帯状疱疹は再発する?原因・症状・予防法をわかりやすく解説

💬 「帯状疱疹って、一回なったらもうならないんじゃないの?」

実はそれは間違いです。帯状疱疹は免疫力が下がるたびに何度でも再発する可能性があります。再発に気づかず放置すると、顔面麻痺・失明・長期間続く激しい神経痛などの深刻な合併症につながることも。

この記事を読めば、再発の原因・リスクが高い人の特徴・予防法がまるごとわかります。読み終わったころには「自分は大丈夫かな?」という不安がスッキリ解消されているはずです。

🚨 こんな方は特に要注意!

🔸 過去に帯状疱疹にかかったことがある
🔸 最近、疲れや寝不足が続いている
🔸 50代以上、または免疫が低下しやすい持病がある
🔸 ワクチンをまだ接種していない


目次

  1. 帯状疱疹とはどのような病気か
  2. 帯状疱疹は再発するのか
  3. 帯状疱疹が再発する原因
  4. 再発しやすい人の特徴・リスク因子
  5. 再発時の症状と初回との違い
  6. 帯状疱疹再発後の合併症リスク
  7. 再発の診断と治療
  8. 帯状疱疹の再発を予防するために
  9. ワクチンによる再発予防効果
  10. 日常生活でできる免疫力アップの方法
  11. まとめ

この記事のポイント

帯状疱疹は免疫低下により再発する可能性があり、初回発症後の再発率は約1〜6%。不活化ワクチン(シングリックス)は発症を約97%低減し、過去に罹患した方にも接種が推奨される。発疹出現後72時間以内の受診が合併症予防の鍵。

💡 帯状疱疹とはどのような病気か

帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルス(Varicella-Zoster Virus:VZV)によって引き起こされる感染症です。幼少期に水ぼうそう(水痘)にかかった際、治癒した後もウイルスは体内から完全に排除されるわけではありません。ウイルスは脊髄後根神経節や脳神経節などの神経節の中に長期間潜伏し続けます。

潜伏しているウイルスは通常、免疫システムによって抑え込まれているため、症状が現れることはありません。しかし、加齢やストレス、病気、免疫抑制剤の使用などによって免疫機能が低下すると、潜伏していたウイルスが再活性化し、神経に沿って皮膚へ広がり、帯状疱疹を発症します。

帯状疱疹の主な症状は、体の片側(左右どちらか一方)に帯状に広がる水ぶくれを伴う赤い発疹と、ピリピリ・ズキズキとした強い痛みです。発疹が現れる前から数日間、かゆみや痛み、感覚異常が先行して現れることがあります。発疹は通常2〜4週間で治まりますが、痛みが長引く帯状疱疹後神経痛(PHN)という合併症が残ることがあり、特に高齢者では注意が必要です。

帯状疱疹は日本では年間約100万人が発症すると言われており、生涯を通じて約3人に1人がかかるとされています。特に50歳以上での発症が多く、加齢とともに発症リスクが高まる傾向があります。

Q. 帯状疱疹は一度かかると再発しないのか?

帯状疱疹は再発することがあります。原因ウイルス(水痘・帯状疱疹ウイルス)は治癒後も神経節に潜伏し続けるため、加齢・ストレス・免疫機能の低下をきっかけに再活性化します。初回発症後の再発率は約1〜6%とされており、免疫機能が低下している方ではさらに高くなります。

📌 帯状疱疹は再発するのか

帯状疱疹は「一度かかったら免疫ができるので二度とかからない」と考えている方は少なくありません。しかし、これは正確な情報ではありません。帯状疱疹は再発する可能性があります。

水ぼうそうのように、一度感染すれば同じウイルスに対して強い免疫が形成され、再感染しにくくなる仕組みとは異なり、帯状疱疹の場合はウイルス自体が体内に潜伏し続けているため、免疫が低下すれば再び活性化するリスクが常に存在します。

帯状疱疹の再発率については複数の研究が報告されており、初回発症後の再発率は約1〜6%程度とされています。一般人口では比較的低い数字に見えますが、免疫機能が低下した方や基礎疾患を持つ方では再発リスクがさらに高くなります。また、一度再発した方は複数回再発するケースもあります。

帯状疱疹の再発は、初回発症から数年後に起こることが多いとされており、特に免疫力が著しく低下した時期に重なりやすい傾向があります。再発時も初回と同様に、神経に沿った痛みや発疹が現れますが、必ずしも同じ部位に現れるとは限りません。

