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ピコスポットでシミ取りは効果ある?費用・デメリット・回数を徹底解説

気になるシミやそばかす、ニキビ跡。「コンシーラーで隠すのが大変」「すっぴんに自信が持てない」といったお悩みはありませんか?そんな肌悩みを解決する選択肢として注目されているのがピコスポットです。

ピコスポットは、従来のレーザー治療よりも短い照射時間で、肌へのダメージを抑えながらシミなどの原因となるメラニン色素を効果的に破壊する治療法です。この記事では、ピコスポットの仕組みから、期待できる効果、気になる費用やダウンタイム、施術後の注意点まで、専門的な情報を分かりやすく徹底解説します。あなたの肌悩みにピコスポットがどう応えてくれるのか、じっくりとご覧ください。

目次

ピコスポットとは?シミ取りレーザーの基本

ピコスポットは、シミやそばかす、ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)など、気になる色素沈着をピンポイントで除去することを目的としたレーザー治療です。ピコ秒レーザーという特殊なレーザー機器の照射モードの一つで、特定のシミに集中的にアプローチします。

ピコ秒レーザーの原理と特徴

ピコスポットで使われる「ピコ秒レーザー」の最大の特徴は、その照射時間の短さにあります。

  • ピコ秒: 1兆分の1秒という、極めて短い時間。
  • 従来のレーザー(ナノ秒): 10億分の1秒。

照射時間が圧倒的に短いため、ピコ秒レーザーは熱による肌へのダメージを最小限に抑えられます。その代わりに、衝撃波(光音響効果)でメラニン色素を非常に細かく粉砕することができます。

細かく砕かれたメラニンは、体内のマクロファージ(貪食細胞)によって代謝・排出されやすくなるため、より少ない回数で高い効果が期待できるのです。また、熱ダメージが少ないことは、施術後のダウンタイム短縮炎症後色素沈着(PIH)のリスク軽減にも繋がります。

ピコスポットが適した肌悩みとシミの種類

ピコスポットは、以下のようなピンポイントで除去したい色素沈着に特に効果的です。

  • 老人性色素斑(日光黒子): 一般的に「シミ」と呼ばれる、紫外線が主な原因でできる境界線がはっきりしたシミ。
  • そばかす(雀卵斑): 遺伝的要因が強い、鼻や頬に散らばる小さな斑点。
  • ADM(後天性真皮メラノサイトーシス): 頬骨あたりにできる青みがかった、またはグレーがかったあざのようなシミ。肌の深い層(真皮)に色素があるため、複数回の治療が必要な場合があります。
  • 一部のニキビ跡: 色素沈着を起こしているタイプのニキビ跡。

一方で、肌全体に広がる薄いシミや肝斑など、ピコスポットが適さないケースもあります。まずは専門のクリニックで、自分のシミの種類を正しく診断してもらうことが重要です。

ピコスポットの効果と期待できる改善

ピコスポットは、ピンポイントの悩みに高い効果を発揮します。具体的にどのような改善が期待できるのか見ていきましょう。

シミ取り効果:1回でシミは取れる?

濃くてハッキリしたシミ(老人性色素斑など)であれば、1回の施術で効果を実感できるケースが多くあります。レーザー照射後、シミの部分が一時的に濃くなり、かさぶたとなって1〜2週間で自然に剥がれ落ち、新しい皮膚が現れます。

ただし、シミの濃さ、深さ、大きさ、肌質によって個人差があります。
薄いシミや肌の深い層にあるADMなどは、1回では取りきれず、複数回の施術が必要になることも少なくありません。カウンセリングで、自分のシミが何回くらいで綺麗になりそうか、目安を確認しておきましょう。

ニキビ跡・そばかす・くすみへの効果

ピコスポットは、シミ以外にも様々な肌悩みに対応できます。

  • 色素沈着タイプのニキビ跡: 炎症によって残ってしまった茶色いシミのようなニキビ跡の改善が期待できます。
  • そばかす: 細かいそばかすをまとめて照射することで、顔全体の印象を明るく見せることができます。
  • くすみ: シミやそばかすがなくなることで、肌のトーンが均一になり、くすみが改善されたように感じられます。

