蕁麻疹のときに控える食べ物と悪化させない食事のポイント

「蕁麻疹が出てるけど、何食べたらいい?」「もしかして食べ物のせいで悪化した?」
そんな不安、放っておくと症状がどんどん悪化する可能性があります。

🙋
「蕁麻疹が出てから何を食べていいかわからない…食べ物で悪化したらどうしよう😢」
👨‍⚕️
この記事を読めば、控えるべき食べ物・食事の注意点・受診タイミングまで全部わかります!

蕁麻疹は皮膚が突然赤くなり、強いかゆみを伴う皮膚症状です。食べ物が原因のひとつになることがありますが、すべての蕁麻疹が食事と関係しているわけではなく、食べ物との関係は思ったより複雑です。

🚨 この記事を読まないと…

  • 悪化させる食べ物をうっかり食べ続けてしまう
  • 症状が長引いて仕事・学校に支障が出る
  • 受診タイミングを逃して重症化するリスクも

✅ この記事でわかること

  • 📌 蕁麻疹を悪化させる食べ物・食品添加物
  • 📌 ヒスタミンが多い食品リスト
  • 📌 蕁麻疹のときに食べてよいもの
  • 📌 食事日記の活用法
  • 📌 今すぐ受診すべきかどうかの判断基準

目次

  1. 蕁麻疹と食べ物の関係について知っておきたいこと
  2. 蕁麻疹を引き起こしやすい食べ物の種類
  3. 蕁麻疹のときに控えたほうがよい食べ物
  4. ヒスタミンを多く含む食品と蕁麻疹の関係
  5. 食品添加物と蕁麻疹の関係
  6. 蕁麻疹のときに積極的に取り入れたい食べ物
  7. 食事以外で蕁麻疹を悪化させる生活習慣
  8. 食事日記をつけることの重要性
  9. 蕁麻疹が続くときは医療機関への受診を
  10. まとめ

この記事のポイント

蕁麻疹の悪化を防ぐには、青魚・発酵食品などヒスタミンを多く含む食品や食物アレルギーの原因食品を控えつつ、食事日記で症状との関連を記録し、改善しない場合は皮膚科・アレルギー科を受診することが重要。

💡 蕁麻疹と食べ物の関係について知っておきたいこと

蕁麻疹は皮膚の肥満細胞からヒスタミンなどの化学物質が放出されることで起こります。皮膚が赤みを帯びてぷっくりと盛り上がり(膨疹)、強いかゆみを伴うのが特徴です。多くは数時間以内に消えますが、繰り返し出現する場合や、全身に広がる場合もあります。

蕁麻疹の原因はさまざまで、食べ物はそのひとつに過ぎません。一般的に蕁麻疹の原因として挙げられるものには、食べ物のほか、薬(特に解熱鎮痛薬や抗生物質など)、感染症(かぜやウイルス感染など)、ストレスや疲労、寒冷・熱・圧迫などの物理的刺激、汗などがあります。

実は医療現場において、蕁麻疹の原因が特定できるケースは全体の約20〜30%程度とされており、原因がはっきりわからない「特発性蕁麻疹」が最も多いとされています。そのため、「蕁麻疹=食べ物が原因」と決めつけず、必要に応じて医師に相談しながら原因を探っていくことが大切です。

とはいえ、特定の食品を食べたあとに蕁麻疹が出やすいと感じている方にとっては、食事内容の見直しは症状のコントロールに役立つことがあります。食べ物との因果関係をよく観察しながら、自分に合った食事管理を行っていくことが重要です。

Q. 蕁麻疹の原因は食べ物だけですか?

蕁麻疹の原因は食べ物だけではありません。薬・感染症・ストレス・疲労・寒冷や熱などの物理的刺激も原因となります。医療現場では原因が特定できるケースは全体の約20〜30%程度にとどまり、原因不明の「特発性蕁麻疹」が最も多いとされています。

📌 蕁麻疹を引き起こしやすい食べ物の種類

食物が原因で引き起こされる蕁麻疹を「食物アレルギーによる蕁麻疹」と呼びます。特定の食品に含まれるタンパク質をアレルゲンとして免疫系が過剰反応し、蕁麻疹などのアレルギー症状が現れます。

