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ピコトーニングの効果はいつから?シミ・肝斑・肌質改善を徹底解説

肌のトーンアップ、シミ・くすみ・ニキビ跡の改善、毛穴の引き締めなど、多岐にわたる肌悩みにアプローチできるとして注目されている「ピコトーニング」。従来のレーザー治療とは異なる、肌への負担を抑えながら効果を追求できる画期的な施術です。本記事では、ピコトーニングがもたらす効果のメカニズム、効果を実感するまでの期間、そしてその効果を最大限に引き出すための方法まで、美容皮膚科医の視点から詳しく解説します。ピコトーニングで理想の肌を目指したい方は、ぜひ参考にしてください。

ピコトーニングで期待できる効果と改善点

ピコトーニングは、ピコ秒(1兆分の1秒)という極めて短いパルス幅でレーザーを照射する施術です。この短い照射時間により、熱による肌へのダメージを最小限に抑えつつ、ターゲットとなる色素(メラニン)を効率的に破壊することが可能になります。肌の深部に存在するシミやくすみ、さらには肌全体のトーンアップや質感改善にも効果が期待できるのが特徴です。

シミやくすみへの効果

ピコトーニングは、特に以下の種類のシミやくすみに効果を発揮します。

  • 肝斑(かんぱん): 肝斑は、頬骨や額などに左右対称に広がる淡い茶色のシミで、ホルモンバランスの乱れや摩擦刺激が原因とされています。従来のレーザー治療では悪化するリスクがありましたが、ピコトーニングは低出力で広範囲に均一にレーザーを照射するため、肝斑の原因となるメラニンを刺激せずに分解し、徐々に薄くしていくことが可能です。肌への刺激が少ないため、肝斑治療の第一選択肢として推奨されることも多くなっています。
  • 老人性色素斑(ろうじんせいしきそはん・一般的なシミ): 日光への長期的な曝露によってできる、境界がはっきりとした茶色のシミです。ピコトーニングは、メラニン色素を微細な粒子に破壊し、体外への排出を促すことで、これらのシミを徐々に薄くします。周囲の組織への熱影響が少ないため、治療後の炎症後色素沈着のリスクも軽減されます。
  • そばかす(雀卵斑): 鼻や頬に散在する小さな斑点状のシミで、遺伝的要因が大きいとされています。ピコトーニングは、これらの細かいメラニン色素にも効果的にアプローチし、全体的な肌のトーンを均一にしながら、そばかすを目立たなくする効果が期待できます。
  • ADM(後天性真皮メラノサイトーシス): 顔の真皮層に存在する青みがかった色素沈着で、アザのように見えます。真皮層の深い部分にあるメラニンに対しても、ピコトーニングの波長が届き、メラニンを細かく破壊することで改善に導きます。
  • 炎症後色素沈着(PIH): ニキビや傷、やけどなどの炎症後にできる茶色いシミです。炎症が治まった後に残るメラニン色素の過剰生成が原因であり、ピコトーニングはこれらの色素を分解し、肌のターンオーバーを促進することで、早期の改善を促します。

ピコトーニングは、熱ではなく「衝撃波」でメラニンを破壊するため、肌へのダメージを最小限に抑えながら、広範囲のシミやくすみにアプローチできます。これにより、ダウンタイムがほとんどなく、治療中の痛みも軽減される傾向にあります。

ニキビ跡や毛穴への効果

シミやくすみだけでなく、ニキビ跡や毛穴の悩みにもピコトーニングは効果を発揮します。

  • 色素沈着型ニキビ跡: 赤みや茶色い色素沈着として残るニキビ跡に対して、ピコトーニングは非常に有効です。ニキビによる炎症後に生成されたメラニン色素を分解し、肌のターンオーバーを促進することで、跡を目立たなくします。繰り返し施術を受けることで、徐々に肌色が均一になり、ニキビ跡の存在感が薄れていくのを実感できるでしょう。
  • 毛穴の開き: 毛穴の開きには様々な原因がありますが、特に加齢によるコラーゲン減少や、メラニン色素の蓄積による「毛穴の黒ずみ」が原因である場合にピコトーニングは効果的です。ピコトーニングのレーザー光が真皮層に働きかけ、コラーゲンやエラスチンの生成を促進することで、肌にハリが戻り、たるみによる毛穴の開きが目立ちにくくなります。また、毛穴周囲に沈着したメラニンを破壊することで、毛穴の黒ずみが改善され、毛穴自体が引き締まって見える効果も期待できます。

