海やプール、スポーツなど屋外での活動後に、肌が赤くなってヒリヒリする経験は多くの方にあるのではないでしょうか。日焼けによる赤みはただ見た目が気になるだけでなく、放置することで色素沈着やシミ、乾燥といった肌トラブルへと発展することがあります。「早く赤みを引かせたい」「正しいケアを知りたい」と思っている方のために、この記事では日焼けの赤みが起こるメカニズムから、自宅でできるケア方法、赤みが長引く場合の注意点まで、医療的な観点を踏まえて詳しく解説します。
目次
- 日焼けの赤みはなぜ起こるのか
- 日焼けの赤みが続く期間の目安
- 赤みを早く消すための応急処置
- 自宅でできる日焼けアフターケアの方法
- やってはいけないNG行動
- 赤みが長引く・悪化する場合の対処法
- 日焼けによるシミ・色素沈着を防ぐために
- クリニックで受けられる治療について
- まとめ
この記事のポイント
日焼けの赤みはUVBによる皮膚炎症反応で、速やかな冷却・保湿・紫外線対策が色素沈着予防の鍵。熱い入浴や皮むきなどのNG行動を避け、水疱形成や1週間以上の赤み持続時は皮膚科受診が必要。
🎯 日焼けの赤みはなぜ起こるのか
日焼けの赤みを正しくケアするためには、まずそのメカニズムを理解することが大切です。日焼けは医学的には「紫外線皮膚炎」とも呼ばれ、太陽光に含まれる紫外線が皮膚に一定量以上当たることで引き起こされる炎症反応です。
紫外線には主にUVA(波長315〜400nm)とUVB(波長280〜315nm)があり、日焼けの赤みに深く関わっているのはUVBです。UVBは皮膚の表皮細胞に直接ダメージを与え、細胞が傷つくとプロスタグランジンやヒスタミンといった炎症性物質が放出されます。これらの物質が皮膚の毛細血管を拡張させることで、赤みやほてり、ヒリヒリ感が生じます。
この反応は皮膚の自然な防御反応のひとつでもあります。傷ついた細胞を修復しようとする免疫的な反応が皮膚の表面に現れているため、無理に赤みを抑えようとして刺激を加えることは逆効果になることがあります。
また、UVAは皮膚の奥にある真皮層まで到達し、即時型の黒化(サンタン)を引き起こします。これはメラニン色素が酸化されることで起こるもので、UVBによる赤みとは異なるメカニズムです。長期的にはUVAもシミや肌老化の原因となるため、両方の紫外線に対して適切な対策が必要です。
Q. 日焼けの赤みが起こるメカニズムは?
日焼けの赤みはUVBが表皮細胞にダメージを与え、プロスタグランジンやヒスタミンなどの炎症性物質が放出されることで起こります。これらの物質が皮膚の毛細血管を拡張させるため、赤みやほてり、ヒリヒリ感が生じます。医学的には「紫外線皮膚炎」と呼ばれる炎症反応です。
📋 日焼けの赤みが続く期間の目安
日焼けの赤みがどのくらいの期間続くかは、紫外線を浴びた量や個人の肌質によって異なりますが、一般的な目安を知っておくと経過を見守る際の参考になります。
軽度の日焼けであれば、赤みは日焼けから数時間後(通常6〜12時間後)にピークを迎え、2〜3日程度で落ち着いてくることが多いです。その後は皮膚のターンオーバーとともに色が褐色(サンタン)に変わり、徐々に薄れていきます。
中等度の日焼け(ヒリヒリ感が強く、触れると痛みがある状態)では、赤みが3〜5日程度続き、回復にはさらに1〜2週間かかることがあります。この段階では皮がむけてくることも多く、新しい皮膚が再生される過程での刺激を避けることが重要です。
