トレチノインの効果や副作用は?ハイドロキノンとの併用療法や市販品についても解説

  • 本コラムの内容について、当院では現時点では取り扱いがございませんが、情報のひとつとしてご利用下さい。

「トレチノインにはどんな効果があるの?」
「市販のトレチノインってどうなの?」

などとお考えではありませんか?

トレチノインはニキビを改善することができる治療薬です。古い角質を剥がしながら、皮脂の分泌を抑えることで、ニキビを改善したり、毛穴の黒ずみ・開きを改善します。

こちらのページでは、トレチノインの効果や副作用・ハイドロキノンの併用療法について解説しています。ニキビで悩まれている方へ向けて、分かりやすく説明していますので、ぜひ最後までご覧ください。

トレチノインとは?ビタミンA(レチノール)の誘導体

トレチノインとはビタミンA(レチノール)の誘導体

トレチノインとは、ビタミンA(レチノール)の誘導体です。

ビタミンAの約50~100倍の活性を有しており、アメリカではニキビやシワの治療医薬品として、政府機関のFDA(アメリカ食品医薬品局)に認可されています。

トレチノインはAmazonなどの通販や薬局で市販されている?

トレチノインは医療用医薬品に分類され、通販や薬局では市販されていません。トレチノインを処方できるのは医療機関のみです。

トレチノインを含む化粧水などが市販されていることもありますが、医療機関が処方するトレチノインとは異なり、保湿クリームと位置付けられています。

個人輸入によって海外のトレチノインを購入することは可能ですが、知識がない状態でトレチノインを使用すると、予期せぬ副作用を引き起こす可能性があります。

トレチノインは医療機関で処方してもらい、医師の指導のもと使用しましょう。

トレチノインに期待できる4つの効果

トレチノインに期待できる4つの効果

トレチノインを使用すると以下の4つの効果が期待できます。

  • 毛穴の開きや黒ずみの改善
  • シミの改善
  • シワの改善
  • ニキビ・ニキビ跡の改善

ここからは、トレチノインに期待できる4つの効果を詳しく解説していきます。

1.毛穴の開きや黒ずみの改善

トレチノインは肌のターンオーバーを促進し、古い角質が剥がれやすくします。

それによって、毛穴の黒ずみの原因である毛穴詰まりを除去する効果が期待できます。

また、トレチノインを使用することで、皮脂腺の働きを抑え皮脂の分泌を抑制。皮脂による毛穴詰まりを防止する効果が期待できます。特に、鼻周りは皮脂の分泌量が多いので、トレチノインの効果が期待できる部位の1つです。

トレチノインは、コラーゲンやエラスチンの産生を増やす効果も期待できます。それによってたるみ毛穴など毛穴の開きの治療が可能です。

2.シミの改善

トレチノインは、シミの改善に有効です。

トレチノインを使用すると肌のターンオーバーが促され、皮膚細胞の分裂・増殖も促進します。

皮膚の細胞が生まれ変わると、皮膚の深い層にあるメラニン色素は外に押し出しされて、排出されます。

3.シワの改善

トレチノインによってシワの改善が期待できる

トレチノインで期待できる効果に、シワの改善が挙げられます。

トレチノインを使用すると、肌のコラーゲンの増生が促進。肌のハリを回復させ、シワを改善させる効果が期待できます。

シワの改善にかかる期間には個人差がありますが、少なくとも3ヶ月は継続してトレチノインを使用する必要があります。

4.ニキビ・ニキビ跡の改善

トレチノインを使用すると、ニキビ・ニキビ跡の改善が期待できます。

ニキビの原因は、脂腺の分泌量が増え、毛穴の角質が厚くなり毛穴の出口が塞がれてしまうことです。トレチノインは、皮脂腺の機能を低下させ、皮脂の分泌を抑制させるのと同時に、毛穴の出口を塞いでいる角質を剥がれやすくする効果が期待できます。

また、トレチノインはニキビ跡の赤みの改善にも有効です。ニキビ跡の赤みは、ニキビによって表皮の下で炎症を起こしていることが原因です。

トレチノインを使用すれば肌のターンオーバーが促進されるため、ニキビ跡を目立ちにくくする効果が期待できます。

トレチノインの副作用は?ターンオーバーの促進によって赤みが出る

トレチノインの副作用

トレチノインを使用すると、以下のような症状が起こる場合があります。

  • ポロポロ皮膚が剥がれる
  • 発赤

トレチノインを塗布すると、ポロポロ皮膚が剥がれるようになります。これは、トレチノインの作用で、肌のターンオーバーが早くなり、肌の古い角質が剥がれ落ちるためです。

また、肌の古い角質が剥がれ落ちることで肌が刺激を感じやすくなり、痒みや赤み、乾燥症状が起こる場合があります。

上記の症状は「レチノイド反応」と呼ばれ、多くの場合は一過性で、日にちが経つと症状が回復する場合がほとんどです。

レチノイド反応はトレチノインを塗布してから1~3日で、症状が出始めてから3週間程がピークになります。レチノイド反応はトレチノインが効いている証拠なので、継続してトレチノインを塗布してください。

