VOVリフトとは切らない美容治療|効果やダウンタイムを全解説

  • 本コラムの内容について、当院では現時点では取り扱いがございませんが、情報のひとつとしてご利用下さい。

「VOVリフトの効果やダウンタイムは?」
「VOVリフトと他のスレッドリフトの違いを知りたい」

とお考えではありませんか?

VOVリフトとは糸を使ったリフトアップ治療「スレッドリフト」の一種です。糸に付いているコグ(トゲ)の強度が高く、しっかりとたるみを引き上げることが可能です。

こちらのページでは、VOVリフトの効果やダウンタイム、他のスレッドリフトとの違いについて解説します。VOVリフトによるリフトアップ治療が自分に適したものか判断できるようになるため、ぜひ最後までご覧ください。

VOVリフト(ボブリフト プレミアム)とは?切らないリフトアップ治療

VOVリフト(ボブリフト プレミアム)とは切らないリフトアップ治療

VOVリフトとは、糸を使った切らないリフトアップ治療です。

「VOVリフト プレミアム(ボブリフト プレミアム)」とも言い、皮膚下に糸を挿入するスレッドリフトの一種です。糸そのものをVOVリフトと呼ぶケースもあります。

VOVリフトは溶ける素材でできた医療用の糸を皮下組織にひっかけ、たるみを引き上げます。糸がしなやかで強い上、長期間持続することが特徴です。

顔やあご下、首のたるみなどの改善が可能です。

VOVリフトで使う糸は?吸収までに時間がかかるPCL素材

VOVリフトの糸は、「プレス成形技術」によってコグ(トゲ)と糸が一体となって製造されています。

コグの強度が高いため、従来の糸と比べてリフトアップ効果を長持ちさせることが可能です。コグの先端は丸みを帯びているため、挿入時の痛みも配慮されています。

また、VOVリフトの糸はPCL(ポリカプロラクトン)と呼ばれる素材で作られています。PCLの特徴は、糸が体内に吸収されるまでの期間が長いことです。

他のスレッドリフトに使われる糸には、PDOやPLAなどの素材があり、それぞれの違いは次の通りです。

素材 PCL PDO PLA/PLLA
吸収期間
2年 6〜8ヶ月 1年〜1年半
糸の柔軟性 高い 普通 やや低い
術後の痛み ほとんどない 普通 ややある

また、PCLは最終的に体内に吸収されるので、糸の引き抜き施術などは必要ありません。体内に異物として残らいのもメリットです。

VOVリフト ダブルアームとは?U字型に糸を挿入する

VOVリフトの糸には、シングルとダブルアームの2種類があります。

シングルとダブルアームの特徴をまとめた表が次の通りです。

糸の種類 シングル ダブルアーム
特徴 こめかみ付近から4~6本の糸を挿入して固定する 全長30cmの糸をU字型に挿入して固定する

ダブルアームはシングルより長い糸を使用するため、少ない本数で施術が完了します。そのため、挿入後の傷跡が目立ちづらいことが特徴です。

VOVリフトの効果は?顔のたるみやしわの改善が期待できる

VOVリフトは顔のたるみやしわの改善効果が期待できる

VOVリフトは、顔のたるみやしわの改善効果が期待できます。

