目次
- 1 トラネキサム酸とは?美白効果が期待できる人工アミノ酸の一種
- 2 トラネキサム酸の作用機序は?期待できる3つの効果
- 2.1 1.のどの痛みや口内炎など炎症を抑える効果
- 2.2 2.シミや肝斑の改善による美白効果
- 2.3 3.生理や怪我による出血を止血する効果
- 3 トラネキサム酸の副作用|白髪が増えたり血栓になったりする?
- 4 トラネキサム酸は薬局や通販で買える?医療用医薬品がおすすめ
- 5 トラネキサム酸配合のトランサミン250mgと500mgの用法・用量
- 6 よくある質問
- 6.1 Q1.トラネキサム酸の化粧水や美白クリームなど市販の化粧品は効果がある?
- 6.2 Q2.トラネキサム酸の服用をやめたらシミや肝斑は戻りますか?
- 6.3 Q3.トラネキサム酸と飲み合わせてはいけないものはありますか?
- 6.4 Q4.トラネキサム酸を飲み続けても大丈夫ですか?副作用リスクは高まりませんか?
- 6.5 Q5.トラネキサム酸はビタミンCと一緒に飲んでも大丈夫ですか?
- 6.6 Q6.トラネキサム酸はいつ飲むのが効果的ですか?
- 6.7 Q7.トラネキサム酸で肝斑はどのくらいで改善しますか?
- 6.8 Q8.トラネキサム酸は男性でも使えますか?
- 6.9 Q9.トラネキサム酸と美白レーザー治療は併用できますか?
- 7 トラネキサム酸の処方は医療機関へ
この記事のポイント
トラネキサム酸はプラスミンを阻害する人工アミノ酸で、炎症抑制・美白・止血の3つの効果が期待できる。市販薬より医療用医薬品の方が含有量が多く効果的で、当院ではオンライン診療で処方対応している。
トラネキサム酸とは?美白効果が期待できる人工アミノ酸の一種

トラネキサム酸は、人工的に作り出されたアミノ酸の一種です。「プラスミン」と呼ばれる、血液を溶かしたり、炎症を引き起こしたりする物質の作用を抑える働きがあります。
トラネキサム酸は口内炎を治療する薬や、歯磨き粉に含まれることが多いです。
トラネキサム酸の服用により、シミや肝斑の改善による美白効果や、炎症の治癒、止血などの効果を期待できます。具体的な効果について、次の章で見ていきましょう。
Q. トラネキサム酸とは何ですか?どんな働きをしますか?
トラネキサム酸は人工的に生成されたアミノ酸の一種で、血液を溶かしたり炎症を引き起こしたりする「プラスミン」の働きを阻害します。この作用により、炎症の抑制・美白・止血という3つの効果が期待できます。
トラネキサム酸の作用機序は?期待できる3つの効果

トラネキサム酸では、次の効果を期待できます。
- のどの痛みや口内炎など炎症を抑える効果
- シミや肝斑の改善による美白効果
- 生理や怪我による出血を止血する効果
それぞれの効果や作用機序について、詳しく説明します。
1.のどの痛みや口内炎など炎症を抑える効果
のどの痛みや口内炎など、炎症が発生するのは、「プラスミン」というタンパク質が大きく関わります。炎症が起こる流れは次の通りです。
- ウイルス感染や出血により細胞が破壊されるとプラスミンが発生する
- プラスミンが炎症や痛みのもととなる物質を誘発する
- 炎症が起きて痛み・赤みなどの症状が出る
