アキュテインは通販で購入できる?効果や副作用、服用時の注意点を解説

  • 本コラムの内容について、当院では現時点では取り扱いがございませんが、情報のひとつとしてご利用下さい。

「アキュテインの効果と副作用を知りたい」
「アキュテインは通販で購入しても良い?」

などとお考えではありませんか?

アキュテインは、難治性のニキビに対して治療実績のある内服薬です。有効成分であるイソトレチノインのはたらきにより、皮脂の分泌を抑える効果が期待できます。

このページでは、アキュテインの効果や副作用、用法用量について解説しています。

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アキュテインとは?難治性ニキビを治療する内服薬

アキュテインとは?難治性ニキビを治療する内服薬

アキュテインはニキビ治療に用いられる内服薬です。ビタミンAの誘導体「イソトレチノイン」を有効成分としており、皮脂の分泌を抑える効果が見込まれます。

イソトレチノインは、1982年にアメリカの政府機関「FDA(米国食品医薬品局)」の認可を受けた成分です。以来、難治性のニキビに対する処方薬として、各国で使用されています。

しかし、イソトレチノインは日本国内での承認が下りていません。そのため、クリニックでの処方は保険適応外となります。

アキュテインは皮脂分泌をおさえてニキビを治療する

アキュテインの主成分「イソトレチノイン」には、皮脂を分泌する皮脂腺を縮小させるはたらきがあります。

皮脂はニキビの原因である「アクネ菌」の温床。アキュテインの服用により皮脂量が減少すれば、アクネ菌の繁殖を抑え、ニキビの生じにくい肌を目指すことが可能です。

ニキビの原因を取り除くため、アキュテインは中等症~重症のニキビや、再発を繰り返す難治性のニキビに対して効果が期待できます。

アキュテインとロアキュタンやイソトレチノインの違い

「アキュテイン」と「ロアキュタン」は、いずれも「イソトレチノイン」を主成分とするニキビ治療薬です。

ロアキュタンはアキュテインと商品名が異なるだけで、有効成分や副作用、効果に違いはありません。

アキュテインが先発医薬品として開発された後、各国の製薬会社によって後発医薬品が作られました。アキュテインの後発医薬品には以下のものがあります。

  • ロアキュタン
  • ソトレット
  • アムネスティーム
  • クララビス
  • イソトロイン
  • アクノティン

後発医薬品はジェネリック医薬品とも呼ばれ、先発医薬品と同じ有効成分を含む薬です。

アキュテインは通販で購入可能?市販品の個人輸入は危険

アキュテインは通販で購入可能?市販品の個人輸入は危険

アキュテインは代行業者を利用して、通販で購入することもできますが、個人輸入による購入はやめましょう。

個人輸入とは海外の代行業者から直接購入する方法で、次のようなリスクがあります。

  • 有効性や安全性が保障されていない
  • 効果が誇張されている可能性がある
  • メーカー品ではなく偽造品が届く可能性がある
  • 副作用が生じた場合に適した対処ができない