日本では「食物アレルギー表示が義務付けられているアレルゲン(特定原材料)」として、えび、かに、くるみ、小麦、そば、卵、乳、落花生(ピーナッツ)の8品目が定められています(2024年現在)。これらはアレルギー反応を引き起こしやすいとして特に重要視されている食品です。

また、表示が推奨されている「特定原材料に準ずるもの」として、アーモンド、あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチンなども挙げられています。

ただし、これらの食品でアレルギーが起こる可能性があるということであり、すべての人がこれらを避けなければならないわけではありません。自分に何のアレルギーがあるかは、血液検査やアレルギー検査を受けることで確認できます

食物アレルギーによる蕁麻疹は、特定の食品を食べてから通常15〜30分以内(遅くとも2時間以内)に症状が現れることが多く、食べ物との関連がわかりやすいのが特徴です。繰り返し同じ食品を食べたあとに症状が出る場合は、そのアレルゲンが原因である可能性が高いといえます。

✨ 蕁麻疹のときに控えたほうがよい食べ物

蕁麻疹のときに控えたほうがよい食べ物は、大きく「アレルギーの原因になりやすい食品」「ヒスタミンを多く含む食品」「ヒスタミン遊離作用のある食品」「食品添加物を多く含む加工食品」の4つに分けて考えることができます。

アレルギーの原因になりやすい食品については前の項目で述べましたが、ここでは特に蕁麻疹との関連が指摘される食品について詳しく解説していきます。

まず魚介類は、蕁麻疹との関連が特に多く報告されている食品のひとつです。えびやかにといった甲殻類はアレルギーの原因となりやすく、成人の食物アレルギーの中でも上位に入ります。また、青魚(さば、さんま、あじ、いわし、まぐろなど)もアレルギーを引き起こしやすいだけでなく、後述するヒスタミンを多く含む食品でもあります。

卵は特に乳幼児期の食物アレルギーの中で最も多い原因食品として知られており、大人でもアレルギーを持つ方がいます。乳製品(牛乳、チーズ、ヨーグルトなど)も同様に注意が必要な食品です。ただし、加熱調理によってアレルゲン性が変わる場合もあり、個人によって反応の出方が異なります。

小麦は多くの食品に含まれているため、アレルギーがある場合は日常生活での管理が特に重要です。パン、麺類、お菓子、揚げ物の衣など、幅広い食品に小麦が使われています。

ナッツ類(落花生、くるみ、カシューナッツ、アーモンドなど)もアレルギーを引き起こしやすい食品のひとつです。少量でも強いアレルギー反応が出る場合があり、注意が必要です

果物では、桃、りんご、キウイフルーツ、バナナ、メロン、いちごなどがアレルギーと関連することが多く報告されています。また、口腔アレルギー症候群(口の中がかゆくなる症状)を引き起こすこともあります。

Q. 蕁麻疹のときに控えるべき食品は何ですか?

蕁麻疹のときは、えび・かに・卵・小麦・落花生などアレルギーを起こしやすい食品に加え、サバ・マグロ・イワシなどの青魚、熟成チーズ・ワイン・納豆などヒスタミンを多く含む発酵食品、さらに安息香酸ナトリウムや亜硫酸塩を含む加工食品を控えることが推奨されます。

🔍 ヒスタミンを多く含む食品と蕁麻疹の関係

蕁麻疹の症状には、アレルギー反応ではなくヒスタミンの直接的な作用も関係しています。体内でヒスタミンが増えると、皮膚の血管が拡張し、かゆみや赤みなどの症状が引き起こされます。

食品に含まれるヒスタミンは、食品中のヒスチジンという成分が細菌によって分解されることで生成されます。特に鮮度が落ちた魚や、発酵・熟成された食品にはヒスタミンが多く含まれやすいとされています。

ヒスタミンを多く含む食品としては、まず発酵食品が挙げられます。チーズ(特にチェダー、ゴーダ、エメンタールなどの熟成チーズ)、ワインやビールなどのアルコール飲料(特に赤ワイン)、ワインビネガーや酢、ザワークラウト(キャベツの発酵食品)、味噌、醤油、納豆なども発酵食品に含まれます。日本食の基本的な調味料である味噌や醤油、そして納豆もヒスタミンを含む食品であるため、蕁麻疹が出やすい時期は摂取量に気をつけることも考えられます。