もし症状がひどい場合は、医療機関で相談しトレチノインの使用量を調整することも可能です。

トレチノインはハイドロキノンとの併用療法がおすすめ!

トレチノインはハイドロキノンとの併用療法がおすすめ

トレチノインは、ハイドロキノンと併用することで、さらに高い効果を期待できます。ハイドロキノンとはシミやニキビ跡の改善効果が期待できる薬のことです。

トレチノインとハイドロキノンの作用の違いは以下の通りです。

トレチノイン 古い角質を剥がすピーリング効果
皮脂腺の働きを抑制
肌のターンオーバーを促進
ハイドロキノン シミを作り出す酵素を抑制

トレチノインとハイドロキノンを併用すると、トレチノインが肌のターンオーバーを促進させ、肌の深層のメラニンを押し出し、ハイドロキノンで新しいメラニンを作ることを防止。肌の美白効果をより高めることが可能です。

ハイドロキノンは市販の美白化粧品にも配合している場合があります。

しかし、医師から処方される医薬品のハイドロキノンと比較すると成分の作用が100分の1程度と弱いです。シミ改善のより高い効果を期待したい方は、医療機関でハイドロキノンの処方を受けましょう。

以下の記事では、ハイドロキノンの詳細について解説していますので、ぜひあわせてチェックしてみてください。

ハイドロキノンとは?期待できる2つの効果や副作用、トレチノインとの併用について解説|アイシークリニック

トレチノインクリームとハイドロキノンクリームの塗り方・塗る順番

トレチノインクリームとハイドロキノンクリームを併用するにあたって、使い方や塗る順番が分からない方もいると思います。

トレチノインクリームとハイドロキノンクリームを使用する手順が以下になります。1日1回から2回(朝・夜)、以下の手順で使用してください。

  1. メイクを落として洗顔する
  2. 化粧水を肌全体に塗布する
  3. トレチノインクリームを患部に塗布する
  4. ハイドロキノンクリームを患部に塗布する
  5. 患部以外に美容液・乳液を塗布する

朝にお手入れする場合には、上記の手順後に日焼け止めを塗布しましょう。日中の日差しで新たなシミや色素沈着ができるのを防ぐためです。

また肌が乾燥する場合には、化粧水の使用後に保湿クリームを顔全体に塗布するのもおすすめです。

トレチノインに関するよくある質問

トレチノインに関するよくある質問

トレチノインを使用する上で、いくつか気になる点がある人も多いと思います。ここでは、トレチノインに関する2つの質問をまとめました。

トレチノインを使用する前にチェックしておきましょう。

Q.トレチノインの濃度はどれくらいが良いですか?

トレチノインの濃度は使用目的によって異なります。

一般的に、ニキビやシミを改善したい場合には低濃度(0.05%など)、シミを改善したい場合には高濃度(0.4%など)で使用する場合が多いです。

濃度が高いほど効果が出るわけではないので、医師と相談して、使用目的や肌にあった濃度を選びましょう。

Q.トレチノインを塗布するにあたって決まったサイクルはありますか?

トレチノインを使用し続けると、肌に耐性ができ、期待している効果が得にくくなる場合があります。

2~3ヶ月トレチノインの塗布を続け、1ヶ月ほど治療を休止後、治療を再開するというサイクルを繰り返すと効果的です。

医師から決められたサイクルを守って、トレチノインを使用してください。

トレチノインの処方は医療機関へ

トレチノインの処方は医療機関

トレチノインはニキビを改善するための治療薬です。古い角質を剥がしながら、皮脂の分泌を抑えることで、ニキビの改善効果が期待できます。

トレチノインは医療用医薬品に分類され、処方できるのは医療機関のみとなっています。個人輸入して購入することは可能ですが、医師の診断を受けずにトレチノインを使用すると予期せぬ肌トラブルの原因になりかねません。

医療機関で医師の判断のもとトレチノインを処方してもらうことが大切です。

監修者医師

高桑 康太 医師

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医
略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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