個人輸入はメリットよりもデメリットの方が目立ちます。特にアキュテインは胎児への催奇形性が報告されており、慎重な処方を要する薬です。

アキュテインでの治療を検討されている方は、医療機関にご相談ください。

アキュテインの効果は?3つの作用でニキビを治療

アキュテインの効果は?3つの作用でニキビを治療

アキュテインは、主に次の作用によってニキビの治癒を目指します。

  1. 皮脂線の退縮により、アクネ菌を減少させる
  2. 細胞を正常化し、毛穴詰まりを予防する
  3. 抗炎症作用により、ニキビの赤みを緩和する

ニキビ発生の原因である過剰な皮脂や毛穴詰まりの予防、およびニキビにより生じる炎症の改善効果が期待できます。

以下の項目で、それぞれの効果を詳しく見ていきましょう。

作用①:皮脂線の退縮でアクネ菌を減少

アキュテインに期待される効果のひとつが、皮脂の分泌抑制です。

本来、毛穴から分泌される皮脂には、皮膚に保護膜を張り、外界の刺激から肌を守る役割があります。

しかし、食生活や生活習慣が乱れると皮脂が過剰に分泌され、ニキビの原因であるアクネ菌の繁殖を促してしまいます。

アキュテインは皮脂腺を退縮させることで、間接的にアクネ菌の減少をもたらす薬です。長期の服用により、皮脂が適度に保たれた健康的な肌を目指すことが可能です。

作用②:細胞の正常化で毛穴詰まりを予防

アキュテインに期待される二つ目の効果が、毛穴詰まりの予防です。

ニキビの発生には、皮脂のほかに毛穴の詰まりも関係しています。古くなった角質が毛穴をブロックすると、分泌された皮脂が外に逃げられなくなり、ニキビの原因であるアクネ菌を繁殖させてしまうためです。

アキュテインには皮膚細胞を正常化し、肌のターンオーバーを促す作用があります。これにより肌の異常な角質化が解消され、毛穴が詰まりにくくなる仕組みです。

作用③:抗炎症作用

アキュテインの抗炎症作用

アキュテインには、抗炎症作用によってニキビの赤みを抑えるはたらきがあります。

進行したニキビは赤く腫れる場合が多いです。ニキビによる赤みはアクネ菌に対して皮膚が過剰に反応し、炎症を引き起こすことで生じます。

アキュテインを服用することで皮膚の免疫反応を正常化し、炎症の緩和を目指すことが可能です。結果としてニキビの進行を抑え、肌の状態を改善する効果が期待できます。

アキュテインの効果はいつから現れる?治療期間の目安は16~24週間

症状によって異なるものの、アキュテインの治療期間は1クール16~24週間が一般的です。1クール終了後、治療を継続する場合は最低8週間の休薬期間を設けます。

中等度のニキビ患者を対象に行われた臨床試験は以下のような結果となっています。

対象 中等度のニキビ患者638例
方法 イソトレチノイン1日20mgを6ヶ月投与
結果 【ニキビが治癒した患者の割合】
12〜20歳の患者:94.8%
21〜35歳の患者:92.6%
【上記のうち4年以内にニキビが再発した患者の割合】
12〜20歳の患者:3.9%
21〜35歳の患者:5.9%

このように、9割以上の割合でニキビ改善が認められました。試験結果からも分かるように、アキュテインは半年の服用でニキビ改善の効果を実感しやすい薬です。

アキュテインは効果なし?服用後のニキビ悪化は好転反応

アキュテインによる治療開始後、最初の1ヶ月間はニキビが悪化したように感じられる場合があります。

これは「好転反応」と呼ばれるもので、有効成分のイソトレチノインが作用し、肌細胞が活性化している証拠です。

一時的に患部の赤みや腫れが強まりますが、治療開始から4~6週間で徐々に収まっていきます。アキュテインの治療期間は3~6ヶ月(1クール)です。医師の診察を受けながら、焦らずに服用を続けましょう。

アキュテインの副作用

アキュテインの副作用

アキュテインには複数の副作用が報告されているため、医師の指導のもと服用していく必要があります。以下の表は、代表的な副作用をまとめたものです。

主な症状
軽度の副作用 ・粘膜や皮膚の乾燥
・口唇炎、口角炎
・ドライアイ
重度の副作用 ・骨・筋肉の痛み
・うつ傾向
・生理不順
・催奇形性

副作用のなかで、特に発生頻度が高いのは粘膜や皮膚の乾燥です。乾燥を防ぐために、リップクリームや乳液、ワセリンなどの使用が推奨されます。

そのほかにドライアイを引き起こす可能性もあり、コンタクトレンズを装用している方は注意が必要です。

アキュテインの服用方法と治療経過

アキュテインの服用方法と治療経過

アキュテインは1日1回、食後に規定量を服用します。規定量は人により異なるものの、最初は20mg程度から治療を開始することが一般的です。

服用は3~6ヶ月を1クールとし、以下のように2~4ヶ月の休薬期間を挟んで継続します。

  1. 1クール目(3~6ヶ月)
  2. 休薬期間(2~4ヶ月)
  3. 2クール目(3~6ヶ月)
  4. 休薬期間(2~4ヶ月)