これらの効果は、ピコトーニングが肌の深部で穏やかな作用を及ぼすことで得られます。肌表面への負担が少ないため、敏感肌の方や、これまでレーザー治療を諦めていた方にも適した選択肢となるでしょう。

肌質改善効果

ピコトーニングは、肌のトーンアップや特定のシミ・ニキビ跡の改善に加えて、肌全体の質感を向上させる「肌質改善」効果も期待できます。

  • 肌全体のトーンアップ・透明感向上: 低出力のレーザーを広範囲に均一に照射することで、表皮に蓄積された微細なメラニン色素を分解し、肌のくすみを軽減します。これにより、肌全体のトーンが明るくなり、透明感が増したような印象を与えることができます。顔全体がワントーン明るくなることで、健康的で若々しい肌へと導かれるでしょう。
  • ハリ・弾力性の向上: ピコトーニングのレーザーは、真皮層の線維芽細胞を刺激し、コラーゲンやエラスチンの生成を促進する効果も持ちます。これらのタンパク質は肌のハリや弾力を保つために不可欠であり、その生成が活性化されることで、肌の土台が強化され、内側からふっくらとしたハリ感が生まれます。これにより、小じわの改善や肌のキメが整うといった効果も期待できます。
  • キメの改善: 肌のターンオーバーが正常化され、古い角質や色素が排出されることで、肌表面のキメが細かくなります。これにより、化粧ノリが良くなる、肌触りが滑らかになるなど、日常的な肌質の改善を実感できるでしょう。

ピコトーニングによるこれらの肌質改善効果は、一度の施術で劇的に現れるというよりは、複数回の施術を継続することで、徐々にその恩恵を感じられるものです。定期的なケアによって、健康的で美しい肌状態を維持することが可能になります。

ピコトーニングの効果はいつから?何回で実感する?

ピコトーニングの効果の現れ方や必要な回数には個人差がありますが、一般的な目安を知ることで、治療計画を立てやすくなります。

ピコトーニングの効果実感までの期間

ピコトーニングの効果は、施術直後に劇的な変化があるというよりは、徐々に現れる傾向にあります。

  • 施術直後から数日: 施術直後は、わずかな赤みやほてりを感じる方もいますが、ほとんどの場合、ダウンタイムはほとんどありません。シミが一時的に濃くなったように感じることも稀にありますが、これはメラニンが肌表面に浮き上がってきたサインであり、通常数日~1週間程度で薄れていきます。
  • 1~2週間後: この頃から、肌のターンオーバーが進み、メラニン色素の排出が始まります。くすみが軽減され、肌全体が少し明るくなったように感じ始める方がいます。特に肝斑の場合、少しずつ色味が薄れていくのを実感する方もいるでしょう。
  • 数回施術後(約1ヶ月~2ヶ月): 複数回の施術を重ねることで、よりはっきりと効果を実感できるようになります。シミの色が薄くなる、肌のトーンが均一になる、毛穴が引き締まる、肌にハリが出るといった変化を感じられる方が多いです。肌の悩みの種類や深さによって、効果を実感するまでの期間は異なります。

ピコトーニングは「徐々に」肌を改善していく治療です。即効性を求める方には物足りなく感じるかもしれませんが、肌への負担が少なく、自然な改善を求める方には最適な選択肢と言えるでしょう。

効果を実感するには何回必要?

ピコトーニングで効果を実感するために必要な回数は、個人の肌の状態や悩みの種類、目標によって大きく異なります。一般的な目安は以下の通りです。

悩み・目的 目安回数
全体的な肌のトーンアップ、くすみ改善 3~5回程度
シミ(老人性色素斑、そばかす)の軽減 5~10回程度
肝斑の治療 8~15回以上(長期的な継続が必要)
ニキビ跡の色素沈着 5~10回程度
毛穴の開き・キメの改善 5~10回程度

上記はあくまで一般的な目安であり、深いシミや広範囲の肝斑、長年の肌悩みには、より多くの回数が必要となる場合があります。また、肌の回復力や個人差も大きく影響します。

重要なのは、一度の施術で全ての悩みが解決するわけではないということです。複数回の施術を継続することで、肌の奥深くにあるメラニンにアプローチし、肌本来の再生能力を引き出すことで、より満足のいく結果につながります。治療を開始する前に、医師とのカウンセリングで自身の肌状態を正確に評価し、現実的な治療計画と目標設定を行うことが重要です。

