合は、そのウイルス型に対する免疫が形成されます。ただし、伝染性軟属腫ウイルスにはいくつかの型(MCV-1、MCV-2など)があるため、異なる型への感染は起こりえます。多くの場合、一度免疫を獲得すると同じ型での再感染は起きにくくなりますが、完全に再感染を防げるわけではありません。
治療後は、新しいいぼが出ていないか定期的に皮膚を観察することも大切です。初期の段階であれば数個のうちに対処できますが、気付かずに放置すると増殖してしまうことがあります。特にアトピー性皮膚炎の子どもでは、水いぼが出やすい部位(わきの下、ひじの内側、膝の裏など)を定期的に確認する習慣をつけることをお勧めします。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、水いぼのご相談でいらっしゃるお子さんの保護者の方から「芯が出てきたのですが、どうすればよいですか?」というご質問を多くいただきます。芯が出てくることは必ずしも悪化のサインではなく、むしろそのいぼが治癒に向かう過程のひとつとして捉えられることもありますが、周囲への感染拡大を防ぐために早めにご相談いただくことが大切です。特にアトピー性皮膚炎をお持ちのお子さんは水いぼが広がりやすい傾向がありますので、いぼの数が少ないうちにご来院いただき、お子さんの状態に合った治療方針をご家族と一緒に丁寧に考えていきたいと思っています。」
💪 よくある質問
芯が出たいぼは自然に消えていくことが多く、必ずしも悪化のサインではありません。芯が出ることで免疫系が反応しやすくなり、治癒が促進されるとも考えられています。ただし、芯の中にはウイルスが大量に含まれるため、周囲への感染拡大を防ぐよう清潔に保つことが大切です。
清潔なガーゼやティッシュで軽く拭き取り、石けんで優しく洗い流してください。患部を強くこすったり、自分でつまんで芯を出そうとしたりすることは、細菌感染や周囲への感染拡大につながるため避けましょう。かゆみが強い場合は皮膚科への受診をお勧めします。
日本皮膚科学会のガイドラインでは、水いぼがあるからといって一律にプールを禁止する必要はないとされています。ただし、タオル・浮き輪・ビート板などの共用は避けることが推奨されています。プール後はシャワーで洗い流し、清潔を保つことが大切です。
専用ピンセットで芯を摘み出す摘除法は処置時に痛みを伴います。痛みを和らげるために、処置の30〜60分前にリドカイン含有の麻酔テープ(ペンレス®など)を患部に貼る方法があります。完全に無痛にはなりませんが、痛みを大幅に軽減できます。当院でも処置前の麻酔テープ使用に対応しています。
アトピー性皮膚炎がある場合、いぼが数十個以上に急増している場合、顔面や陰部に発生している場合、周囲が赤く腫れて膿が出ている(二次感染の疑い)場合は早めの受診が必要です。また、6か月以上経過しても増え続けている場合も、皮膚科専門医への相談をお勧めします。
🎯 まとめ
水いぼの「芯が出てくる」という状態は、いぼが成熟した段階あるいはいぼが破れた状態を示しており、芯の中にはウイルスが大量に含まれています。芯が出てくることは、そのいぼが自然に治る過程の一段階として捉えることもでき、必ずしも悪化のサインではありません。しかし、芯に含まれるウイルスが周囲に広がることで、自分の体の別の部位や他の人への感染が起きやすくなるため、適切な対処が求められます。
水いぼは免疫機能が正常であれば最終的に自然治癒する疾患ですが、その経過中にどのように対応するかによって、広がりの程度や回復までの期間が大きく異なってきます。自宅でのケアとして最も大切なことは、患部を触らない・掻かない・清潔に保つことです。
医療機関での治療としては摘除法が最も一般的ですが、メリットとデメリットをよく理解した上で、医師と相談しながら治療方針を決めることが大切です。アトピー性皮膚炎がある場合や、いぼが急速に増えている場合、顔面や陰部への発生、細菌感染の併発が疑われる場合などは早めの受診をお勧めします。
水いぼは子どもにとって決して珍しい病気ではありませんが、適切な知識と対応によって不必要な感染拡大を防ぎ、子どもへの負担を最小限にすることができます。少しでも気になることがあれば、皮膚科専門医に相談してみてください。お子さんの皮膚の状態をよく観察しながら、適切なタイミングで専門家の意見を聞くことが、最善のケアにつながります。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 水いぼ(伝染性軟属腫)の診断基準・治療ガイドライン、プール参加に関する学会見解
- 国立感染症研究所 – 伝染性軟属腫ウイルス(MCV)の感染経路・疫学・自然経過に関する情報
- CDC(米国疾病予防管理センター) – 水いぼの感染予防・治療選択肢・免疫低下患者における注意事項に関する国際的知見