服用を開始してから約1~2週間は、「好転反応」によって一時的に症状が悪化する場合があります。アキュテインの服用中は2ヶ月ごとに血液検査を行い、副作用の経過を見ながら治療を進めていきます。

アキュテイン服用時の注意点

アキュテイン服用時の注意点

アキュテインを服用する上での注意点は以下の通りです。

  • 服用中および服用後6ヶ月間(男性は1ヶ月間)は避妊が必要
  • 服用中および服用後1ヶ月は献血をしてはいけない
  • 服用中の日焼けに注意
  • ビタミンA剤やステロイド内服などとの併用はできない

アキュテインは胎児の催奇形性を起こす可能性があるため、服用中や服用後6ヶ月間は避妊が必要です。

さらに、アキュテインは光感受性を高めるため、服用中は紫外線対策を行い、日焼けしないよう注意する必要があります。

また、ビタミンA剤など併用できない薬があるので、服用中の薬がある場合はあらかじめ医師にお伝えください。

アキュテイン(イソトレチノイン)に関するよくある質問

アキュテイン(イソトレチノイン)に関するよくある質問

最後に、アキュテインに関する質問をまとめました。

Q.アキュテインの治療をやめたら皮脂は元に戻りますか?

アキュテインには皮脂腺を退縮させるはたらきがあり、服用中止後もニキビの再発を防ぐ効果が期待できます。

ただし、一部の皮脂腺は元の状態に戻ってしまうため、すべての方がニキビの再発を防げるわけではありません。

アキュテイン服用中止後に再発する場合でも、以前より症状が軽くなっているケースが多いです。

Q.アキュテインはニキビ跡や背中ニキビにも効果がありますか?

アキュテインは背中ニキビや、ニキビ跡の症状緩和にも効果が期待できます。

赤いブツブツが広がる背中ニキビの原因は、アクネ菌のほか、黄色ブドウ球菌や真菌などです。いずれの場合もアキュテインの抗炎症作用によって、症状を緩和できる見込みがあります。

ただし、背中ニキビは長年にわたり患われている方が多い症状です。再発を繰り返したニキビは色素沈着を引き起こし、炎症が緩和されてもニキビ跡を残す可能性があります。

ニキビ跡の治療には、内服薬のほか外用薬やレーザー機器を用いる場合もあります。治療方法の変更も考えられますので、ニキビ跡でお悩みの方は医療機関にご相談ください。

Q.イソトレチノインの治療中に脱毛の施術は受けられますか?

脱毛はイソトレチノインの服用中止後に行うようにしてください。

イソトレチノインは光の感受性を高めることから、レーザー脱毛や光脱毛を行うのにはリスクがあります。

近年の研究では、イソトレチノイン服用中でもレーザー脱毛を受けても問題ないことがわかってきましたが、医療用の脱毛レーザーは出力が高く、瘢痕やケロイドを引き起こす可能性も否定できません。

相互の治療に影響を及ぼさないように、レーザー脱毛とイソトレチノイン治療は別々に行うようにしましょう。

まとめ:アキュテインはニキビや毛穴詰まりの改善が期待できる治療薬

アキュテインはニキビ治療に用いられる内服薬です。有効成分であるイソトレチノインのはたらきにより、皮脂の分泌を抑え、ニキビの原因となるアクネ菌を減少させます。

ただし、アキュテインは複数の副作用のリスクがあるため注意が必要です。

通販を利用して個人輸入で入手することはできますが、健康被害を引き起こす可能性があるため、医療機関から処方されたものを使用しましょう。

なお、ニキビニキビ跡でお悩みの方は、下記の記事もご覧ください。

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監修者医師

高桑 康太 医師

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医
略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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