ピコトーニングの間隔と頻度

ピコトーニングの効果を最大限に引き出し、かつ肌への負担を最小限に抑えるためには、適切な施術間隔を守ることが非常に重要です。

  • 推奨される施術間隔: 一般的に、ピコトーニングは2~4週間おきの施術が推奨されます。この間隔は、肌のターンオーバーのサイクル(約28日)や、レーザーによって破壊されたメラニンが体外に排出されるまでの期間を考慮して設定されています。短すぎる間隔での施術は肌に過度な負担をかけ、炎症や色素沈着のリスクを高める可能性があります。一方で、間隔が長すぎると、効果の実感が遅れたり、治療の継続性が損なわれたりする可能性があります。
  • 継続の重要性: ピコトーニングは、1回で劇的な効果を出すというよりは、回数を重ねることで徐々に肌を改善していく治療です。特に肝斑や深いシミ、慢性的な肌質改善を目指す場合は、根気強く継続することが成功の鍵となります。最初の数回は集中的に施術を行い、ある程度の効果が得られた後は、メンテナンスとして1~2ヶ月に1回程度の頻度で継続するケースもあります。
  • 医師との相談: 施術間隔や頻度は、肌の状態、治療目的、他の治療との併用状況などによって個別に調整する必要があります。必ず医師と相談し、自身の肌に最適な治療計画を立ててもらいましょう。無理なく続けられる頻度で、効果的な治療を受けることが大切です。

ピコトーニングの効果を最大限に引き出す方法

ピコトーニングの効果を最大限に引き出し、長期的に美しい肌を維持するためには、施術そのものだけでなく、治療計画の適切な管理と日々の肌ケアが不可欠です。

適切な治療計画の重要性

ピコトーニングは優れた治療法ですが、その効果は、個々の肌状態や悩みに合わせた「適切な治療計画」があってこそ最大限に発揮されます。

  1. 詳細なカウンセリングと肌診断:
    • 肌の正確な評価: 施術を受ける前に、経験豊富な医師による詳細なカウンセリングと肌診断を受けることが最も重要です。シミの種類(肝斑、老人性色素斑、炎症後色素沈着など)、深さ、肌のトーン、敏感度などを正確に把握することで、最適なレーザー設定と治療回数を決定できます。例えば、肝斑と老人性色素斑が混在している場合、それぞれに適したアプローチが必要です。
    • 目標設定の共有: 医師と患者様の間で、治療の「目標」を明確に共有することも大切です。例えば、「シミを完全に消したいのか」「全体的なトーンアップを目指すのか」「肌質改善を優先するのか」など、具体的なゴールを設定することで、治療の方向性が定まります。
  2. 個別のカスタマイズ:
    • レーザー設定の調整: ピコトーニングは、照射出力やパルス幅などを細かく調整できる特性を持っています。肌の状態や反応を見ながら、毎回最適な設定に調整することで、効果を最大化しつつ、肌への負担を最小限に抑えることができます。
    • 回数と間隔の決定: 診断結果と目標に基づいて、必要な施術回数と間隔を決定します。例えば、広範囲のくすみには数回、肝斑にはより多くの回数と長期的な継続が必要となるなど、ケースバイケースで計画が立てられます。
  3. 定期的な経過観察:
    • 治療中も定期的に肌の状態を医師が確認し、必要に応じて治療計画を修正することが重要です。肌の反応やシミの変化を客観的に評価することで、より効率的で安全な治療を進めることができます。