✨ 帯状疱疹が再発する原因

帯状疱疹が再発する根本的な原因は、水痘・帯状疱疹ウイルスが神経節に潜伏し続けていることにあります。このウイルスは人間の体の中で一生涯にわたって潜伏し続ける性質を持っており、完全に排除することは現在の医学では困難です。

では、なぜ潜伏しているウイルスが再び活性化するのでしょうか。主な原因として以下のことが挙げられます。

まず、免疫機能の低下が最も大きな要因です。私たちの免疫システムは常にウイルスを監視・抑制していますが、何らかの理由で免疫機能が低下すると、この抑制が弱まり、ウイルスが活動を再開します。免疫機能の低下をもたらす主な要因は、加齢、過度なストレス、疲労、睡眠不足、栄養不足などの生活習慣的な要因と、HIV感染症、がん、糖尿病、自己免疫疾患などの基礎疾患、そして免疫抑制剤やステロイドの使用などの医療的な要因があります。

次に、加齢による免疫力の自然な低下があります。人は年齢を重ねるにつれて免疫機能が徐々に低下していきます(これを免疫老化と言います)。帯状疱疹の発症・再発は50代以降から急増し、80代では最もリスクが高くなります。

また、精神的・身体的ストレスも重要な引き金となります。強いストレスは免疫機能を抑制するホルモンの分泌を促し、ウイルスの再活性化を誘発することがあります。大きなライフイベント(仕事上の重大なプレッシャー、身近な人の死、離婚など)の後に帯状疱疹が発症するケースも少なくありません。

さらに、外傷や手術、紫外線への過度な暴露なども局所的な免疫低下をもたらし、帯状疱疹の引き金となることがあります。

Q. 帯状疱疹が再発しやすい人の特徴は?

帯状疱疹の再発リスクが特に高いのは、50歳以上の高齢者、HIV感染症や血液がんなど免疫不全状態にある方、ステロイドや免疫抑制剤を長期使用している方、糖尿病の方、慢性的なストレスや疲労を抱えている方です。該当する方は医師にワクチン接種を含む予防策を相談することが推奨されます。

🔍 再発しやすい人の特徴・リスク因子

帯状疱疹の再発リスクが特に高いとされるグループがあります。自分が該当するかどうかを確認し、適切な対策を取ることが大切です。

高齢者(特に50歳以上)は、免疫老化によって帯状疱疹の発症・再発リスクが高まります。年齢とともにウイルスに対する細胞性免疫が低下するため、潜伏していたウイルスが活性化しやすくなります。研究によれば、帯状疱疹の発症率は50代から急増し、80代では最も高くなります。

免疫不全状態にある方も再発リスクが高いグループです。HIV感染症(AIDS)の患者さん、臓器移植後に免疫抑制療法を受けている方、白血病やリンパ腫などの血液がんの患者さんは、免疫機能が著しく低下しているため、帯状疱疹が発症しやすく、また重症化・再発しやすい傾向があります。

がん治療(化学療法・放射線療法)を受けている方も注意が必要です。これらの治療は腫瘍を攻撃すると同時に免疫機能を低下させることがあり、帯状疱疹の発症・再発リスクを高めます。

ステロイドや免疫抑制剤を長期使用している方も同様のリスクがあります。関節リウマチや炎症性腸疾患、アレルギー疾患などで免疫を抑制する薬を使用している方は、帯状疱疹の再発に注意が必要です。

糖尿病の患者さんも帯状疱疹の再発リスクが高いとされています。血糖コントロールが不良な場合、免疫機能が低下して感染症全般にかかりやすくなり、帯状疱疹も例外ではありません。

慢性的なストレスや極度の疲労を抱えている方も注意が必要です。長期的なストレスは免疫機能に悪影響を与え、ウイルスの再活性化を促す可能性があります。

また、初回の帯状疱疹が重症であった方や、帯状疱疹後神経痛が長引いた方も、その後の再発リスクが高いという報告があります。

💪 再発時の症状と初回との違い

帯状疱疹が再発した場合の症状は、基本的には初回発症時と同様です。しかし、いくつかの点で違いが見られることがあります。

帯状疱疹の典型的な症状の流れとしては、まず発疹が出現する数日前(前駆期)から、体の片側にピリピリ・ズキズキとした痛みや違和感、かゆみ、発熱、倦怠感などが現れます。この段階では発疹がまだ出ていないため、他の病気と区別することが難しい場合があります。

