皮膚掻痒症(ひふそうようしょう)の症状とは?かゆみがでる原因や治療方法を解説

「皮膚掻痒症」についての予約は東京院の皮膚科外来のみで行っております。

「皮膚搔痒症ってどんな病気?」
「皮膚搔痒症の原因って何?」

上記のような疑問をお持ちの方がいるのではないでしょうか。

皮膚掻痒症(ひふそうようしょう)とは、全身または特定の部位に「かゆみ」だけが発症する疾患です。

本記事では皮膚搔痒症を発症する4つの原因と診断方法、治し方や予防方法を紹介しています。

皮膚搔痒症で悩んでいる方や予防をしておきたい方は、ぜひ参考にしてください。

皮膚掻痒症とはどんな病気?

皮膚搔痒症とは、皮膚の見た目が変わることなく、かゆみだけが発症する疾患です。

皮膚搔痒症は女性に多く、妊娠している方やHIV患者、慢性C型肝炎の方は特に多いと言われています。

全身にかゆみが長時間発症してしまう場合や、かゆみが出たり引いたりと波があり、症状には個人差があります。

また、夜間にかゆみが増す可能性があるため、かゆみによって睡眠が浅くなるという人もいるかもしれません。

皮膚掻痒症の原因とは?

皮膚搔痒症の原因は下記が挙げられます。

  • 皮膚の乾燥
  • 内臓疾患
  • 外的要因

ここからは、それぞれの原因について詳しく紹介します。

皮膚掻痒症の原因(1) 皮膚の乾燥

皮膚搔痒症の原因の一つに、皮膚の乾燥が挙げられます。皮膚の乾燥によって皮膚のバリア機能が弱まると少しの刺激でもかゆみを感じることが多くなります。

皮膚の乾燥によって皮膚搔痒症が発症している可能性が高い場合は、保湿剤を使用しましょう。

そのほか、下記のような疾患がある方も皮膚の乾燥がみられます。

  • 乾皮症
  • アトピー性皮膚炎
  • 腎不全
  • 血液透析
  • 糖尿病
  • HIV感染症

乾皮症やアトピー性皮膚炎では、既に皮膚のバリア機能が弱まっているため水分が逃げやすくなり乾燥してしまいます。また、糖尿病を患っている方は排尿で体内の水分量が減ったり自律神経の乱れにより汗をかきにくくなったりすることで、皮膚が乾燥する場合があります。

皮膚搔痒症が発症している方は、上記のような疾患が皮膚の乾燥を引き起こしているかもしれません。

皮膚掻痒症の原因(2) 薬

皮膚搔痒症の2つ目の原因として、が挙げられます。主に、薬へのアレルギー反応としてかゆみが現れることが多く、薬の使用をやめれば症状は治まる場合が多いです。

かゆみの原因となる可能性がある薬の例は下記の通りです。

  • 麻薬製剤
  • ホルモン剤
  • 利尿剤
  • 解熱鎮痛剤
  • 抗菌材

頻度は少ないものの、特に高齢者で多くの薬を服用している方は薬がかゆみの原因になっている可能性を考慮する必要があります

皮膚掻痒症の原因(3) 内臓疾患

皮膚搔痒症の3つ目の原因として、内臓疾患が挙げられます。

内臓疾患の例は下記の通りです。

  • 肝臓病
  • 腎臓病
  • 内分泌疾患
  • 血液病
  • 内臓がん

例えば、肝臓病では体内のかゆみを引き起こす物質のバランスが崩れ、皮膚にかゆみが現れていると考えられています。

内臓疾患以外では、痛風や糖尿病も皮膚搔痒症の原因として挙げられます。

皮膚掻痒症の原因(4) 外的要因

皮膚搔痒症はさまざまな外的要因によって発症する可能性があります。原因となり得る外的要因は下記が挙げられます。

外的要因 原因
入浴 ・熱すぎるお湯
・力強く皮膚を洗う
衣類 ・ウール
・化学繊維
食品 ・熱い食べ物
・香辛料(刺激の強いもの)
・味の濃い食べ物
室内 ・極端に高い温度、湿度
・極端に低い温度、湿度
・汗の放置
お酒 ・アルコールによる血管の膨張
ストレス ・心理的ストレス