適切な治療計画は、無駄な施術を避け、費用対効果を高める上でも非常に重要です。信頼できるクリニックで、経験豊富な医師に相談することをお勧めします。

施術後のケアと注意点

ピコトーニングの効果を長持ちさせ、肌トラブルを防ぐためには、施術後の適切なケアが不可欠です。

  1. 徹底した保湿:
    • レーザー照射後の肌は、一時的に乾燥しやすくなっています。これは、肌のバリア機能が一時的に低下しているためです。高保湿成分(セラミド、ヒアルロン酸、アミノ酸など)を配合した化粧水や乳液、クリームなどで、普段よりも念入りに保湿を行いましょう。肌が十分に潤っていると、ターンオーバーがスムーズに進み、メラニン色素の排出も促進されます。
  2. 紫外線対策の徹底:
    • 施術後の肌は、非常にデリケートで紫外線に敏感になっています。紫外線は新たなシミの原因となるだけでなく、治療中の色素沈着(炎症後色素沈着)を悪化させるリスクも高めます。
    • 日焼け止めの使用: 日常的にSPF30以上、PA+++以上の日焼け止めを塗布し、こまめに塗り直しましょう。特に外出時は、塗布量をケチらず、顔全体に均一に塗ることが重要です。
    • 物理的な遮光: 帽子、日傘、サングラスなどを活用し、物理的に紫外線を避ける工夫も大切です。
  3. 摩擦刺激の回避:
    • 洗顔時やスキンケア時、タオルで顔を拭く際など、肌への摩擦は極力避けてください。ゴシゴシ擦る行為は、肌に負担をかけ、炎症や色素沈着を引き起こす原因となります。泡で優しく洗顔し、タオルで顔を拭く際は軽く押さえるように水分を吸収させましょう。
  4. 推奨されるスキンケア製品:
    • 刺激の少ない、敏感肌用のスキンケア製品を選ぶことをお勧めします。また、医師から推奨された美白剤(ハイドロキノン、トレチノインなど)や抗炎症作用のある成分(グリチルリチン酸2Kなど)を併用することで、治療効果を高め、肌の回復をサポートできる場合があります。ただし、これらの製品の使用については必ず医師の指示に従ってください。
  5. 血行促進行為の制限:
    • 施術直後は、激しい運動、長時間の入浴、サウナ、過度な飲酒など、血行を促進する行為は避けましょう。これらは、赤みやほてりを増悪させる可能性があります。

適切なアフターケアは、ピコトーニングの効果を最大限に引き出し、美しい肌を維持するための重要なステップです。疑問や不安があれば、遠慮なく施術を受けたクリニックに相談しましょう。

ピコトーニングと他の施術との併用

ピコトーニングは単独でも高い効果が期待できますが、他の美容皮膚科施術と組み合わせることで、より幅広い肌悩みに対応し、相乗効果を生み出すことが可能です。ただし、併用する際には、肌への負担や施術の順番、間隔などを考慮し、医師の適切な判断のもとで行うことが重要です。

以下に、ピコトーニングと併用されることの多い施術をいくつかご紹介します。

  1. ピコスポット(高出力照射):
    • 目的: 濃く目立つシミ(老人性色素斑など)をピンポイントで除去する。
    • 併用効果: ピコスポットで濃いシミを一度で集中的に除去し、その後ピコトーニングで残った薄いシミやくすみ、全体のトーンアップを図る、といった併用が効果的です。これにより、顔全体のシミを総合的に改善できます。通常はピコスポットを先に行い、その後のダウンタイムが落ち着いてからピコトーニングを開始します。
  2. ピコフラクショナル(肌質改善、毛穴、小じわ):
    • 目的: 肌の深部に微細な空洞(LIOB)を作り、コラーゲン生成を促進して肌の再生を促す。毛穴の開き、ニキビ跡の凹凸、小じわの改善。
    • 併用効果: ピコトーニングで色素沈着を改善しつつ、ピコフラクショナルで肌の根本的な再生能力を高めることで、毛穴の引き締め、ニキビ跡の凹凸改善、ハリ・弾力アップといった相乗効果が期待できます。ピコトーニングで肌のトーンを整えた後にピコフラクショナルを行う、または交互に施術を行うケースもあります。
  3. イオン導入・エレクトロポレーション(美容成分導入):
    • 目的: 微弱な電流や電気パルスを用いて、美容成分(ビタミンC誘導体、トラネキサム酸、ヒアルロン酸など)を肌の奥深くまで浸透させる。
    • 併用効果: ピコトーニングでレーザー照射後の肌は、一時的に美容成分が浸透しやすくなっています。施術直後にこれらの導入治療を行うことで、美白効果の促進、肌の鎮静、保湿力の向上などが期待できます。
  4. ケミカルピーリング(角質除去、ターンオーバー促進):
    • 目的: 酸性の薬剤を用いて、古くなった角質を除去し、肌のターンオーバーを促進する。
    • 併用効果: ピーリングで肌表面の古い角質を取り除くことで、その後のピコトーニングのレーザーが肌に浸透しやすくなり、効果を高める可能性があります。また、ニキビやニキビ跡の改善にも相乗効果が期待できます。
併用施術 主な目的(ピコトーニングとの相乗効果) 注意点
ピコスポット 濃いシミのピンポイント除去(全体的なシミ改善) ピコスポット後のダウンタイムに注意。医師の指示に従う。
ピコフラクショナル 肌質改善、毛穴、ニキビ跡の凹凸、小じわ改善(ハリ・弾力アップ) 施術間隔や順番は医師と相談。
イオン導入・エレクトロポレーション 美容成分の浸透促進(美白、保湿、鎮静) ピコトーニング直後の施術が効果的。刺激の少ない成分を選ぶ。
ケミカルピーリング 古い角質除去、ターンオーバー促進(レーザーの浸透促進、ニキビ改善) 肌への負担が増す可能性。医師の判断が必要。