その後、皮膚に赤い斑点(紅斑)が現れ、数日のうちに小さな水ぶくれ(水疱)へと変化します。水疱は膿を持つこともあり(膿疱)、やがてかさぶたになります。発疹は神経の走行に沿って体の片側に帯状に広がり、胸から背中、顔、腰など様々な部位に現れます。

再発の場合、発症部位が初回と同じ場合もありますが、異なる神経領域に現れることも多くあります。例えば、初回は胸部に発症し、再発時は腰部や顔面に現れるケースがあります。

痛みの強さについては、個人差が大きいですが、再発時の方が初回より重症化しやすいという報告もあります。特に免疫機能が低下している状態での再発は、発疹が広範囲に広がったり、症状が強く出たりすることがあります。

再発を初回発症と見分けるポイントとしては、過去に帯状疱疹にかかったことがある場合、今回の症状が似ているかどうかを確認することが重要です。また、帯状疱疹に特徴的な「体の片側だけに現れる帯状の発疹と痛みの組み合わせ」は再発時にも見られます。疑わしい症状が現れたら、早めに皮膚科や内科を受診することをお勧めします。

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🎯 帯状疱疹再発後の合併症リスク

帯状疱疹の再発に伴う最も注意すべき合併症は、帯状疱疹後神経痛(Post-herpetic Neuralgia:PHN)です。これは、発疹が治癒した後も3ヶ月以上にわたって痛みが続く状態で、生活の質を著しく低下させることがあります。

帯状疱疹後神経痛は、帯状疱疹の発症者全体の約10〜20%に生じると言われていますが、60歳以上ではその割合が高くなります。痛みの程度は様々で、軽いものから日常生活に支障をきたすほど強いものまであります。

再発の場合、特に免疫機能が著しく低下した状態での発症では、帯状疱疹後神経痛が残るリスクが高まると考えられています。また、再発を繰り返すことで神経への障害が蓄積される可能性があります。

帯状疱疹の発症部位によっては、特有の合併症が生じることがあります。顔面(特に目の周囲)に発症する眼部帯状疱疹では、角膜炎、ぶどう膜炎、視神経炎などの眼科的合併症が起こる可能性があり、最悪の場合、視力障害につながることがあります。眼部に発症した場合は、眼科専門医への受診が必要です。

耳周囲に発症するラムゼイ・ハント症候群では、顔面神経麻痺、耳の痛み、耳鳴り、難聴、めまいなどが生じることがあります。これらの症状は後遺症として残ることもあるため、早期治療が重要です。

また、免疫機能が著しく低下した方では、ウイルスが皮膚や神経だけでなく、内臓や脳、脊髄にまで広がる播種性帯状疱疹が起こることがあります。この場合、肺炎、肝炎、脳炎などの重篤な合併症が生じるリスクがあります。

帯状疱疹の再発時に早期治療を受けることで、これらの合併症のリスクを減らすことができます。症状が現れたら、できるだけ早く医療機関を受診することが大切です。

Q. 帯状疱疹の再発予防にワクチンは有効か?

ワクチン接種は帯状疱疹の再発予防に非常に効果的です。特に不活化ワクチン(シングリックス)は発症を約97%低減し、10年以上の予防効果持続が期待できます。過去に帯状疱疹を経験した方にも接種が推奨されており、体内にウイルスが潜伏している方こそ積極的に検討する価値があります。

💡 再発の診断と治療

帯状疱疹の再発が疑われる場合、まずは医療機関を受診することが重要です。早期に診断を受け、適切な治療を開始することで、症状の悪化や合併症のリスクを軽減できます。

帯状疱疹の診断は主に、問診(症状の経過や特徴、過去に帯状疱疹にかかったことがあるかなど)と視診(発疹の形状・分布・特徴)によって行われます。典型的な発疹が見られれば、臨床的に診断できることがほとんどです。

発疹の現れ方が不典型な場合や、診断が確定できない場合には、水疱の内容物や皮膚の擦過物からウイルスを検出する検査(PCR検査や抗原検査)が行われることがあります。また、血液検査で抗体価を調べることで診断の補助情報を得ることもできます。