ただし、クレーター状の凹んだニキビ跡には「ピコフラクショナル」、顔全体のくすみや肝斑には「ピコトーニング」といった別の照射モードが適している場合があります。

肝斑へのピコスポット照射の注意点

肝斑は、女性ホルモンの影響などが考えられる、両頬に左右対称に現れることが多い薄茶色のシミです。非常にデリケートで、強い刺激を与えると悪化するリスクがあります。

そのため、基本的に肝斑に対してピコスポットのような強い出力のレーザーを照射することは避けるのが一般的です。肝斑がある場合は、弱い出力で顔全体に照射する「ピコトーニング」で徐々にメラニンを減らしていく治療が推奨されます。自己判断で「これはシミだ」と決めつけず、必ず医師の診断を受けましょう。

ピコスポットのメリット・デメリットを徹底比較

ピコスポットを検討する上で、メリットとデメリットの両方を理解しておくことが大切です。

メリット:ダウンタイム短縮と痛み軽減

  • ダウンタイムが短い: 衝撃波でメラニンを破壊するため、熱ダメージが少なく、施術後の赤みや腫れが比較的早く引きます。保護テープも不要なクリニックが多く、メイクも翌日から可能な場合が多いです。
  • 痛みが少ない: 照射時間が短いため、痛みは「輪ゴムでパチンと弾かれる程度」と表現されることが多く、従来のレーザーより痛みが軽減されています。
  • 炎症後色素沈着(PIH)のリスクが低い: 熱作用が少ないため、施術後にシミが濃くなる「炎症後色素沈着」のリスクを抑えることができます。
  • 高い治療効果: 1回の施術でも効果を実感しやすいケースが多くあります。

デメリット:痛み、費用、肌トラブルへの考慮

  • 痛みがゼロではない: 痛みの感じ方には個人差があり、全く無痛というわけではありません。痛みに弱い方は、麻酔クリームを使用できるか事前に確認しましょう。
  • 費用が比較的高め: 最新のレーザー機器を使用するため、従来のシミ取りレーザーに比べて費用が高くなる傾向があります。
  • 炎症後色素沈着のリスク: リスクは低いものの、ゼロではありません。特に施術後の紫外線対策や摩擦を怠ると、色素沈着を起こす可能性があります。
  • 肝斑の悪化リスク: 肝斑に照射してしまうと、かえって濃くなる恐れがあります。実績のあるクリニックで正確な診断を受けることが不可欠です。

ピコスポットとピコレーザーの違い

「ピコスポット」と「ピコレーザー」は混同されがちですが、正確には「ピコレーザー」という治療機器に搭載された照射モードの一つが「ピコスポット」です。ピコレーザーには、主に3つの照射モードがあり、肌悩みに応じて使い分けられます。

照射モードと治療目的の違いを解説

ピコレーザーの3つのモードは、それぞれレーザーの当て方と目的が異なります。

照射モード ピコスポット ピコトーニング ピコフラクショナル
照射方法 気になるシミにピンポイントで照射 低出力で顔全体にシャワーのように照射 高密度のレーザーを点状に照射
主な目的 シミ、そばかす、ADMの除去 肝斑、くすみ、色ムラの改善 ニキビ跡の凹凸、毛穴の開き、小じわの改善
ダウンタイム 1〜2週間(かさぶた、赤み) ほとんどなし 数日〜1週間(赤み、点状出血)
特徴 少ない回数で高い効果が期待できる 複数回かけて徐々に肌質を改善 コラーゲン生成を促しハリを出す

ピコスポット、ピコトーニング、ピコフラクショナルの使い分け

このように、一口にピコレーザーと言っても、モードによって全くアプローチが異なります。

  • 濃いシミをピンポイントで取りたいピコスポット
  • 顔全体のくすみや肝斑を薄くしたいピコトーニング
  • 毛穴の開きや肌の凹凸を滑らかにしたいピコフラクショナル

これらの治療を組み合わせることで、より複合的な肌悩みに対応することも可能です。

ピコスポット施術のダウンタイムと経過

施術後のダウンタイムは、誰もが気になるポイントです。一般的な経過を知っておくことで、安心して施術に臨めます。

施術直後の肌の状態と反応

照射直後は、レーザーを当てた部分が少し赤みを帯びたり、ヒリヒリとしたりすることがあります。数時間〜1日程度で落ち着くことがほとんどです。シミの部分は色が濃くなったように見え、少し白っぽく変化することもあります。

かさぶたが取れるまで:何日で綺麗になる?