これらの併用施術は、患者様の肌状態や治療目標に応じて、医師が最適な組み合わせを提案します。自己判断での併用は避け、必ず専門医の指導のもとで治療計画を立てるようにしましょう。

ピコトーニングに関するよくある質問

ピコトーニングは非常に人気のある治療ですが、その効果や安全性に関して様々な疑問を抱く方も少なくありません。ここでは、ピコトーニングに関するよくある質問にお答えします。

ピコトーニングはシミに効果がありますか?

はい、ピコトーニングはシミに対して高い効果が期待できます。 特に、肝斑、老人性色素斑(一般的なシミ)、そばかす、炎症後色素沈着、ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)といった種類のシミに有効です。

ピコトーニングは、ピコ秒(1兆分の1秒)という極めて短いパルス幅でレーザーを照射し、熱ではなく「衝撃波」でメラニン色素を細かく砕きます。この作用により、周囲の正常な組織へのダメージを最小限に抑えながら、シミの原因となるメラニンだけを効果的に破壊し、体外への排出を促します。

特に肝斑は、従来のレーザー治療では悪化するリスクがありましたが、ピコトーニングの低出力・広範囲照射の特性により、メラニン生成細胞を刺激することなく、穏やかに色素を薄くしていくことが可能です。繰り返し治療を受けることで、徐々にシミが薄くなり、肌全体のトーンが均一になる効果を実感できるでしょう。

ピコトーニングはやめると元に戻りますか?

ピコトーニングの効果は、施術を完全にやめてしまうと、完全に元に戻るわけではありませんが、新しいシミの発生や既存のシミの再発のリスクは高まります。

ピコトーニングは、今あるメラニン色素を破壊し、排出を促すことでシミやくすみを改善します。しかし、シミの主な原因である紫外線ダメージやホルモンバランスの変化、摩擦などの刺激がなくなるわけではありません。治療を中断した後に、再び紫外線に無防備に当たったり、不適切なスキンケアを続けたりすれば、時間が経つにつれて新しいシミができたり、既存のシミが再発したりする可能性はあります。

したがって、ピコトーニングで得られた効果を維持するためには、以下の点に留意することが重要です。

  • 継続的なケア: ある程度の効果が得られた後も、1~2ヶ月に1回程度のメンテナンスとしてピコトーニングを継続することをお勧めします。
  • 徹底した紫外線対策: 治療中だけでなく、治療後も一年を通して日焼け止めを塗り、帽子や日傘を活用するなど、紫外線対策を徹底することが最も重要です。
  • 正しいスキンケア: 肌への摩擦を避け、保湿を重視した丁寧なスキンケアを心がけましょう。
  • 生活習慣の改善: ストレスの軽減、バランスの取れた食事、十分な睡眠など、内側からのケアも肌状態の維持に役立ちます。

ピコトーニングは肌の根本的な改善を促す治療ですが、その効果を持続させるためには、日々の努力と継続的なメンテナンスが不可欠であると理解しておきましょう。

ピコトーニングの効果は何日後から感じますか?

ピコトーニングの効果は、個人差はありますが、多くの場合、施術後1週間から2週間程度で肌の変化を感じ始める方が多いです。

  • 施術直後〜数日: 施術直後は、ほとんどダウンタイムがなく、大きな変化は感じにくいでしょう。稀に、シミが一時的に濃くなったように感じる方もいますが、これはメラニンが肌表面に浮き上がってきたサインであり、時間とともに薄れていきます。
  • 1週間〜2週間後: 肌のターンオーバーが進み始め、メラニン色素が体外へ排出され始める時期です。この頃から、肌全体のくすみが軽減され、肌のトーンがワントーン明るくなったように感じ始める方がいます。特に、肝斑や薄いシミの場合、色味が少しずつ薄れていくのを実感するかもしれません。
  • 複数回施術後: よりはっきりとしたシミの改善や、毛穴の引き締め、肌のハリ感アップなどの効果は、通常複数回の施術を重ねることで実感できるようになります。一般的には、3回目以降から本格的な効果を感じ始める方が多いです。

ピコトーニングは、肌に優しく穏やかに作用するため、劇的な即効性はありませんが、回数を重ねるごとに着実に肌状態が改善されていくのが特徴です。焦らず、推奨される間隔と回数で治療を継続することが大切です。

ピコトーニングの効果なしという声もありますか?