治療の中心は抗ウイルス薬の内服です。アシクロビル、バラシクロビル、ファムシクロビルなどが使用されます。これらの薬剤は、ウイルスの増殖を抑制することで、症状の期間を短縮し、重症化を防ぎます。抗ウイルス薬の効果を最大限に発揮するためには、発疹出現後できるだけ早期(72時間以内)に服用を開始することが重要です。

痛みに対しては、鎮痛剤(アセトアミノフェン、NSAIDs)が使用されます。痛みが強い場合には、神経障害性疼痛に効果があるプレガバリン、ガバペンチン、三環系抗うつ薬などが追加されることがあります。

皮膚の発疹に対しては、抗ウイルス作用を持つクリームや軟膏が外用薬として使用されることがあります。また、二次感染を予防するために、清潔を保つことや、発疹を触らないことが大切です。

免疫機能が著しく低下している患者さんや、重症例では、入院して点滴による抗ウイルス薬投与が必要になることもあります。また、眼部帯状疱疹ではステロイドの点眼薬や内服が追加されることがあります。

帯状疱疹後神経痛が残った場合は、長期的な疼痛管理が必要になります。プレガバリン、ガバペンチン、三環系抗うつ薬、リドカインパッチなどが使用されますが、治療に反応しない難治性の痛みでは、ペインクリニックへの紹介が検討されることもあります。

📌 帯状疱疹の再発を予防するために

帯状疱疹の再発を完全に防ぐことは難しいですが、再発リスクを下げるために取れる対策はいくつかあります。最も重要なのは、免疫機能を適切に維持することです。

生活習慣の見直しは、免疫機能維持のための基本です。十分な睡眠(成人では7〜8時間が目安)を確保することは、免疫機能の維持に不可欠です。睡眠中には免疫細胞が活発に働き、体の修復や防御機能の強化が行われます。睡眠不足が続くと免疫機能が低下し、帯状疱疹を含む感染症にかかりやすくなります。

バランスの取れた食事も免疫機能維持に重要です。特に、免疫機能に関わるビタミンCやビタミンD、亜鉛、葉酸などの栄養素を意識して摂取することが大切です。野菜・果物・魚・豆類・全粒穀物などを中心とした食事を心がけましょう。

適度な運動は、免疫細胞の活性化に役立ちます。ウォーキング、水泳、ヨガなどの中程度の有酸素運動を週に数回行うことで、免疫機能の維持・向上が期待できます。ただし、過度な運動は逆に免疫機能を低下させることがあるため、無理のない範囲で続けることが大切です。

ストレス管理も欠かせません。慢性的なストレスは免疫機能を低下させ、帯状疱疹の再発リスクを高めます。瞑想、深呼吸、趣味の活動、友人・家族との交流など、自分に合ったストレス解消法を見つけて実践することが重要です。必要であれば、心理的なサポートを求めることも選択肢のひとつです。

過度な飲酒や喫煙を避けることも大切です。アルコールの過剰摂取や喫煙は免疫機能に悪影響を与え、感染症リスクを高めます。禁煙・節酒を心がけることで、全体的な健康状態と免疫機能の改善が期待できます。

基礎疾患を適切にコントロールすることも重要です。糖尿病、膠原病、自己免疫疾患などの基礎疾患がある方は、定期的に主治医を受診し、適切な治療を継続することが帯状疱疹の再発予防にもつながります。

Q. 帯状疱疹が再発したらいつ受診すべきか?

帯状疱疹が再発した場合は、できるだけ早く医療機関を受診してください。抗ウイルス薬(アシクロビル・バラシクロビルなど)は発疹出現から72時間以内に服用を開始することで、症状の期間を短縮し、帯状疱疹後神経痛などの合併症リスクを軽減する効果が期待できます。症状が疑われたら早期受診が重要です。

✨ ワクチンによる再発予防効果

帯状疱疹の再発予防において、ワクチン接種は非常に効果的な手段のひとつです。現在、日本で使用されている帯状疱疹ワクチンには、生ワクチン(乾燥弱毒生水痘ワクチン)と不活化ワクチン(組換えサブユニットワクチン)の2種類があります。

生ワクチン(ビケン:乾燥弱毒生水痘ワクチン)は、弱毒化した水痘・帯状疱疹ウイルスを含むワクチンで、1回の接種で済みます。帯状疱疹の発症を約50%、重症化を約67%、帯状疱疹後神経痛の発生を約67%低減する効果があるとされています。ただし、免疫機能が低下している方には接種できない場合があります。

