グルタチオン点滴とは?3つの効果効能や副作用、保険適用について解説
- 本コラムの内容について、当院では現時点では取り扱いがございませんが、情報のひとつとしてご利用下さい。
「グルタチオン点滴の効果や副作用は?」
「グルタチオン点滴の流れを知りたい」
とお考えではありませんか?
グルタチオン点滴とは有害物質から体を守る治療法です。抗酸化作用があるグルタチオンを投与することで、美白作用や解毒作用などさまざまな効果が期待できます。
また、パーキンソン病の治療にも用いられることが特徴です。
こちらのページではグルタチオン点滴の効果や副作用、グルタチオン点滴の流れ、保険適用について解説します。
目次
グルタチオン点滴とは?さまざまな有害物質から脳を守る治療法
グルタチオン点滴とは抗酸化作用があるグルタチオンを投与する点滴療法です。
グルタチオンは、肝臓などで作られている「ペプチド」という化合物です。グルタミン酸、システイン、グリシンという3つのアミノ酸で構成されています。
グルタチオンの主な効能は、有害物質「活性酸素」や「フリーラジカル」などの除去です。活性酸素やフリーラジカルは細胞や代謝活動によって作られ、過剰に作られると老化やパーキンソン病の原因になります。
グルタチオンを投与することで有害物質から脳を保護。活性酸素やフリーラジカルによる症状の防止、および軽減効果が期待できます。
またグルタチオン点滴には美肌作用もあることから、「白玉注射・白玉点滴」とも呼ばれます。白玉注射については、次のページで詳しく解説していますのでぜひあわせてご覧ください。
グルタチオン点滴の3つの効果効能
グルタチオン点滴に期待できる3つの効果効能は次の通りです。
- 美白作用(シミやくすみの改善)
- 抗酸化作用(脳卒中や心筋梗塞などの予防)
- 解毒作用(疲労やストレスの軽減)
以下では、グルタチオン点滴に期待できる効果効能について詳しく解説します。
効果①美白作用(シミやくすみの改善)
グルタチオン点滴は、シミ・くすみの改善といった美白作用が期待できます。
グルタチオンの美白作用は次の2つです。
- メラニンの過剰生成を抑制
- 色が濃いメラニンを薄く変化
メラニンが過剰生成される原因の一つが紫外線です。紫外線を浴びると肌のメラノサイトと呼ばれるメラニン形成細胞から黒色メラニンが生成されます。
黒色メラニンには肌へのダメージを防止する作用がありますが、紫外線を浴びすぎると肌の表皮に過剰に蓄積して、シミやくすみの原因になります。
グルタチオンを投与することで、紫外線による活性酸素の発生を抑えてメラニンの過剰生成を抑制。シミやくすみができにくくなります。
またグルタチオンは、メラニンの中でも色が濃い「ユーメラニン」の生成を抑制することが可能です。同時に色の薄い「フェオメラニン」に変化させる作用により、美白作用が期待できます。
効果②抗酸化作用(脳卒中や心筋梗塞などの予防)
グルタチオン点滴に期待できる効果の一つに、抗酸化作用による病気や老化の予防があります。
グルタチオンによって過酸化水素や過酸化脂質を無毒化。身体のさびつきや、肌・全身の老化を防止します。
グルタチオン点滴によって改善・予防が期待できる症状は次の通りです。
- 脳卒中
- 心筋梗塞
- 不妊
- 白内障
- 糖尿病
- 低血糖症
- 関節炎
- アレルギー
またグルタチオンはビタミンCやビタミンE、α-リポ酸とともに「抗酸化ネットワーク」と呼ばれる成分です。それぞれが他の抗酸化物質を補完する作用があります。
グルタチオン点滴を行う際には、他の抗酸化物質を同時に摂取することで、より高い効果が期待できます。
効果③解毒作用(疲労やストレスの軽減)
グルタチオン点滴は解毒作用による疲労やストレスの軽減が期待できます。
日常生活において、有害ミネラルが微量に体内に侵入します。有害ミネラルは肝臓や腎臓の働きを衰えさせる作用があり、疲労やストレス、頭痛の原因です。
グルタチオンは肝臓にある有害成分を包み込み水溶性に変化。尿によって排泄する働きがあります。