炎症を抑えるためには、プラスミンの発生を抑える必要があります。
トラネキサム酸はプラスミンの発生を抑える働きがあり、のどの痛みや口内炎などの炎症を改善する効果が期待できます。
2.シミや肝斑の改善による美白効果
トラネキサム酸は、シミや肝斑の改善による美白効果も期待できます。
シミが発生する主な原因は紫外線です。
紫外線を浴びると、紫外線から肌を守る色素「メラニン」が発生します。紫外線を浴び過ぎると、肌の修復サイクルが乱れ、メラニンの生成と排出のバランスが崩れます。メラニンが蓄積してできるのがシミです。
肝斑は、女性ホルモンが乱れてメラニンが多く発生することで起こります。
そして、プラスミンの働きの一つが、メラニンを生成する細胞の活性化です。トラネキサム酸にはプラスミンの働きを抑える作用があるため、結果的にシミや肝斑の改善につながります。
シミの種類や原因についてさらに詳しく知りたい方は、シミの種類と治療法を徹底解説|自分のシミに合ったケアを選ぼうもあわせてご覧ください。
3.生理や怪我による出血を止血する効果
トラネキサム酸には、血液を固める効果も期待できます。
出血してから血が止まるまでの流れは次の通りです。
- 血管の破れをふさぐために血小板が集まり、血栓ができて出血が止まる
- 血が止まった後、血管内に血栓が残る
- 血管内の血流を妨げないよう、プラスミンが血栓を溶かす
- 血液が正常に流れる
このように、プラスミンには血栓を溶かす作用があります。プラスミンが活発な状態だと、血栓ができづらく血がなかなか止まりません。
トラネキサム酸を使用すれば、プラスミンの働きを抑える作用によって、早期に止血することが可能です。
月経過多の女性にも有効で、生理時の経血量を減らす効果も期待できます。
Q. トラネキサム酸はシミや肝斑にどのように効きますか?
トラネキサム酸はメラニン生成を促す「プラスミン」の働きを抑えることで、シミや肝斑の改善に役立ちます。紫外線や女性ホルモンの乱れで増えたメラニンの生成を初期段階でブロックするため、継続的な服用で美白効果が期待できます。
トラネキサム酸の副作用|白髪が増えたり血栓になったりする?

前提として、トラネキサム酸は副作用が起きるリスクが低い成分です。
とはいえ、薬剤に含まれる物質なので副作用が発生する可能性はゼロではありません。
トラネキサム酸の副作用には、以下の症状があると考えられています。
- 皮膚のかゆみ
- 食欲不振
- 吐き気や嘔吐
- 下痢
- 胸やけ
- 眠気
上に挙げた副作用や頭痛、めまいなどの症状が出た場合は、ただちに使用を中止してください。
トラネキサム酸の使用によって副作用が起きるのはまれです。化粧品や市販薬によって肌からトラネキサム酸を取り入れた場合、血液に入り込む量が少なくなり、副作用のリスクはさらに低くなります。
また、トラネキサム酸の投与によって「白髪が増えるのではないか?」と心配される方もいるかと思います。しかし、トラネキサム酸の使用によって、白髪が増えたといった医学的な根拠はありません。
なお、血栓ができやすい方の場合、トラネキサム酸の服用によって血栓症のリスクが高まる点にも注意が必要です。そのため、心筋梗塞や脳梗塞など血栓系の病気を発症している方は使用できない場合があります。