はい、残念ながらピコトーニングの効果を実感できなかった、あるいは「効果なし」と感じる方も少数ながら存在します。 その原因としては、いくつかの要因が考えられます。

  1. 回数不足:
    • ピコトーニングは、一度の施術で劇的な効果を出すものではなく、複数回の施術を重ねることで徐々に効果を実感する治療です。特に肝斑や深いシミ、毛穴の開きなど、根深い悩みには5回、10回、あるいはそれ以上の回数が必要となることがあります。数回で効果が見られないと感じて途中で中断してしまうと、「効果なし」と感じてしまう可能性があります。
  2. 肌悩みの種類との不一致:
    • ピコトーニングは色素性病変(シミ、くすみ、色素沈着)や肌質改善に効果的ですが、全ての肌悩みに万能ではありません。例えば、深い凹凸のあるニキビ跡(クレーター)や、赤いニキビ跡(炎症性)には、ピコフラクショナルや他の治療の方が適している場合があります。自分の肌悩みがピコトーニングの適応外であるのに施術を受けても、期待する効果は得られないでしょう。
  3. 施術後のケア不足:
    • 施術後の適切なスキンケア(保湿、紫外線対策、摩擦回避)を怠ると、肌の回復が遅れたり、新たな色素沈着を引き起こしたりする可能性があります。これにより、せっかくの治療効果が相殺されてしまい、「効果なし」と感じてしまうことがあります。
  4. 施術出力や設定の不適切さ:
    • クリニックの医師の経験や技量、使用する機器の性能、肌診断の精度によっては、適切な出力や設定で施術が行われず、効果が十分に得られないケースもゼロではありません。
  5. 生活習慣の問題:
    • ストレス、睡眠不足、喫煙、過度な飲酒、不規則な生活習慣などは、肌のターンオーバーを乱し、治療効果を妨げる可能性があります。

もし「効果なし」と感じた場合は、自己判断で中断せず、まずは施術を受けたクリニックの医師に相談し、原因を特定してもらうことが重要です。治療計画の見直しや、他の治療法への切り替えなども検討できるでしょう。

ピコトーニングは何回くらいで効果がありますか?

ピコトーニングで効果を実感するために必要な回数は、個人の肌状態、治療目的、そしてシミの種類や深さによって大きく異なります。 一般的な目安は以下の通りです。

  • 肌全体のトーンアップ・くすみ改善:
    • 肌のくすみが気になる方や、全体的なトーンアップを目指す方の場合、3~5回程度の施術で変化を感じ始めることが多いです。回数を重ねるごとに、透明感と明るさが増していくのを実感できるでしょう。
  • 一般的なシミ(老人性色素斑、そばかす)の軽減:
    • 比較的薄いシミや広範囲に広がるそばかすの場合、5~10回程度の施術が目安となります。メラニン色素が少しずつ分解され、シミの色が薄くなっていくのを実感できます。
  • 肝斑の治療:
    • 肝斑はデリケートなシミであり、治療にはより慎重さと継続が必要です。一般的に、8~15回以上の施術が必要となることが多く、長期的な継続が推奨されます。定期的なメンテナンスも重要になります。
  • ニキビ跡の色素沈着、毛穴の開き、キメの改善:
    • これらの肌悩みの改善にも、肌のターンオーバーの促進やコラーゲン生成が必要なため、5~10回程度の施術が目安となります。

重要なポイント:

  • 継続が鍵: ピコトーニングは「徐々に」肌を改善していく治療です。1回や2回で劇的な効果を期待するのではなく、医師と相談して設定された回数を継続することが、満足のいく結果につながります。
  • 個人差: 肌質や悩みの深さ、体質などにより、効果の現れ方や必要な回数は大きく異なります。
  • アフターケア: 施術後の適切な保湿と紫外線対策を行うことで、治療効果を最大限に引き出し、持続させることができます。

治療を始める前には、必ず美容皮膚科の医師によるカウンセリングを受け、自身の肌状態に合わせた具体的な治療計画と、必要な回数の目安について説明を受けるようにしましょう。

ピコトーニングとピコスポットはどちらが先ですか?