次に、加工・保存食品も注意が必要です。缶詰のツナや缶詰のさんま、鯖など青魚の缶詰はヒスタミンが多く含まれやすいとされています。また、ハム、ソーセージ、サラミなどの加工肉製品にも含まれていることがあります。

青魚については、サバ(鯖)、マグロ、アジ、イワシ、サンマなどが特に注意が必要です。これらは新鮮な状態でも比較的ヒスタミン量が多く、鮮度が落ちるとさらに増加します。「サバ中毒」と呼ばれるアレルギー様食中毒はヒスタミンが主な原因であり、蕁麻疹様の症状を引き起こすことが知られています

また、ヒスタミン自体は含まなくても、体内でヒスタミンの放出を促す「ヒスタミン遊離物質」を含む食品も蕁麻疹の症状を悪化させる可能性があります。代表的なものとして、トマト、ほうれんそう、なす、いちご、チョコレート、シトラス系の果物(レモン、オレンジ、グレープフルーツなど)、アルコール全般などが知られています。

これらの食品は体質によって影響の出方が大きく異なります。日常的に食べていても問題ない方もいれば、少量でも症状が出る方もいます。自分がどの食品に敏感かを把握することが大切です

💪 食品添加物と蕁麻疹の関係

食品添加物と蕁麻疹の関係については、以前から議論されてきました。特定の食品添加物が蕁麻疹の原因または悪化要因になる可能性が指摘されています

まず、保存料・防腐剤として使われる安息香酸ナトリウムは、蕁麻疹との関連が研究されており、敏感な方では症状を引き起こす可能性があります。清涼飲料水、果汁飲料、お菓子などに含まれていることがあります。

着色料では、タートラジン(黄色4号)などの合成色素が蕁麻疹との関連を指摘されることがあります。キャンディ、ゼリー、清涼飲料水などに使われています。

亜硫酸塩(亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素カリウムなど)は、ワイン、ドライフルーツ、一部の加工食品に漂白剤・防腐剤として使われており、敏感な方に症状を引き起こすことがあります

グルタミン酸ナトリウム(うま味調味料・MSG)については蕁麻疹との関連が指摘されることもありますが、科学的な証拠は必ずしも一致しておらず、現時点では明確な関連性は確立されていない部分もあります

食品添加物が原因かどうかを調べる際には、加工食品や外食を減らしてみて症状の変化を観察する方法が参考になります。手作りの料理を中心にした生活に切り替え、症状が改善するかどうかを観察してみましょう。

ただし、食品添加物はすべての加工食品に含まれているわけではなく、また個人差が大きいため、過度に神経質になる必要はありません。原材料表示を確認する習慣をつけることが大切です

Q. 蕁麻疹のときに積極的に摂りたい食べ物は?

蕁麻疹の症状緩和に役立つ可能性がある食品として、腸内環境を整える野菜・海藻・きのこ類、抗ヒスタミン作用が期待されるビタミンCを含むブロッコリーやパプリカ、ヒスタミン代謝を助けるビタミンB6を含む鶏ささみ、抗炎症作用が期待される鮭などが挙げられます。

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🎯 蕁麻疹のときに積極的に取り入れたい食べ物

蕁麻疹のときに「控える食べ物」ばかりを気にするのではなく、症状の改善や免疫機能の維持に役立つ食べ物を積極的に取り入れることも重要です

腸内環境を整えることは、免疫系の正常な働きに関係していると考えられています。腸には全身の免疫細胞の約70%が集まっているとされており、腸内環境を整えることがアレルギー反応の緩和に役立つ可能性があります。食物繊維を多く含む食品(野菜、果物、海藻、きのこ類)は腸内の善玉菌のエサになり、腸内環境を整えるのに役立ちます。

ビタミンCは抗ヒスタミン作用があるとされ、ヒスタミンの分解を促す可能性があります。ビタミンCを多く含む食品として、ブロッコリー、パプリカ、かぼちゃ、じゃがいも、キャベツなどが挙げられます。果物ではいちごや柿もビタミンCが豊富ですが、いちごはヒスタミン遊離作用があるため、症状がひどい時期は注意が必要です。

ビタミンB6はヒスタミンの代謝に関わっており、不足するとヒスタミン分解が滞る可能性があります。ビタミンB6を含む食品としては、鶏ささみ、鶏むね肉、マグロ(生)、バナナ、じゃがいもなどがあります。