Q. トラネキサム酸の副作用にはどのようなものがありますか?
トラネキサム酸は副作用リスクが低い成分ですが、皮膚のかゆみ・食欲不振・吐き気・下痢・胸やけ・眠気などが起こる場合があります。また、血栓ができやすい方は血栓症リスクが高まるため、心筋梗塞や脳梗塞の既往がある方は使用前に医師への相談が必要です。
トラネキサム酸は薬局や通販で買える?医療用医薬品がおすすめ

トラネキサム酸は、「OTC医薬品」として薬局をはじめAmazonや楽天などの通販で購入できます。
市販のOTC薬と医療用医薬品の違いは、トラネキサム酸の含有量にあります。それぞれの含有量は次の通りです。
| トラネキサム酸の含有量 | |
|---|---|
| 医療用医薬品 | 2,000mgまで |
| 市販薬 | 750mgまで |
医療用医薬品は市販薬と比較して2倍以上の含有量があるため、高い効果を期待できます。
上記の理由から、シミを本気で改善したい方や悩みが深刻な方には医薬品の使用を推奨しています。
なお、シミの種類によっては内服薬だけでなくレーザー治療との組み合わせが有効な場合もあります。シミへのレーザー治療について詳しくはシミに炭酸ガスレーザーは効果的?料金相場と治療の流れを解説もご参照ください。
当院ではシナールの処方をオンライン診療で対応しています。オンライン診察料・送料とも無料で、追加料金も一切かかりません。 忙しくて病院に行く時間がない方にも手軽に受診いただけますので、以下のLINEからお気軽にご予約ください。
Q. トランサミンの用法・用量と注意すべき人を教えてください
トラネキサム酸配合の医療用医薬品「トランサミン」は、錠剤250mgなら1日3〜8錠、500mgなら1日2〜4錠が目安です。ただし年齢や症状により増減が必要です。血栓症リスクのある方・妊娠・授乳中の方・腎不全の方は事前に医師へ相談してください。
トラネキサム酸配合のトランサミン250mgと500mgの用法・用量
トラネキサム酸が配合された医療用医薬品「トランサミン」には、錠剤やカプセルなどの種類があります。さらに、それぞれ成分の含有量によって用量が異なります。
トランサミンの用法用量は次の通りです。
| 種類 | 用量 |
|---|---|
| 錠剤250mg | 1日3〜8錠 |
| 錠剤500mg | 1日2〜4錠 |
| カプセル250mg | 1日3〜8カプセル |
年齢や症状によって、服用量を適宜増減する必要があるので、医師に指示された用法・用量はきちんと守りましょう。
また以下の症状がある方は、副作用のリスクが大きくなるため事前に医師へ相談する必要があります。
- 血栓及び血栓症が現れる危険がある方
- 消費性凝固障害の方
- 妊娠中、授乳中の方
- 術後の寝た状態が続く方
- 圧迫止血の処置を受けている方
- 腎不全の症状が見受けられる方
紫外線によるシミを予防・改善するためには、トラネキサム酸の内服と並行して日々の紫外線対策も重要です。詳しくは紫外線対策でシミを予防しよう!毎日できる方法から医療ケアまで徹底解説もあわせてご覧ください。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太医師(当院治療責任者)より
「当院では、肝斑やシミの改善を目的としてトラネキサム酸の内服を希望される患者様が増えており、特に30〜50代の女性からのご相談が昨年比で約20%増加しています。よくいただくご質問として『市販の美白サプリや化粧品と何が違うの?』というものがあります。医療用医薬品は含有量が市販品の2倍以上あるため、より確実な効果を期待できます。また、『飲み続けないといけないの?』というご不安をお持ちの方も多いですが、副作用リスクが低く長期服用にも適した成分ですので、継続することで安定した美白効果を維持しやすくなります。血栓症リスクのある方や他の薬を服用中の方は必ず事前にご相談ください。オンライン診療でも対応しておりますので、お気軽にご利用いただければと思います。」
よくある質問

トラネキサム酸の使用に関して、よくある質問に対する回答をまとめました。
化粧品や美白クリームなど市販の化粧品は、予防効果は期待できますが、改善の効果は期待できません。
市販の化粧品は、トラネキサム酸の含有量が少ないです。そのため医療用医薬品と比較して効果が低いとされ、肝斑やシミの改善は難しいと考えられます。とはいえ、シミや改善の予防効果は期待できます。クリニックに出向く時間がない場合や、トラネキサム酸を試してみたい時は、市販の化粧品を利用するのも選択肢の一つです。
トラネキサム酸の服用をやめた場合、シミや肝斑の症状が戻る可能性があります。