重度の日焼け(水ぶくれが生じている状態)は医学的には「熱傷」に近い状態と見なされることがあり、回復に数週間かかる場合があります。このような状態は自己処置だけでは対応が難しいため、皮膚科への受診を検討することが大切です。
また、もともと肌が敏感な方や乾燥肌の方は、同じ量の紫外線を浴びても赤みが出やすく、回復に時間がかかる傾向があります。一方で、日頃から日焼けに慣れている方や肌のバリア機能が高い方は、比較的早めに回復することがあります。
💊 赤みを早く消すための応急処置
日焼けをしてしまったと気づいたら、できるだけ早く適切な応急処置を行うことが赤みを最小限に抑えるカギです。以下に、効果的な応急処置の手順を紹介します。
🦠 まずは日陰に移動し、紫外線をそれ以上浴びないようにする
日焼けに気づいたら、すぐに直射日光が当たる場所から離れましょう。肌がすでにダメージを受けている状態でさらに紫外線を浴びると、炎症がより強くなります。屋内に移動するか、日陰や日傘を活用してください。
👴 冷やして炎症を抑える
赤みや熱感があるうちは、炎症が進行中のサインです。冷やすことで炎症反応を穏やかにし、ヒリヒリ感を和らげることができます。方法としては、清潔なタオルに包んだ保冷剤や氷水で濡らしたタオルを患部に当てる方法が一般的です。氷を直接肌に当てると凍傷のリスクがあるため、必ず布で包んで使用してください。
また、シャワーを活用するのも効果的です。冷たすぎず、ぬるめ(体温より少し低い程度)の水やシャワーを浴びることで、体全体を穏やかに冷やすことができます。熱いお湯のシャワーや湯船は炎症を悪化させるため、日焼けをした日は避けましょう。
🔸 水分補給を忘れずに
日焼けによる炎症は体の水分を消耗させます。特に夏の屋外での活動後は発汗もあるため、意識的に水分を補給することが大切です。スポーツドリンクや経口補水液を活用し、脱水を防ぎましょう。
💧 衣服や下着による摩擦を避ける
日焼けした肌は非常に敏感になっており、衣服の摩擦でも刺激を感じることがあります。できるだけ肌に当たる面積が少なく、柔らかい素材の服を選ぶか、患部が服に触れないようにすると痛みを軽減できます。
Q. 日焼け直後にすべき応急処置は?
日焼けに気づいたら、すぐに日陰や屋内へ移動して紫外線を避けることが最初のステップです。次に、タオルで包んだ保冷剤やぬるめのシャワーで患部を冷やし炎症を抑えます。氷を直接肌に当てると凍傷のリスクがあるため必ず布で包み、水分補給も忘れずに行いましょう。
🏥 自宅でできる日焼けアフターケアの方法
応急処置を行った後は、継続的なアフターケアが赤みの早期回復と、その後の色素沈着予防に重要です。ここでは、自宅で実践できる具体的なケア方法を解説します。
✨ 保湿を徹底する

日焼けした肌は炎症によってバリア機能が低下しており、水分が蒸発しやすい状態になっています。保湿を丁寧に行うことで、肌の乾燥を防ぎ、ターンオーバーを促してスムーズな回復を助けます。
保湿剤の選び方としては、アルコールや香料、着色料が入っていないシンプルな処方のものが適しています。セラミドやヒアルロン酸、グリセリンを主成分としたジェルタイプやローションタイプは、炎症中の敏感な肌にも刺激が少なく使いやすいです。
アロエベラを含む保湿ジェルは、古くから日焼けのケアに使われてきた成分で、炎症を穏やかに鎮める働きがあるとされています。市販のアロエベラジェルを選ぶ際は、アロエ成分の含有量が高いものを選ぶとよいでしょう。ただし、精製されていない天然のアロエを直接肌に塗る場合は、アレルギーが起こる可能性もあるため注意が必要です。
📌 ビタミンCを積極的に摂取する