EPA・DHAなどのオメガ3脂肪酸は抗炎症作用があるとされており、免疫系の過剰反応を抑えるのに役立つ可能性があります。サーモン(鮭)、えごまオイル、亜麻仁油などに多く含まれています。ただし、青魚はヒスタミンを多く含む場合があるため、鮭のように比較的ヒスタミン量が少ない魚を選ぶか、加工していない新鮮な状態のものを摂取するとよいでしょう。

亜鉛は免疫機能の正常化に関わるミネラルであり、不足すると免疫系が乱れやすくなることが知られています。亜鉛を多く含む食品としては、牡蠣、牛肉、豚肉、チーズ(ただしチーズはヒスタミンが多いため注意)、ナッツ類(アレルギーがない場合)などがあります。

食事全体として、バランスよくさまざまな食品を摂取することが基本です。特定の食品ばかりを避けすぎると栄養が偏り、免疫機能や全身の健康に悪影響を及ぼすこともあります。極端な食事制限は、医師や栄養士の指導のもとで行うことが大切です。

💡 食事以外で蕁麻疹を悪化させる生活習慣

蕁麻疹の管理には食事の見直しとともに、生活習慣全体を整えることが大切です。食事以外にも蕁麻疹を悪化させる要因はいくつかあります。

アルコールは蕁麻疹を悪化させる代表的な要因のひとつです。アルコール自体がヒスタミンを体内で増やす作用があるほか、アルコール飲料(特に赤ワイン、ビール)にはヒスタミンや亜硫酸塩が含まれています。また、アルコールは血管を拡張させ、皮膚の症状を悪化させることがあります。蕁麻疹が出やすい時期はできる限りアルコールを控えましょう。

入浴や運動による体温上昇も蕁麻疹を誘発・悪化させることがあります。「コリン性蕁麻疹」と呼ばれるタイプは、発汗に関連して起こる蕁麻疹で、運動や緊張、入浴などで汗をかいたときに出やすいのが特徴です。このタイプに当てはまる場合は、激しい運動や長時間の入浴を控え、体温が急激に上がらないように気をつけましょう。

睡眠不足やストレスも蕁麻疹の誘因になります。睡眠が不足すると免疫バランスが乱れ、アレルギー反応が起こりやすくなるとされています。できるだけ規則正しい生活を心がけ、十分な睡眠をとることが大切です。

また、解熱鎮痛薬(アスピリン、イブプロフェン、ロキソプロフェンなど)は蕁麻疹を悪化させることが知られています。これらの薬はプロスタグランジンの産生を阻害することでヒスタミン放出を促すとされており、蕁麻疹が出やすい時期は使用を避けるか、医師に相談してから使用するようにしましょう。

タイトな衣服や下着、ベルトなどによる皮膚への圧迫も、圧迫蕁麻疹の誘因になります。皮膚への摩擦や圧力を避けるため、締め付けの少ない衣服を選ぶことをおすすめします。

喫煙も蕁麻疹の悪化要因として挙げられることがあります。タバコに含まれる化学物質が免疫系に影響を与えるとともに、血管への影響も懸念されます。蕁麻疹の管理という観点からも、禁煙は健康上の望ましい選択です

Q. 蕁麻疹で受診すべきタイミングはいつですか?

6週間以上断続的に蕁麻疹が続く場合や、市販の抗アレルギー薬で改善しない場合は皮膚科・アレルギー科への受診を検討してください。息苦しさ・喉の締め付け感・舌や口唇の腫れ・意識障害などアナフィラキシーの症状が現れた場合は、直ちに119番へ連絡する必要があります。

📌 食事日記をつけることの重要性

蕁麻疹の原因を特定するうえで、食事日記をつけることは非常に有効な方法です。蕁麻疹は一時的に症状が出ても、そのときに何を食べたかを正確に覚えていることは難しいため、記録を残しておくことが重要です。

食事日記に記録すべき内容としては、まず食事の内容(食べたもの、量、調理法)があります。できるだけ詳細に記録することが大切です。使用した調味料や食品添加物も意識してメモしましょう。

