肥厚性瘢痕・傷あとの治療方法は?具体的な症状や治し方を解説

「肥厚性瘢痕」についての予約は東京院の皮膚科外来のみで行っております。

「肥厚性瘢痕とは?」
「肥厚性瘢痕になったらどうすればいい?」

このように皮膚疾患に悩んでいる方もおられるのではないでしょうか。

肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)は傷あとが硬く盛り上がる皮膚疾患で、傷の範囲によってはケロイドとも呼ばれます

本記事では、肥厚性瘢痕の治療方法をはじめ手術の必要性についても解説します。

また、記事の後半では肥厚性瘢痕の原因も解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。

肥厚性瘢痕とは?

肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)とは、手術や怪我の跡が赤く盛り上がったり硬くなったりする皮膚疾患です。

傷あとよりも広範囲に赤みや硬化が広がるものをケロイドと呼び、あくまで傷あとの範囲にとどまるものを肥厚性瘢痕と呼びます。

特に、ピアスの穴を開けた跡やニキビの跡、帝王切開の跡などに肥厚性瘢痕やケロイドはできやすいです。

肥厚性瘢痕が治らない時は?治療方法を紹介

肥厚性瘢痕の主な治療方法は以下の通りです。

治療方法 治療内容
圧迫療法 ・テープやスポンジで圧迫して固定し患部の安静を図る
外用療法 ・ステロイドテープや軟膏を使用する
・保湿を目的として水分が通らない絆創膏を貼る
局所注射療法 ・ステロイド剤を直接ケロイド部分に注射する
内服療法 ・抗アレルギー剤を服用する
・かゆみに対して効果が認められる
レーザー治療 ・血管の数を減らすレーザーを照射する
※保険適用外
その他 ・液体窒素などが使用されることがある

肥厚性瘢痕は手術で直接取り除くこともできます。

上記の表にある保存的治療を組み合わせて症状の改善・緩和を目指します。

肥厚性瘢痕で手術が必要なケースとは?治らない場合の対処法を紹介

肥厚性瘢痕で手術が必要なケースとは?治らない場合の対処法を紹介

肥厚性瘢痕で手術が適応されるケースは以下のような場合です。

  • 傷がごく狭い範囲に集中している時
  • 傷あとに引っ張られて思うように関節が動かせない時
  • 目立つ部位に傷あとが残っている時

手術では、肥厚性瘢痕や傷あとを部分的、または全て切除して縫合します。

肥厚性瘢痕や傷あとが広範囲に渡る時は、切除した後に別の部位から皮を移植したり皮膚の再生を促したりします。

可能な限り肥厚性瘢痕が目立たないように手術はするものの、消えない場合があるため術後も継続して保存的治療を受ける必要があります。

肥厚性瘢痕はなぜできる?肥厚性瘢痕の原因を紹介

肥厚性瘢痕やケロイドの大きな原因は、主に以下の2つであると考えられています。

  • 「ケロイド体質」と呼ばれる個人の体質
  • 術後や怪我後の激しい運動

ケロイド体質」と呼ばれることがあるように、同じような手術や怪我をしても、肥厚性瘢痕やケロイドが発症してしまう方とそうでない方がいます

さらに、術後や怪我後の激しい運動で皮膚が伸縮を繰り返した時や化膿して治癒に時間がかかった時などは肥厚性瘢痕やケロイドを発症する可能性が高いです。

また、以下のように年齢や部位でも肥厚性瘢痕やケロイドの発症率は変わります

年齢 部位
発症しやすい ・小学校高学年~思春期 ・前胸部、背部、下腹部、耳など
発症しにくい ・高齢 ・手掌や足底、顔面、頭部、下腿など

「ケロイド体質」はアレルギーの一種と考えられており、遺伝する場合があります。

肥厚性瘢痕に関するよくある質問

肥厚性瘢痕に関するよくある質問についてまとめました。

肥厚性瘢痕に市販薬や市販のテープは効果がありますか?

肥厚性瘢痕に市販薬や市販のテープはあまり効果が認められません。

肥厚性瘢痕に効くドレニゾンテープ(ステロイドテープ)は法律で販売が禁止されているためです。

なお、肥厚性瘢痕には以下の処方薬・テープが効果を認められています。

薬の名前 特徴
リザベン ・飲み薬タイプの抗アレルギー剤
・痛みやかゆみに効果が期待できる
・他の薬とも併用が一般的
ドレニゾンテープ ・弱いステロイドテープ
・肥厚性瘢痕を鎮めるのが目的
ステロイドテープ ・強いステロイドテープ
・肥厚性瘢痕を鎮めるのが目的

また、テープでも症状の改善が見られない時はケナコルト(ステロイド)を注射します。

注射の利点は飲み薬やテープと比べて効果が期待できる点です。

しかし、硬い肥厚性瘢痕に薬剤を注入するため強い疼痛を伴う場合があります

肥厚性瘢痕はニキビが原因でもなる?

肥厚性瘢痕はニキビが原因で発症する場合があります

ニキビの炎症が慢性化すると、細胞からコラーゲンを多く含む物質が放出され炎症部分を修復します。

しかし、「ケロイド体質」であることによって過剰なコラーゲン分泌が続くと、肥厚性瘢痕を発症してしまうことが多いです。

特に、フェイスラインから顎周りは皮膚が引っ張られることが多く、肥厚性瘢痕を発症しやすいのが特徴です。

肥厚性瘢痕を自力で治すことはできる?

肥厚性瘢痕を自力で治すことは難しいです。

その理由は大きく以下の2つです。

  • 市販薬・市販テープでは肥厚性瘢痕への効果が認められない場合が多いため
  • 炎症が引くまで1年~5年ほどかかる場合もあるため

特に、肥厚性瘢痕が関節や首などの引っ張られやすい部分に発症すると炎症が治まるまで時間を要します。

肥厚性瘢痕になったら、まずは患部に動きを与えずなるべく安静にしましょう

肥厚性瘢痕は何科ですか?

肥厚性瘢痕は、皮膚科や形成外科で治療ができます。

肥厚性瘢痕を発症すると市販薬では治りにくく、長期間炎症が続く場合があるため、まずは医師の診察を受けましょう。

東京で肥厚性瘢痕の治療ならアイシークリニックへご相談ください

肥厚性瘢痕は「ケロイド体質」が主な原因なものの、手術や怪我の後には誰でも発症する可能性のある皮膚疾患です。

市販薬での治療は難しく、場合によっては手術が必要になるケースもあるためなるべく早く医師の診療を受けましょう。

アイシークリニックは、老若男女どなたでも相談しやすいクリニックを目指しています。

どんな症状であっても、患者様と相談しながら安心の治療方法を提案させていただきますので、肥厚性瘢痕やケロイドに少しでもお悩みの方は、アイシークリニックにご相談くださいませ。

「肥厚性瘢痕」についての予約は東京院の皮膚科外来のみで行っております。

監修者医師

高桑 康太 医師

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医
略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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