ビタミンCは抗酸化作用を持ち、紫外線によって生じた活性酸素のダメージを軽減する働きが期待できます。また、コラーゲンの生成をサポートし、皮膚の回復を促す効果もあります。食事ではブロッコリー、キウイ、いちご、柑橘類などを意識して摂るようにしましょう。
スキンケアとして、ビタミンC誘導体を含む化粧品(美容液など)を使用することも、日焼け後の肌のケアや色素沈着の予防に役立つとされています。ただし、炎症が強い段階では刺激になることもあるため、赤みが落ち着いてきてから使い始めるとよいでしょう。
▶️ 睡眠をしっかり取る
皮膚の修復は睡眠中に盛んに行われます。成長ホルモンが分泌される深夜0時〜2時を中心に、質の高い睡眠を確保することが肌の回復を助けます。就寝前に保湿をしっかり行い、なるべく日焼けした部位が枕や布団に強く当たらないよう工夫しましょう。
🔹 抗炎症成分を含む製品を活用する
市販のアフターサン用製品の中には、抗炎症作用を持つ成分を配合しているものがあります。グリチルリチン酸(甘草由来の成分)やアラントインなどが代表的です。これらの成分は肌の炎症を穏やかに鎮める働きがあり、日焼け後のケアに適しています。
なお、市販薬として販売されている「ヒドロコルチゾン」を含むクリームも炎症を抑える効果がありますが、長期使用や広範囲への使用は副作用のリスクがあるため、使用する場合は添付文書をよく読み、必要最低限の使用にとどめてください。使用に迷う場合は薬剤師や医師に相談しましょう。
📍 日焼け後の日焼け止めは欠かさない
日焼けをしてしまった後も、回復中の肌を守るために日焼け止めは必要です。ダメージを受けた肌はさらに紫外線の影響を受けやすくなっているため、日中は外出の際に日焼け止めを必ず塗りましょう。ただし、炎症が強い時期は肌への刺激が少ないミネラル系(ノンケミカル)の日焼け止めを選ぶと刺激を抑えやすいです。
⚠️ やってはいけないNG行動
日焼けの赤みをケアしようとして、実は逆効果になってしまう行動があります。知らずにやってしまいがちなNG行動を確認しておきましょう。
💫 熱いお湯での入浴
炎症を起こしている肌に熱いお湯をかけると、血管がさらに拡張し、赤みや痛みが悪化します。日焼けをした日はシャワーもぬるめの温度にとどめ、湯船への長時間の入浴は控えましょう。
🦠 ゴシゴシと強くこすること
タオルで強くこすったり、スクラブ入りの洗顔料や洗浄剤を使ったりすることは、ダメージを受けた皮膚をさらに傷つけます。洗顔や洗体の際は、柔らかいタオルや手で優しく泡を乗せるようにして洗い、押さえるように水分を取るようにしましょう。
👴 皮をむく・引っ張る
日焼けの後、数日で皮膚が剥けてくることがあります。これは古くなった角質が落ちて新しい皮膚が再生される自然な過程ですが、無理にむいてしまうと傷になったり、色素沈着が残りやすくなったりします。自然に剥けるのを待ちながら、保湿でサポートするのが正しいアプローチです。
🔸 アルコールや刺激の強い成分を含む化粧品を使う
収れん化粧水や香料・アルコールが多く含まれる化粧品は、敏感になった肌にとって強い刺激となります。日焼け後は成分表示をよく確認し、なるべくシンプルで低刺激な製品を選ぶようにしましょう。
💧 水ぶくれを自分でつぶす
重度の日焼けでは水ぶくれ(水疱)ができることがあります。水疱は内部の皮膚を保護している役割を果たしているため、自分でつぶすのは絶対に避けてください。細菌感染のリスクが高まり、治癒が遅れたり傷跡が残ったりする可能性があります。水疱がある場合は早めに皮膚科を受診しましょう。