コグが付いた糸を皮膚の下に挿入し、皮膚全体を引っ張って固定す顔のたるみやしわを引き上げます。フェイスラインが整うため、小顔も目指すことが可能です。

その他、挿入した糸が体内で分解・吸収される過程でコラーゲンが生成されるため美肌効果も期待できます。

VOVリフトの効果はいつから現れる?術後の経過について解説

VOVリフトのリフトアップ効果には個人差がありますが、施術直後から効果が現れるケースが多いです。

時間が経つにつれて、皮膚が徐々に引き上げられ、しわが目立ちにくくなります。また、術後はひきつれ感や違和感があるものの、時間の経過とともに気になりにくくなります。

さらに、施術2~3週間後には、VOVリフトによるコラーゲンが生成され始め、肌のハリのアップや美肌効果を実感しやすいです。

VOVリフトの施術を受ける方は、効果が出るまで2~3週間ほどかかると考えておきましょう。

VOVリフトの効果持ちは?持続期間は24〜36ヶ月が目安

VOVリフトの効果の持ちには個人差がありますが、24~36ヶ月が目安です。

VOVリフトに使用される糸の素材「PCL」は、ゆっくりと体内に吸収される特徴があります。

VOVリフトの効果は、PCLが体内に吸収されるまでの約24~36ヶ月間持続が期待されます。

VOVリフトは効果ない?ひきつれや凹みは失敗ではない

VOVリフトは、施術後にひきつれや凹みなどの症状が出る場合があります。

そのため、「VOVリフトは効果がない」「失敗した」などと感じてしまう方もいるかもしれません。

しかし、施術後のひきつれや凹みは術後によく現れる症状で、施術後1週間程度で改善する場合がほとんどです。施術が失敗したわけではないので、症状が改善するのを待ちましょう。

万が一、数週間経っても上記の症状が改善しない場合には、医師に相談してください。

VOVのダウンタイムは?腫れや内出血が起こることがある

VOVのダウンタイムでは腫れや内出血が起こることがある
VOVリフトのダウンタイムで起こりうる症状は次の通りです。

  • 痛み
  • 腫れ
  • 内出血
  • 傷跡
  • 凹み

上記の症状は多くの場合、術後1週間ほどで落ち着きます。痛みがひどい場合には、痛み止めを服用してください。

また、内出血はこめかみ付近にできるので髪の毛で隠せるほか、コンシーラーで目立たなくさせることが可能です。

その他、シャワーや入浴など術後の過ごし方についてまとめた表が次の通りです。

洗顔 当日から
メイク 当日から
シャワー 当日から
入浴 翌日から
患部へのマッサージ 約1ヶ月後から

シャワーは当日、入浴は翌日から可能ですが、顔へのマッサージは1ヶ月程度避けるようにしてください。

VOVリフトの施術部位は?頬やほうれい線、目元など

VOVリフトの施術部位は頬やほうれい線、目元など
VOVリフトでしわやたるみの改善効果が期待できる施術部位は次の通りです。

  • 二重あご・あご下のたるみ
  • 首のたるみ
  • ほうれい線
  • マリオネットライン
  • 頬のたるみ
  • 口角のたるみ・くぼみ
  • 目元のたるみ