皮膚搔痒症を予防・改善するためには、入浴時は体をやさしく洗って皮膚への刺激を減らしたりお酒を控えたりすることが大切です。

皮膚掻痒症はどうやって診る?皮膚搔痒症の診断方法とは

皮膚搔痒症は見た目での診断が主となります。

しかし、皮膚搔痒症の原因は、皮膚の乾燥だけではなく内臓異常によるものもあるため、内臓疾患の有無を検査する場合もあります。

検査方法は下記の通りです。

  • 採血
  • 検便
  • 造影CT

採血や検便では血液中の成分やホルモン、血糖値などを見て皮膚搔痒症の原因を診断します。

造影CTとは、造影剤を血液に注入して詳しく調べるCT検査の種類です。

上記の検査を含めたさまざまな検査を行っても原因がわからない場合は、精神障害による可能性を考える必要があります。

皮膚掻痒症はステロイドで治る?皮膚搔痒症の治し方とは

皮膚掻痒症は、主に抗ヒスタミン薬の内服や保湿をして治療します。ステロイドで治療するケースはあまりありません。

理由としては、皮膚搔痒症は皮膚の乾燥が原因となることが多いからです。ただし、皮膚を掻いて湿疹が起きている場合はステロイドを使用することがあります。

よく使用される保湿剤は下記の通りです。

  • ヘパリン類似物質(ヒルドイド)
  • 尿素含有剤(ウレパール)

上記のような保湿剤で効果がなければ、生活を整えたり内部疾患の治療したりといった、ほかの方法に切り替える必要があります

また、上記で挙げたヘパリン類似物質の効果や副作用について詳しく知りたい方は、下記の記事を参照してください。

関連記事:ヘパリン類似物質とは?効果や副作用、ヘパリン類似物質油性クリームとヒルドイドの違いを解説

皮膚掻痒症は予防できる?皮膚搔痒症の予防方法とは

皮膚搔痒症を予防するためには、日々のスキンケアが大切です。

皮膚を清潔に保つことが重要で、毎日の入浴やシャワーで汗や汚れを落とす必要があります。

身体を洗うときは、皮膚のバリア機能を壊さないために肌を強くこすらず洗浄力が強すぎない石鹸を使うようにしましょう。また、石鹸が肌に残らないように洗い流すことも重要ですが、洗い流す際はぬるま湯ですすぐようにしてください。

そのほか、部屋を適温・適湿にすることも皮膚の保湿に繋がり、皮膚搔痒症の予防になります。

皮膚掻痒症に関するよくあるご質問

最後に皮膚搔痒症に関するよくあるご質問にお答えします。

皮膚掻痒症は陰部にできたら治らない?

皮膚搔痒症が陰部にできた場合でも、原因を取り除けば治ります

陰部のかゆみがなかなか治らない場合は、下着や生理用品による長時間の刺激や、汗やおりものからの刺激による慢性化した湿疹が原因のことが多いです。

皮膚掻痒症は陰部にできた場合の治療方法は、通気性がよく、締め付けが強すぎない下着を着用するのが効果的とされています。

また、清潔感を保ち、刺激を少なくするとともに適切な塗り薬を使用することが必要です。

夜間にかゆみが増すのは何でですか?

夜間に皮膚搔痒症のかゆみが増す原因は、日中よりも体温が上がるためです。

体温が高くなるとかゆみを伝える神経の活動が活発になるため、かゆみが強くなります。

また、日中は仕事や勉強などの活動に集中していることが多いためかゆみに気付かない場合もありますが、夜間になるとかゆみに感じる方もおられるようです。

夜間に引き起こされる皮膚搔痒症に特化した治療方法はなく、従来の治療方法で対処していく必要があります。

東京で皮膚掻痒症の治療ならアイシークリニックへご相談ください

皮膚搔痒症は皮膚の乾燥によって発症することが多いですが、肌の乾燥がみられない場合は内臓異常の可能性も考えられるため、できるだけ早期の治療を心掛けましょう。

皮膚搔痒症は心理的ストレスや外的要因でも発症する可能性があるので、軽度の皮膚搔痒症ができてしまった段階でも、医療機関の受診を検討することが大切です。

かゆみや乾燥を感じた場合は、悪化する前にアイシークリニックへご相談ください。

「皮膚掻痒症」についての予約は東京院の皮膚科外来のみで行っております。

監修者医師

高桑 康太 医師

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医
略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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