施術後、数日経つと濃くなったシミの部分が薄いかさぶたのようになります。このかさぶたは、通常7日〜10日ほどで自然に剥がれ落ちます。

重要:かさぶたは絶対に無理に剥がさないでください。

無理に剥がすと、傷跡や色素沈着の原因になります。洗顔やスキンケアの際も、優しく触れるようにしましょう。かさぶたが取れた後の皮膚は、ピンク色で非常にデリケートな状態です。

経過中のアフターケアと注意点

ダウンタイムを無事に乗り切り、美しい結果を得るためには、アフターケアが非常に重要です。

  • 保湿: 肌が乾燥しないよう、いつも以上に念入りに保湿をしましょう。
  • 紫外線対策: 最も重要なケアです。日焼け止めを必ず塗り、帽子や日傘も活用して紫外線を徹底的にブロックしてください。
  • 摩擦を避ける: スキンケアやメイクの際は、ゴシゴシこすらないよう注意しましょう。
  • 軟膏の塗布: クリニックから処方された場合は、指示通りに塗りましょう。

ピコスポットの料金相場と打ち放題プラン

ピコスポットの料金は、クリニックやプランによって大きく異なります。

費用内訳と平均価格

料金設定は主に2つのパターンがあります。

  1. シミの大きさ(直径mm)ごと:
    • 5mmまで: 5,000円〜10,000円程度
    • 10mmまで: 10,000円〜20,000円程度
  2. シミの個数ごと:
    • 10個まで: 20,000円〜50,000円程度

これに加えて、初診料や麻酔代、薬代などが別途かかる場合があります。

打ち放題プランの選び方と注意点

顔全体にシミやそばかすが散らばっている場合、「シミ取り放題」「ピコスポット打ち放題」といったプランがお得になることがあります。

  • 相場: 50,000円〜150,000円程度(クリニックや照射範囲による)

【打ち放題プランの注意点】

  • 個数制限の有無: 「取り放題」と謳っていても、実際には「50個まで」といった上限が設けられている場合があります。
  • 照射対象のシミ: 肝斑やADMは対象外となるクリニックもあります。
  • 医師の技術力: 多くのシミを一度に照射するため、どのシミに打つべきか、どの出力が適切かを正確に判断できる医師の経験が重要になります。

湘南美容クリニックなど主要クリニックの傾向

湘南美容クリニックのような大手美容クリニックでは、ピコスポットの実績が豊富で、料金体系も明確に提示されていることが多いです。大きさ別、個数別のプランに加え、取り放題プランも用意されている傾向があります。

クリニックを選ぶ際は、料金だけでなく、カウンセリングの丁寧さ、症例写真の多さ、医師の実績などを総合的に比較検討することが大切です。

ピコスポット施術後の注意点とリスク

ピコスポットは比較的安全な治療ですが、リスクがゼロではありません。事前にしっかり理解しておきましょう。

炎症後色素沈着のリスクと対策

炎症後色素沈着(PIH)とは、レーザーなどの刺激によって肌が炎症を起こし、その結果として一時的にシミが再発したように濃くなる現象です。

ピコスポットはPIHのリスクが低いとされていますが、肌質やアフターケア不足によっては起こる可能性があります。通常は3ヶ月〜半年ほどで自然に薄くなっていきますが、長引かせないためには以下の対策が必須です。

  • 徹底した紫外線対策: 日焼け止めを毎日塗る。
  • 摩擦を避ける: 顔をこすらない。
  • 保湿をしっかり行う: 肌のバリア機能を高める。
  • 美白剤の使用: ハイドロキノンやビタミンCなどの美白成分の入ったスキンケアを使用する。(医師の指示に従う)