不活化ワクチン(シングリックス)は、水痘・帯状疱疹ウイルスの糖タンパクをアジュバント(免疫を高める成分)と組み合わせたワクチンで、2ヶ月の間隔をあけて2回接種します。帯状疱疹の発症を約97%(50歳以上)、帯状疱疹後神経痛の発生を約91%低減するという高い効果が報告されています。また、免疫機能が低下している方(特定の条件のもとで)にも接種可能です。

ワクチンの効果持続期間については、生ワクチンが接種後5〜10年程度とされているのに対し、不活化ワクチン(シングリックス)は10年以上にわたって高い予防効果を維持することが示されています。

重要な点として、帯状疱疹に過去にかかったことがある方(再発リスクがある方)も、ワクチン接種を受けることができます。むしろ、一度帯状疱疹を経験した方はウイルスが体内に潜伏していることが確認されているため、再発予防の観点からワクチン接種が強く推奨されます。

帯状疱疹ワクチンは現在、50歳以上の方を対象に任意接種として受けることができます。また、2024年4月から一部の自治体では定期接種(65歳以上等を対象)として公費助成が開始されています。費用や接種の詳細については、かかりつけ医やお住まいの自治体にご確認ください。

ワクチン接種後に帯状疱疹を発症・再発した場合でも、ワクチンを接種していない場合と比べて、症状が軽く短期間で回復する傾向があり、帯状疱疹後神経痛などの合併症のリスクも低下することが報告されています。

🔍 日常生活でできる免疫力アップの方法

帯状疱疹の再発予防には、日常生活における免疫力の維持・向上が重要です。ここでは、科学的な根拠に基づいた免疫力アップの方法をご紹介します。

腸内環境を整えることは、免疫機能の維持に重要です。腸は体内最大の免疫器官であり、腸内細菌叢(腸内フローラ)のバランスが免疫機能に大きく影響します。発酵食品(ヨーグルト、納豆、キムチ、味噌など)や食物繊維を豊富に含む食品(野菜、豆類、全粒穀物など)を積極的に摂取することで、腸内環境を整えることができます。

ビタミンDの摂取も重要です。ビタミンDは免疫調節に重要な役割を果たしており、不足すると免疫機能が低下することが知られています。ビタミンDは日光を浴びることで皮膚で合成されるほか、鮭やイワシなどの脂肪分の多い魚、卵黄、きのこ類にも含まれています。日照時間が短い季節や屋内での生活が多い方は、サプリメントで補うことも検討できます(ただし、過剰摂取には注意が必要です)。

亜鉛は免疫細胞の発達と機能に不可欠なミネラルです。牡蠣、赤身肉、豆類、ナッツ類、全粒穀物などに豊富に含まれています。

規則正しい生活リズムを保つことも大切です。体内時計(サーカディアンリズム)が乱れると免疫機能に悪影響を与えることが知られています。毎日ほぼ同じ時間に起床・就寝し、食事の時間もできるだけ規則正しくすることで、体内時計のリズムを整えることができます。

心理的・社会的な健康も免疫機能に影響します。孤独や社会的孤立は免疫機能を低下させることが研究で示されています。家族や友人との良好な人間関係を築き、社会的なつながりを大切にすることが、免疫機能の維持にも役立ちます。

笑いやポジティブな感情も免疫機能に良い影響を与えることが示されています。好きな映画を見たり、友人と笑い合ったりといった、日常の中での小さな喜びを大切にすることも免疫機能の維持につながります。

定期的な健康診断を受けることで、気づかないうちに進行する疾患(糖尿病、がんなど)を早期に発見し、適切に管理することができます。基礎疾患が免疫機能に影響していることも多いため、定期的な健康管理は帯状疱疹の再発予防にも間接的に貢献します。

なお、市販のサプリメントの中には「免疫力を高める」と宣伝されているものもありますが、その効果は科学的に十分に証明されていないものも多くあります。サプリメントに頼りすぎず、まずは食事・睡眠・運動・ストレス管理という基本的な生活習慣の改善に取り組むことが大切です。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「当院では、「一度かかったから大丈夫」とお考えだった方が再発されて受診されるケースが少なくなく、帯状疱疹が繰り返し起こりうる病気であることをあらためてお伝えする機会が多くあります。最近の傾向として、再発予防ワクチン(特に不活化ワクチン)への関心が高まっており、過去に帯状疱疹を経験された方にこそ積極的にご検討いただきたいと考えています。気になる症状がある場合はお早めにご相談ください。発疹出現から72時間以内の早期受診が、症状の軽減と合併症予防のカギとなります。

💪 よくある質問

帯状疱疹は一度かかれば再発しないのですか?