✨ サウナや激しい運動
体温が上昇するような行為は、皮膚の血行を促進させ、炎症反応を強めてしまいます。日焼け後の数日間は、サウナや激しい運動は控えるようにしましょう。
Q. 日焼け後にやってはいけない行動は?
日焼け後は、熱いお湯での入浴、タオルで強くこすること、剥けかけた皮を無理にむくこと、アルコール・香料入り化粧品の使用、水ぶくれを自分でつぶすこと、サウナや激しい運動が禁物です。これらは炎症を悪化させ、シミや色素沈着が残りやすくなる原因となります。
🔍 赤みが長引く・悪化する場合の対処法
自宅でのケアを続けても赤みが1週間以上続く場合や、症状が悪化している場合は、自己処置のみで対応することに限界がある可能性があります。以下のような症状が見られる場合は、皮膚科への受診を検討しましょう。
まず、強い痛みや発熱、寒気、頭痛、吐き気などの全身症状が伴っている場合は、日射病や熱中症を合併している可能性があります。これらは緊急性が高い場合もあるため、速やかに医療機関を受診してください。
次に、水疱(水ぶくれ)が広範囲にわたって形成されている場合や、水疱が破れて浸出液(黄色い液体)が出ている場合は、感染のリスクがあるため自己処置は危険です。清潔なガーゼで保護した状態で皮膚科を受診してください。
また、日焼けとは別に、紫外線が引き金となって光線過敏症(こうせんかびんしょう)が引き起こされることがあります。これは特定の薬を服用中に紫外線を浴びた場合(光毒性・光アレルギー反応)や、もともと皮膚が紫外線に過敏な体質の場合に起こります。通常の日焼けと比べて症状が不釣り合いに強かったり、日光が当たっていない部分まで反応が出たりする場合は、光線過敏症を疑い専門医に相談することが重要です。
皮膚科では、炎症の程度に応じてステロイド外用薬の処方や、必要に応じて内服薬(非ステロイド性抗炎症薬など)の処方が受けられます。専門家による診断と適切な治療を受けることで、回復を早め、後遺症(シミ・瘢痕など)のリスクを低減することができます。
📝 日焼けによるシミ・色素沈着を防ぐために
日焼けの赤みが引いた後に気になるのが、シミや色素沈着です。これは日焼けによる炎症をきっかけに、皮膚のメラノサイト(色素細胞)が過剰にメラニン色素を産生することで起こります。炎症後色素沈着(PIH)とも呼ばれ、特に肌の色が濃い方や、ニキビや傷跡の後に色が残りやすい体質の方に起きやすい傾向があります。
📌 炎症をできるだけ早く鎮める
色素沈着を防ぐためにもっとも重要なのは、炎症の段階で適切なケアを行い、炎症をできるだけ短期間で鎮めることです。炎症が長引くほど、メラニンの産生が促進されてしまいます。前述した応急処置とアフターケアをしっかり行いましょう。
▶️ さらなる紫外線へのばく露を避ける
炎症後の肌は色素沈着が起きやすい状態にあります。この時期に紫外線を浴びると、メラニンの産生がさらに促進されてシミが濃くなりやすいです。回復中は特に念入りに紫外線対策(日焼け止め・長袖・帽子・日傘など)を行いましょう。
🔹 美白成分を含むスキンケアを取り入れる
赤みが落ち着いてきたら、美白作用が認められているスキンケア成分を取り入れることで、色素沈着の予防・改善が期待できます。代表的な成分としては以下のものがあります。
ビタミンC誘導体は、メラニンの合成を抑制し、すでに生成されたメラニンを還元して色を薄くする働きがあります。アスコルビン酸グルコシドやリン酸アスコルビルマグネシウムなどの形で多くの美白化粧品に配合されています。
トラネキサム酸は、メラノサイトを活性化する因子の産生を抑制することでメラニンの過剰産生を防ぎます。医薬品成分としても使われており、美白化粧品での使用実績も豊富です。
ナイアシンアミド(ビタミンB3)は、メラノサイトからケラチノサイト(皮膚細胞)へのメラニン転送を阻害することで、シミや色ムラを改善する効果があるとされています。比較的刺激が少なく、敏感肌の方にも取り入れやすい成分です。
ハイドロキノンはメラニンを生成する酵素(チロシナーゼ)の働きを強力に阻害する成分です。美白効果が高い一方で、皮膚刺激や接触皮膚炎を起こすことがあるため、使用には注意が必要です。国内では医薬品や処方薬として使用されているため、クリニックや皮膚科で相談の上で使用することが推奨されます。
📍 ターンオーバーを促す生活習慣を整える
皮膚のターンオーバー(新陳代謝)を正常に保つことで、蓄積したメラニン色素を含む古い角質が自然に剥がれ落ちやすくなります。ターンオーバーを促すには、十分な睡眠、バランスのとれた食事(特にビタミンA・C・E)、適度な運動、ストレス管理が重要です。