ピコトーニングとピコスポットは、どちらもピコレーザーを用いる施術ですが、治療の目的とアプローチが異なります。 一般的に、まずはピコスポットで濃いシミをピンポイントで除去し、その後ピコトーニングで肌全体のトーンアップやくすみ、薄いシミの改善を行うのが効果的とされています。

  • ピコスポット:
    • 目的: 濃く目立つシミ(老人性色素斑、そばかす、一部のADMなど)をピンポイントで除去します。高出力のレーザーを狭い範囲に集中的に照射し、メラニン色素を一気に破壊します。
    • 特徴: 施術後にカサブタができ、数日〜1週間程度のダウンタイムがあります。一度でシミを除去できる可能性が高いのが特徴です。
  • ピコトーニング:
    • 目的: 肝斑、顔全体のくすみ、薄いシミ、毛穴の開き、ニキビ跡の色素沈着、肌全体のトーンアップや質感改善を目指します。低出力のレーザーを広範囲に均一に照射し、肌への刺激を抑えながらメラニンを少しずつ分解します。
    • 特徴: ダウンタイムがほとんどなく、痛みが少ないのが特徴です。複数回の継続的な施術が必要となります。

なぜピコスポットが先が多いのか:
濃いシミを先にピコスポットで除去することで、顔全体のシミが目立たなくなり、その後のピコトーニングで残った薄い色素沈着や全体的な肌のトーン、くすみ、毛穴などを効率的に改善できるためです。濃いシミがある状態でトーニングだけを行うと、濃いシミには十分な効果が得られにくく、結果として満足度が低下する可能性があります。

ただし、肌の状態によっては、最初からピコトーニングのみで全体的な肌質改善を目指すケースや、肝斑が主な悩みであるためピコスポットは行わないケースもあります。また、ピコスポット後のダウンタイムが落ち着いてから、ピコトーニングを開始するまでには一定の期間を置く必要があります。

最終的な治療の順番や組み合わせは、必ず医師による肌診断とカウンセリングに基づいて決定されます。ご自身の肌悩みや目標を明確に伝え、最適な治療計画を相談しましょう。

ピコトーニングで変わる肌を実感するなら美容皮膚科へ

ピコトーニングは、シミやくすみ、ニキビ跡、毛穴の開き、肌全体のトーンアップといった幅広い肌悩みに対応できる画期的なレーザー治療です。ピコ秒という極めて短いパルス幅でレーザーを照射することで、熱ダメージを最小限に抑えながらメラニン色素を効率的に破壊し、肌本来の美しさを引き出します。ダウンタイムがほとんどなく、日常生活への影響も少ないため、忙しい方でも気軽に始めやすいのが大きな魅力です。

しかし、ピコトーニングの効果を最大限に引き出し、安全に治療を進めるためには、個々の肌状態や悩みに合わせた適切な治療計画と、施術後の丁寧なアフターケアが不可欠です。シミの種類、深さ、肌の敏感度などは人それぞれ異なり、経験豊富な医師による正確な肌診断と、それに合わせたレーザー設定が求められます。

もしあなたが長年抱えているシミやくすみの悩みを解決したい、より透明感のある明るい肌を手に入れたいと願うのであれば、まずは美容皮膚科の専門医にご相談ください。丁寧なカウンセリングを通じて、あなたの肌に最適なピコトーニングの治療計画を提案してくれるでしょう。

正しい知識と適切な治療によって、ピコトーニングはあなたの肌に自信と輝きを取り戻す強力な味方となります。ぜひ一度、専門医のいる美容皮膚科を訪れ、ピコトーニングで変わる肌を実感してください。

免責事項:
本記事はピコトーニングに関する一般的な情報提供を目的としており、特定の治療法や製品の推奨、医療アドバイスを意図するものではありません。個人の肌の状態や症状は多様であるため、治療を検討される際には必ず専門の医療機関を受診し、医師の診断と指導のもとで適切な治療計画を立ててください。本記事の情報に基づいて生じたいかなる損害についても、当方は一切の責任を負いません。

監修者医師

高桑 康太 医師

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医
略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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