抑制されていたプラスミンの作用が元に戻り、メラニンの働きが活性化されてしまうためです。トラネキサム酸は、メラニン生成におけるステップを初期の段階で阻害する物質です。プラスミンのメラノサイトへの影響をブロックすることで、シミや肝斑の発生を抑えます。トラネキサム酸の服用をやめてしまうと、この遮断作用が発揮できなくなります。このため、メラニンの生成が再開される可能性が高いです。
トラネキサム酸は「トロンビン」と飲み合わせてはいけません。トロンビンは胃の出血を抑えるために、通常の外来でも処方されることがある薬です。トロンビンも止血を促進する薬なので、トラネキサム酸と併用すると、血栓ができやすくなります。気づいていないうちにトロンビンを服用している可能性があるので、普段から飲んでいる薬がある方は、あらかじめ医師へ相談しましょう。
トラネキサム酸の服用を長期的に続けても、副作用リスクが高まる可能性は低いです。逆に飲み続けることで、シミや肝斑などに対する高い予防・改善効果を見込めます。
トラネキサム酸とビタミンC(アスコルビン酸)の併用は、美白目的で広く行われており、一般的に問題ないとされています。ビタミンCにはメラニンの生成を抑制する働きや、生成されたメラニンを還元(脱色)する効果があるため、トラネキサム酸との相乗効果が期待できます。当院でもシナール(ビタミンC・ビタミンB5配合)との組み合わせ処方を行っています。ただし、体質や服用中の薬によっては注意が必要な場合もありますので、詳細は医師にご相談ください。
トラネキサム酸は食後に服用するのが一般的です。空腹時に服用すると胃への刺激が強くなる場合があるため、食後30分以内を目安に服用することで、胃腸への負担を軽減できます。1日の服用回数は医師の指示に従ってください。飲み忘れた場合は気づいた時点で服用し、次の服用時間が近い場合は1回分を飛ばして通常のスケジュールに戻してください。2回分を一度に服用することは避けましょう。
個人差はありますが、トラネキサム酸の内服による肝斑の改善効果は、一般的に2〜3ヶ月程度の継続服用で実感できるケースが多いとされています。肝斑は再発しやすい性質があるため、改善後も継続的な服用と紫外線対策を組み合わせることが重要です。なお、肝斑の状態や程度によっては、内服薬だけでなくレーザー治療などの医療処置を組み合わせることで、より早期の改善が期待できる場合もあります。まずは医師にご相談ください。
はい、トラネキサム酸は男性でも使用できます。シミの改善・炎症の抑制・止血といった効果は性別を問わず期待できます。近年は男性の美白・スキンケアへの関心が高まっており、男性患者様からのご相談も増えています。ただし、服用前に現在の健康状態や服用中の薬について医師に確認することをおすすめします。
トラネキサム酸の内服と美白レーザー治療の併用は、多くの場合で相乗効果が期待できるとされています。レーザー治療でシミを直接除去しながら、トラネキサム酸でメラニン生成を抑制することで、治療後の再発予防にも役立ちます。ただし、レーザー治療後の肌状態や施術内容によっては、内服薬の調整が必要な場合もありますので、担当医師にご相談の上、適切な治療計画を立てることをおすすめします。
トラネキサム酸の処方は医療機関へ

トラネキサム酸は人工アミノ酸の一種で、「プラスミン」と呼ばれる炎症やアレルギーを引き起こす働きを阻害することが特徴です。
トラネキサム酸の服用によって期待できる効果は以下の3つです。
- のどの痛みや口内炎など炎症を抑える効果
- シミや肝斑の改善による美白効果
- 生理や怪我による出血を止血する効果
トラネキサム酸を含む化粧品が市販されていますが、しっかりとシミや肝斑を改善したい方をはじめ、より効果を実感されたい方は医師に処方された医薬品を使用しましょう。
また、シミの種類によっては紫外線対策との組み合わせが重要です。紫外線によるメラニン生成の仕組みと肌への影響を徹底解説もあわせてご覧いただくと、より効果的なシミ対策が理解できます。
当院ではシナールの処方をオンライン診療で対応しています。オンライン診察料・送料とも無料で、追加料金も一切かかりません。 忙しくて病院に行く時間がない方にも手軽に受診いただけますので、以下のLINEからお気軽にご予約ください。
📚 参考文献
- 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA) – トランサミン錠250mg・500mg 添付文書
- 厚生労働省 – 医薬品に関する情報(医薬品の適正使用)
- 日本皮膚科学会 – 肝斑・シミに関するQ&A
- 日本美容外科学会(JSAS) – 美白治療・シミ治療に関する情報
- 日本皮膚科学会雑誌(J-STAGE) – トラネキサム酸の美白効果に関する研究論文