次に、症状の記録も欠かせません。蕁麻疹が出た時間、症状の部位(体のどこに出たか)、強さ(かゆみの程度)、持続時間などを記録します。食事をとってから症状が出るまでの時間(発症までの時間)も重要な情報です

さらに、食事以外の要因も合わせて記録しておくと役立ちます。その日の睡眠時間、ストレスレベル、運動の有無、天気・気温、服用した薬などを記録しておくと、食べ物以外の原因も浮かび上がりやすくなります。

食事日記は少なくとも2〜4週間程度継続することが望ましいとされています。短期間では偶然の一致なのか本当の原因なのかを見分けにくいためです。記録が蓄積されてくると、「特定の食品を食べた翌日に必ず症状が出る」「週末にお酒を飲んだときだけ悪化する」といったパターンが見えてくることがあります。

この食事日記を医師に持参すると、原因の特定や治療方針の決定に役立ちます。医師はこれをもとにアレルギー検査の対象食品を絞り込んだり、生活指導のアドバイスをしたりすることができます。

ただし、食事日記に基づいて自分で特定の食品を長期にわたって除去することは、栄養不足のリスクがあるため、専門家の指導なしに行うことは推奨されません。特に子どもの場合は成長に必要な栄養素が偏るリスクがあるため、必ず医師や管理栄養士に相談のうえで進めてください。

✨ 蕁麻疹が続くときは医療機関への受診を

蕁麻疹は多くの場合は数時間で症状が消えますが、繰り返し出現する場合や、症状が長引く場合は医療機関を受診することが大切です。特に以下のような場合は早めに受診を検討してください。

まず、6週間以上にわたって断続的に蕁麻疹が続く場合(慢性蕁麻疹)は、専門的な治療が必要です。慢性蕁麻疹は抗ヒスタミン薬や他の治療薬で管理していく必要があります。

次に、蕁麻疹とともに息苦しさ、声のかすれ、喉の締め付け感、舌や口唇の腫れ、腹痛・嘔吐、意識が薄れる感じなどの症状が出た場合は、「アナフィラキシー」という重篤なアレルギー反応の可能性があります。これは生命に関わる緊急事態であるため、直ちに救急車を呼ぶ(119番)か、緊急で医療機関を受診する必要があります。

また、市販の抗アレルギー薬(抗ヒスタミン薬)を使用しても症状が改善しない場合、日常生活に支障が出るほど症状がひどい場合も医療機関の受診を検討しましょう。

医療機関では、問診・視診による診断のほか、必要に応じて血液検査(総IgE値、特異的IgE抗体検査)、皮膚プリックテスト、パッチテストなどのアレルギー検査が行われます。これらの検査によって、原因となる食品や物質を特定できる場合があります。

蕁麻疹の治療では、抗ヒスタミン薬が中心的な役割を果たします。市販の薬でも対応できる場合がありますが、医師の処方による薬のほうが選択肢が広く、症状に合わせて調整することができます。また、重症の場合はステロイド薬の使用や、最近では「オマリズマブ」という生物学的製剤が慢性蕁麻疹に対して使用されることもあります。

受診する診療科は、皮膚科やアレルギー科が適しています。蕁麻疹の専門的な診断・治療が行われます。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「当院では、蕁麻疹を繰り返すことへの不安から「何も食べられない」と感じてしまい、過度な食事制限に陥っている方を多く拝見します。しかし記事にある通り、蕁麻疹の原因が食事だけに限られるケースは多くなく、ストレスや睡眠不足、体温変化なども大きく関係しているため、まずは食事日記をつけながら自分のパターンを把握していただくことをお勧めしています。症状が繰り返す場合や日常生活に支障が出るほどつらい場合は、自己判断で制限を続けるのではなく、お気軽にご相談ください。適切な検査と治療で、症状をうまくコントロールできるケースがほとんどです。」

🔍 よくある質問

蕁麻疹は必ず食べ物が原因なのですか?

蕁麻疹の原因は食べ物だけではありません。薬、感染症、ストレス、疲労、寒冷・熱などの物理的刺激なども原因となります。医療現場では原因が特定できるケースは全体の約20〜30%程度とされており、原因不明の「特発性蕁麻疹」が最も多いとされています。食べ物だけが原因と決めつけず、医師に相談しながら原因を探ることが大切です。

ヒスタミンを多く含む食品にはどんなものがありますか?