Q. 日焼け後のシミ・色素沈着はどう防ぐ?
日焼け後の色素沈着を防ぐには、まず炎症を早期に鎮めることが重要です。回復中も日焼け止めや帽子・日傘で紫外線対策を継続し、赤みが落ち着いたらビタミンC誘導体・トラネキサム酸・ナイアシンアミドなど美白成分入りのスキンケアを取り入れると効果的です。改善が難しい場合は皮膚科への相談を検討してください。
💡 クリニックで受けられる治療について

自宅でのケアだけでは改善が難しいシミや色素沈着が残ってしまった場合や、早期に確実なアプローチを希望する場合には、美容皮膚科やクリニックでの治療という選択肢もあります。代表的な治療法を紹介します。
💫 レーザー治療
メラニン色素に選択的に反応するレーザーを照射することで、シミや色素沈着を改善する治療法です。Qスイッチレーザー(Qスイッチルビーレーザー・Qスイッチアレキサンドライトレーザーなど)やピコレーザーが代表的で、メラニンを含む細胞を破壊することで色素を薄くします。照射後はかさぶたが形成されてから脱落し、新しい皮膚が現れます。
レーザー治療はシミの種類や深さによって適切な種類が異なるため、事前に医師による診断を受け、適切な機器と照射条件を選定してもらうことが大切です。
🦠 フォトフェイシャル(IPL治療)
IPL(Intense Pulsed Light)と呼ばれる広い波長域の光を肌に当てることで、シミや色素沈着を改善するとともに、毛穴の引き締めや赤みの改善など複数の効果が期待できる治療法です。レーザーに比べてダウンタイム(治療後の肌の回復期間)が少ないため、日常生活への影響を抑えたい方に向いています。複数回の施術を組み合わせることで効果を高めていくアプローチが一般的です。
👴 ケミカルピーリング
グリコール酸やサリチル酸などの酸性の薬剤を皮膚に塗布し、古い角質を剥離させることで皮膚のターンオーバーを促進し、色素沈着を改善する治療法です。施術後は一時的に肌が敏感になるため、紫外線対策と保湿ケアが重要になります。継続的に行うことで徐々に効果が実感できます。
🔸 美白点滴・内服薬
ビタミンCやグルタチオンを含む点滴による美白治療は、全身のメラニン生成を抑制する効果が期待される治療法です。また、内服薬として、トラネキサム酸やビタミンCを処方するクリニックもあります。内服・点滴による治療は、外用剤や光治療と組み合わせることで効果が高まる場合があります。
いずれの治療も、医師との十分なカウンセリングのもとで自分の肌状態に合った治療法を選ぶことが重要です。また、治療後も紫外線対策を継続することが再発予防のために欠かせません。
✨ 日焼けそのものを予防するために
日焼けの赤みを消すための対処法を知ることも大切ですが、そもそも日焼けをしないための予防策を徹底することが、肌を守る上で最も根本的なアプローチです。
💧 日焼け止めを正しく使う
日焼け止めはSPFとPAの両方が表示されているものを選ぶことが基本です。SPFはUVBへの防御効果を、PAはUVAへの防御効果を示しています。日常使いであればSPF30・PA+++程度、海やプールなど強い日差しの下ではSPF50+・PA++++のものを選ぶとよいでしょう。
日焼け止めは塗る量が少ないと効果が大幅に下がります。顔に使う場合は500円玉大を目安にし、ムラなく均一に塗ることが大切です。また、汗をかいたり水に入ったりした後は必ず塗り直しましょう。屋内にいる日でも、窓越しにUVAは入ってくるため、完全に紫外線を避けることはできません。
✨ 物理的な紫外線対策を組み合わせる
日焼け止めだけに頼るのではなく、帽子・日傘・長袖・UV加工のサングラスなど、物理的に紫外線を遮断するアイテムを組み合わせることで、より確実に肌を守ることができます。特にUVカット素材の衣類や帽子は、塗り直しが不要で安定した防御効果が期待できます。
📌 紫外線が強い時間帯の外出を控える
紫外線の強さは時間帯によって大きく異なります。一般的に午前10時〜午後2時ごろが最も紫外線量が多い時間帯とされています。この時間帯の外出をできるだけ避けるか、外出する場合は特に念入りに対策を行いましょう。
▶️ 抗酸化栄養素を日頃から摂取する