グルタチオン点滴の効果が出るまでどのくらいかかる?1~2ヶ月が目安
グルタチオン点滴は、効果効能ごとに実感できる期間が異なります。たとえば美白作用の場合、点滴を継続して受けて、1〜2ヶ月で効果を実感しやすいです。
また、解毒作用については点滴後すぐに感じられる方もいますが個人差はあります。
グルタチオン点滴は効果ない?一度の施術では効果を実感しにくい
グルタチオン点滴は一度で効果を実感しにくい施術です。
体の内側からきれいにする施術なので、効果を実感するまでに時間がかかります。
一度の施術でシミの改善や美白作用を期待すると「効果がない」と感じてしまうかもしれません。グルタチオン点滴を受ける方は、効果を実感するまで時間がかかることを知っておきましょう。
グルタチオン点滴はパーキンソン病の治療にも用いられる
グルタチオン点滴はパーキンソン病の治療にも用いられます。
パーキンソン病とは、ふるえや動作緩慢、硬直や姿勢の異常といった運動症状が出る難病です。症状が進行すると自力での歩行や生活が難しくなり、介助が必要になります。
パーキンソン病は、大脳の下にある中脳のドーパミン不足が原因で発症することが分かっています。しかし、ドーパミンが減少する原因は分かっておらず、治療法も定まっていません。
一方で、パーキンソン病の患者は、脳内のグルタチオンが減少していることも分かっています。パーキンソン病にグルタチオン点滴を行ったところ症状の改善が認められ、現在、臨床研究が進められています。
グルタチオン点滴の副作用 | 食欲不振や吐き気、嘔吐など
グルタチオン点滴で起こりうる副作用は次の通りです。
- 食欲不振
- 吐き気
- 嘔吐
- 発疹
など
上記の症状が出る頻度は0.4%程度となっています。
また静脈注射時にアナフィラキシー様症状が出たという報告がありますが、頻度は0.1%未満とまれです。
アナフィラキシー様の症状には息苦しさや発赤、激しい嘔吐などがあります。
グルタチオン点滴で白髪になる?科学的な根拠はない
グルタチオン点滴で白髪になるという科学的な根拠はありません。
「グルタチオン点滴で白髪になる」という噂が散見されるのは、グルタチオンにメラニンの生成を抑える作用があるためかと考えられます。
白髪は毛髪の色素の「メラニン」が抑制されることで生えてくるとされていますが、科学的な根拠は認められていません。
グルタチオン点滴の流れ | 600mg〜3,000mgの量を投与する
グルタチオン点滴は、カウンセリングや医師の診察の後に受けられます。点滴が可能と診断される必要があります。
グルタチオン点滴で投与する量は、治療の目的や医療機関によって異なります。600mg〜3,000mgが目安で、はじめは少量で投与して徐々に増量していきます。
また施術時間は点滴の量によって異なり、15分〜30分ほどになります。
グルタチオン点滴の間隔・頻度 | 週に1~2回が目安
美白作用を期待する場合、約1週間に2回の頻度でグルタチオン点滴を行います。
美白作用を実感できるまでにかかる回数には個人差があり、10回程度が目安です。
グルタチオン点滴を受ける前の注意点!保険が適用されない
グルタチオン点滴は、治療目的を問わず保険が適用されないため注意が必要です。全額自己負担の自由治療となります。
なお、その他の注意点は特になく、点滴前の軽い食事も問題ありません。体調が良くない場合にも点滴は可能で、風邪のひき始めの症状にも効果が期待できます。
グルタチオン点滴を受けたい方はクリニックを受診ください
グルタチオン点滴は体内の有害物質を取り除く点滴療法です。抗酸化作用があるグルタチオンを投与することで、加齢などによる身体トラブルを改善する効果が期待できます。
グルタチオン点滴で期待できる効果は主に次の3つです。
- 美白作用(シミやくすみの改善)
- 抗酸化作用(脳卒中や心筋梗塞などの予防)
- 解毒作用(疲労やストレスの軽減)
シミやくすみ、疲労などを改善するためグルタチオン点滴を受けたい方はクリニックを受診ください。