一度かかっても再発することがあります。帯状疱疹の原因ウイルス(水痘・帯状疱疹ウイルス)は治癒後も神経節に潜伏し続けるため、加齢やストレス、免疫機能の低下をきっかけに再び活性化することがあります。初回発症後の再発率は約1〜6%とされており、免疫機能が低下している方ではさらに高くなります。

帯状疱疹が再発しやすい人はどんな人ですか?

特に再発リスクが高いのは、50歳以上の高齢者、HIV感染症や血液がんなど免疫不全状態にある方、ステロイドや免疫抑制剤を長期使用している方、糖尿病の方、慢性的なストレスや疲労を抱えている方などです。これらに該当する方は、予防策やワクチン接種について医師に相談することをお勧めします。

帯状疱疹が再発したとき、初回と症状は違いますか?

基本的な症状(体の片側に現れる帯状の発疹と強い痛み)は初回と同様ですが、再発時は初回と異なる部位に現れることもあります。また、免疫機能が低下した状態での再発では症状が重くなる場合があり、帯状疱疹後神経痛などの合併症リスクも伴うため、早期に医療機関を受診することが重要です。

帯状疱疹の再発予防にワクチンは効果がありますか?

ワクチン接種は再発予防に非常に効果的です。特に不活化ワクチン(シングリックス)は帯状疱疹の発症を約97%低減し、10年以上の予防効果持続が期待できます。過去に帯状疱疹を経験した方にも接種が推奨されており、当院でもワクチン接種について積極的にご相談をお受けしています。

帯状疱疹が再発した場合、すぐに受診すべきですか?

できるだけ早く医療機関を受診してください。抗ウイルス薬は発疹出現から72時間以内に服用を開始することで、症状の期間を短縮し、帯状疱疹後神経痛などの合併症リスクを軽減する効果が期待できます。気になる症状が現れた場合は、当院にお早めにご相談ください。

🎯 まとめ

帯状疱疹は、体内に潜伏し続ける水痘・帯状疱疹ウイルスが免疫力の低下をきっかけに再活性化することで発症します。一度かかったからといって再発しないわけではなく、免疫機能の低下があれば何度でも再発する可能性があります。

再発リスクが特に高いのは、高齢者、免疫不全状態にある方、基礎疾患を持つ方、慢性的なストレスや疲労を抱えている方などです。再発時の症状は初回と基本的に同様ですが、発症部位が変わることもあり、合併症(特に帯状疱疹後神経痛)のリスクも伴います。

帯状疱疹の再発予防には、ワクチン接種が最も効果的な手段のひとつです。特に不活化ワクチン(シングリックス)は高い予防効果と長期的な免疫持続が期待でき、過去に帯状疱疹にかかったことがある方にも接種が推奨されます。

日常生活では、十分な睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動、ストレス管理という基本的な健康習慣を続けることが免疫機能の維持につながり、帯状疱疹の再発リスクを下げることに貢献します。

帯状疱疹の症状が疑われる場合は、早期に医療機関を受診することが大切です。発疹出現から72時間以内に抗ウイルス薬治療を開始することで、症状の早期回復と合併症リスクの低減が期待できます。再発予防や治療に関しては、かかりつけ医や専門医にご相談ください。

📚 関連記事

📚 参考文献

  • 厚生労働省 – 帯状疱疹ワクチンの定期接種化(2024年4月開始)に関する情報、接種対象年齢・費用・公費助成制度の詳細、および帯状疱疹の基本的な疾患説明
  • 日本皮膚科学会 – 帯状疱疹の診断基準・治療ガイドライン、抗ウイルス薬(アシクロビル・バラシクロビル・ファムシクロビル)の使用方針、帯状疱疹後神経痛(PHN)の管理に関する学会の公式見解
  • 国立感染症研究所 – 水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)の感染・潜伏・再活性化メカニズム、国内発症疫学データ(年間約100万人・生涯罹患率約3人に1人)、再発率に関する疫学的知見
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