ビタミンC・E、ポリフェノール、カロテノイドといった抗酸化物質を日頃から食事で摂取することで、紫外線による酸化ダメージに対する体内からの防御力を高めることができます。緑黄色野菜・果物・ナッツ類・緑茶などを積極的に取り入れた食生活を心がけましょう。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、夏の時期を中心に日焼け後の赤みや色素沈着でご来院される患者様が多く、「しっかりケアしていたつもりなのに」とおっしゃる方の中には、熱いお風呂に入ったり皮をむいてしまったりと、知らずにNG行動をとっていたケースが少なくありません。日焼けは「たかが日焼け」と軽く見られがちですが、医学的には皮膚の炎症反応であり、初期の冷却・保湿・紫外線対策の徹底がその後のシミや色素沈着の予防を大きく左右します。水疱を伴う重度の日焼けや、1週間以上赤みが続く場合は自己判断せず、お気軽にご相談いただければ、お一人おひとりの肌状態に合わせた適切な治療をご提案いたします。」
📌 よくある質問
軽度の日焼けであれば、赤みは日焼け後6〜12時間でピークを迎え、2〜3日程度で落ち着くことが多いです。中等度では3〜5日続き、回復に1〜2週間かかる場合もあります。水ぶくれを伴う重度の日焼けは数週間かかることもあるため、皮膚科への受診をおすすめします。
熱いお湯での入浴、タオルで強くこすること、剥けかけた皮を無理にむくこと、アルコールや香料入りの化粧品の使用、水ぶくれを自分でつぶすこと、サウナや激しい運動などが挙げられます。これらは炎症を悪化させたり、色素沈着やシミの原因になったりするため注意が必要です。
まずすぐに日陰や屋内に移動し、紫外線を避けることが大切です。次に、タオルで包んだ保冷剤やぬるめのシャワーで患部を冷やし、炎症を穏やかに抑えましょう。また、発汗による脱水を防ぐため、水分補給も忘れずに行ってください。氷を直接肌に当てると凍傷のリスクがあるため避けてください。
炎症をできるだけ早く鎮めることが最優先です。その後はさらなる紫外線へのばく露を避け、日焼け止めや帽子・日傘などで徹底的に紫外線対策を行いましょう。赤みが落ち着いてきたら、ビタミンC誘導体やトラネキサム酸、ナイアシンアミドといった美白成分を含むスキンケアを取り入れることも効果的です。
自宅でのケアを続けても1週間以上赤みが引かない場合や、発熱・頭痛・吐き気などの全身症状を伴う場合、水ぶくれが広範囲にある場合は、早めに皮膚科を受診してください。当院では肌状態を診断した上で、ステロイド外用薬の処方や適切な治療をご提案することが可能です。自己判断での対処には限界がある場合があります。
🎯 まとめ
日焼けの赤みは、紫外線による皮膚の炎症反応によって引き起こされます。赤みを早く消すためには、まず速やかに紫外線から離れて皮膚を冷やし、炎症を抑えることが最初のステップです。その後は保湿や刺激の少ないケアを続け、皮膚の自然な回復を助けることが大切です。
一方で、熱いお湯での入浴・強いこすり洗い・皮をむくといったNG行動は炎症を悪化させたり、回復を遅らせたりする原因になります。また、日焼け後も引き続き紫外線対策を徹底することで、その後のシミや色素沈着の予防につながります。
水疱ができている・赤みが1週間以上引かない・全身症状を伴うといった場合は、自己処置の限界を超えている可能性があるため、皮膚科や医療機関への受診をためらわないようにしましょう。また、すでに色素沈着が気になる方は、美容皮膚科での治療という選択肢も視野に入れてみてください。
日焼けをしてしまった後の対応を正しく知っておくことで、肌へのダメージを最小限に抑え、健やかな肌の回復を助けることができます。この記事が日焼けケアの参考になれば幸いです。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 紫外線皮膚炎(日焼け)のメカニズム、UVA・UVBの違い、炎症反応のプロセス、および皮膚科的な治療方針・受診の目安に関する情報
- 厚生労働省 – 紫外線対策の基本知識(SPF・PAの見方、日焼け止めの正しい使い方)、紫外線による健康への影響に関する公式情報
- WHO(世界保健機関) – UVA・UVBが皮膚に与える影響、色素沈着・光老化・光線過敏症のリスク、国際的な紫外線防護基準に関する情報