VOVリフトは顔の幅広い範囲に施術可能です。

挿入本数、および挿入の仕方を調整することで、一人ひとりの悩みに応じた施術が行えます。頬や顎のたるみをしっかり引き上げることで、小顔効果も期待できます。

VOVリフトの入れ方は?こめかみ周辺から糸を挿入する

VOVリフトの治療の流れは次の通りです。

  1. こめかみ周辺の糸挿入点に麻酔を打つ
  2. 特殊な細い管を通す
  3. VOVリフトの糸を挿入
  4. 管の取り出し
  5. 糸を引き上げて固定

VOVリフトは少量の局所麻酔で治療できるので、痛みを感じにくい上、治療後に腫れが出にくいです。

また、VOVリフトのこめかみ付近に挿入するため、傷跡は髪の毛で隠せます。傷跡が気になる方も無理なく施術を受けることが可能です。

入れる糸の本数は何本?施術部位によって異なる

施術部位ごとに必要な本数をまとめた表が次の通りです。​​

施術部位 本数
頬上部 片側2~3本
頬下部 片側2~3本
フェイスライン 片側2~3本
顎下 片側2~3本

実際の挿入本数はしわ・たるみの状態など、一人ひとり異なります。カウンセリング時に医師へ希望を伝え、相談した上で糸の挿入本数を決めてください。

VOVリフトの痛みは?局所麻酔で痛みの心配が少ない

VOVリフトは局所麻酔で痛みの心配が少ない

VOVリフトは、施術前に局所麻酔を行うので痛みを感じにくいです。ただし、施術中は押されているような感覚・挿入感があります。

また、クリニックによっては局所麻酔とあわせて静脈麻酔を受けられる場合があります。

静脈麻酔を使用すれば寝ている間に施術が終わるので、施術時の痛みが不安な方は医師に相談してみましょう。

VOVリフトとその他のスレッドリフトの違い

VOVリフトとその他のスレッドリフトの違い

スレッドリフトにはVOVリフトの他にも様々な種類があります。

VOVリフトと他のスレッドリフトを比較した表が次の通りです。

VOVリフト シークレットリフト プリマリフト テスリフト ミントリフト
糸の素材 PCL PCLとPLLAの混合素材 PDO PDO PLLA
またはPDO
持続期間 2〜3年 1〜2年 約1年 2〜3年 約2年
特徴 持続期間が長い 柔軟性と持続性を両立できる 先の丸くなった針を使用する 糸の吸収後も効果が持続する 高いリフトアップ効果が期待できる

以下では、VOVリフト以外のスレッドリフトについて詳しく解説します。

シークレットリフト|柔軟性と持続性を両立

シークレットリフトの特徴は、糸に2種類の素材が使われている点です。

柔らかい「PCL」と、硬くて持続性がある「PLA/PLLA」の混合素材が使われています。

2種類の素材を使うことで両者の欠点を補い、柔軟性と持続性を両立。ひきつれなどのリスクを抑えながら、高い持続性を期待できます。

シークレットリフトについて、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひあわせてご確認ください。

シークレットリフトとは?効果やダウンタイム、プリマリフトとの違いを解説

プリマリフト(ウルトラリフト)|内出血のリスクが少ない

プリマリフトはクリニックによって名称が異なり、ウルトラリフトやアンジェラリフトと呼ばれることがあります。

プリマリフトの特徴は、糸を挿入する際に鈍針と呼ばれる先の丸い針を使う点です。

従来のスレッドリフトで用いる鋭い針と比較して、痛みや内出血のリスクが少ないことが特徴です。

テスリフト|効果持ちが良いスレッドリフト

テスリフトは効果持ちが良いスレッドリフト

テスリフトは、効果持ちが良いのが特徴のスレッドリフトです。

テスリフトの糸は、糸の周りに網目状のメッシュが覆っている特殊な形状をしています。このメッシュに皮下の周辺組織が入り込むことで、リフトアップ効果を長時間維持することが可能です。

また、メッシュがあることで皮下組織と糸の設置面積が大きく、高いコラーゲンの生成促進効果が期待できます。

テスリフトについて、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひあわせてご確認ください。

テスリフト(TESSリフト)とは?3つの効果やダウンタイム、VOVリフトとの違いも解説

ミントリフト|高いリフトアップ効果が期待できる

ミントリフトの特徴は、高いリフトアップ効果が期待できる点です。

糸が太く、長期間コグ(トゲ)の形を維持できるため、他のスレッドリフトと比較して引き上げる力が強いです。

術後に痛みや腫れが出やすいデメリットがあるものの、頬や顎のたるみをしっかり引き上げ、小顔効果も期待できます。

まとめ:VOVリフトは肌への負担が少なく持続性の高い糸

VOVリフトは肌への負担が少なく持続性の高い糸

VOVリフトはスレッドリフトの一種です。糸の細かいコグが皮下組織を引き上げることで、立体的なフェイスリフト効果が期待できます。

VOVリフトのメリットは、次の3つです。

  • リフトアップ効果が期待できる
  • 美肌効果が期待できる
  • 効果の持続期間が長い

VOVリフトで使用されるPCL糸は、吸収されるまで時間がかかるので、リフトアップ効果が長時間持続します。肌への負担が少なく、施術後に傷が目立ちづらいのもメリットです。

顔のたるみやしわを改善したいといったお悩みのある方は、VOVリフトによるリフトアップをご検討ください。

監修者医師

高桑 康太 医師

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医
略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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