施術を受けられないケース

以下に該当する方は、ピコスポットの施術を受けられない可能性があります。

  • 妊娠中、授乳中の方
  • 光線過敏症の方
  • てんかん発作の既往がある方
  • 金の糸を入れている方
  • 施術部位に重度の皮膚疾患や感染症がある方
  • 日焼け直後の方

その他、持病や服用中の薬がある場合は、必ずカウンセリングで医師に申告してください。

日常生活での紫外線対策

施術後だけでなく、シミ予防の観点からも紫外線対策は非常に重要です。SPF/PA値の高い日焼け止めをこまめに塗り直す、日傘や帽子、サングラスを活用するなど、一年を通して紫外線から肌を守る習慣をつけましょう。

ピコスポット施術の流れ

初めての方でも安心して施術を受けられるよう、一般的な治療の流れを説明します。

  • カウンセリング・予約: まずはWEBや電話で無料カウンセリングを予約します。
  • 医師による診察: 医師が肌の状態を診察し、シミの種類を診断。ピコスポットが適しているか、最適な治療プランを提案してくれます。気になることや不安な点は、この時にすべて質問しましょう。
  • 施術: 同意書にサインし、料金を支払った後、施術室へ。メイクを落とし、目を保護ゴーグルで覆い、レーザーを照射します。照射時間はシミの数によりますが、10分〜20分程度です。
  • アフターケア: 照射部位をクーリング(冷却)し、必要であれば軟膏を塗布します。施術後の注意点やスキンケアについて、再度説明を受けます。
  • アフターフォロー: クリニックによっては、後日経過観察のために再診を設けている場合があります。何か異常を感じた場合は、すぐにクリニックに連絡しましょう。

ピコスポットに関するよくある質問

施術中の痛みはどのくらい?

多くの場合、「輪ゴムでパチンと弾かれるような痛み」と表現されます。従来のレーザーよりは痛みが少ないとされていますが、痛みの感じ方には個人差があります。痛みが不安な方は、麻酔クリーム(有料オプションの場合が多い)の使用を相談しましょう。

どのくらいで効果を実感できる?

濃いシミであれば、施術後1〜2週間でかさぶたが剥がれ落ちた後に効果を実感できることが多いです。ただし、シミの種類や深さによっては複数回の治療が必要な場合もあります。最終的な肌の色が落ち着くまでには、3ヶ月〜半年ほどかかることもあります。

顔全体の肌トラブルにも対応できる?

ピコスポットはピンポイントのシミ治療に特化しています。顔全体のくすみや肝斑、ハリ不足といったお悩みには、ピコトーニングやピコフラクショナルといった別の照射モードや、他の治療法との組み合わせが効果的です。カウンセリングで総合的な肌悩みを相談し、最適な治療法を提案してもらいましょう。

まとめ:ピコスポットで理想の肌へ

ピコスポットは、短いダウンタイムと少ない痛みで、気になるシミやそばかすを効果的に除去できる優れた治療法です。

  • ピンポイントの濃いシミに高い効果を発揮
  • ダウンタイムが短く、炎症後色素沈着のリスクが低い
  • シミだけでなく、色素沈着したニキビ跡やそばかすにも有効
  • 肝斑には不向きなため、正確な診断が不可欠
  • 施術後の紫外線対策と保湿が成功のカギ

この記事でピコスポットの基本を理解できたでしょうか。しかし、最も大切なのは、あなたの肌を専門家である医師に直接診てもらうことです。多くのクリニックでは無料カウンセリングを実施しています。まずは気軽に相談し、あなたの肌悩みに最適なプランを見つけることから始めてみませんか。自信の持てる理想の肌を手に入れるための、第一歩を踏み出しましょう。

免責事項: 本記事はピコスポットに関する情報提供を目的としており、医学的なアドバイスに代わるものではありません。治療に関する判断は、必ず専門の医療機関にご相談の上、医師の指導のもとで行ってください。施術の効果やダウンタイムには個人差があります。

監修者医師

高桑 康太 医師

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医
略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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