ヒスタミンを多く含む食品としては、熟成チーズ・ワイン・ビールなどの発酵食品、サバ・マグロ・アジ・イワシなどの青魚、ハム・ソーセージなどの加工肉、缶詰の青魚、味噌・醤油・納豆などが挙げられます。また、トマト・なす・いちご・チョコレート・柑橘類は体内でヒスタミン放出を促す作用があるため、症状が強い時期は摂取量に注意しましょう。

蕁麻疹のときに積極的に食べたほうがよいものはありますか?

腸内環境を整える食物繊維(野菜・海藻・きのこ類)、抗ヒスタミン作用が期待されるビタミンCを含むブロッコリーやパプリカ、ヒスタミン代謝に関わるビタミンB6を含む鶏ささみやじゃがいも、抗炎症作用が期待されるオメガ3脂肪酸を含む鮭などが役立つ可能性があります。特定の食品を避けすぎず、バランスよく摂取することが基本です。

食事日記はどのようにつければよいですか?

食事日記には、食べたもの・量・調理法(使用した調味料も含む)を詳細に記録します。あわせて蕁麻疹が出た時間・部位・かゆみの強さ・持続時間も記録しましょう。睡眠時間・ストレスレベル・運動の有無・服用した薬なども書き添えると原因特定に役立ちます。少なくとも2〜4週間継続し、受診時に医師へ持参することで、適切な検査や治療方針の決定に活用できます。

蕁麻疹が続く場合、どのタイミングで受診すべきですか?

6週間以上断続的に蕁麻疹が続く場合や、市販の抗アレルギー薬で改善しない場合は皮膚科・アレルギー科への受診をお勧めします。また、息苦しさ・喉の締め付け感・舌や口唇の腫れ・意識障害などアナフィラキシーの症状が現れた場合は生命に関わる緊急事態のため、直ちに119番へ連絡してください。当院では食事日記をもとに適切な検査・治療を行い、症状のコントロールをサポートしています。

💪 まとめ

蕁麻疹と食べ物の関係についてまとめると、以下のポイントが重要です。

蕁麻疹の原因は多岐にわたり、食べ物だけが原因ではありません。食物アレルギーが原因の場合は、えび・かに・くるみ・小麦・そば・卵・乳・落花生(ピーナッツ)などが代表的な原因食品です。また、ヒスタミンを多く含む食品(青魚・発酵食品・熟成チーズ・ワインなど)やヒスタミン遊離作用のある食品(トマト・なす・いちご・チョコレート・柑橘類など)は蕁麻疹を悪化させる可能性があります。食品添加物(安息香酸ナトリウム・亜硫酸塩など)も一部の方では症状を引き起こすことがあります。

一方で、腸内環境を整える食品(食物繊維を多く含む野菜や海藻)、ビタミンC・B6を含む食品、オメガ3脂肪酸を含む食品などは症状の改善に役立つ可能性があります。食事以外にも、アルコールの摂取、体温上昇、ストレス、睡眠不足、解熱鎮痛薬の使用なども蕁麻疹の悪化要因として挙げられます。

食事日記をつけることで自分の症状と食事の関連を把握し、医師との相談に役立てることができます。蕁麻疹が長引く場合や、アナフィラキシーの症状が出た場合は速やかに医療機関を受診してください。

蕁麻疹の管理は、食事の見直しだけでなく、生活習慣全体を整えることが大切です。自己判断で極端な食事制限を行うのではなく、必要に応じて皮膚科やアレルギー科を受診し、専門家のアドバイスを受けながら取り組んでいくことをおすすめします。蕁麻疹は適切な診断と治療によって、症状をうまくコントロールできることが多い疾患です。悩まれている方は、ひとりで抱え込まず、まずは専門家に相談してみてください。

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📚 参考文献

  • 日本皮膚科学会 – 蕁麻疹診療ガイドラインに基づく蕁麻疹の定義・分類・原因・治療方針(抗ヒスタミン薬・オマリズマブ等)に関する情報
  • 厚生労働省 – 食物アレルギーの特定原材料(8品目)および表示推奨品目に関する食品表示制度の情報
  • PubMed – ヒスタミンを多く含む食品・ヒスタミン遊離物質と蕁麻疹の関連性、食品添加物と蕁麻疹の関係に関する査読済み医学文献
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