ユベラとは？効果・美容・副作用・購入方法まで徹底解説

ユベラは、医療現場で広く用いられるビタミンE製剤です。血行促進作用や抗酸化作用を持ち、肩こりや冷え性の改善から、シミや肝斑といった美容目的まで、その用途は多岐にわたります。

しかし、「どんな効果があるの？」「副作用は？」「どうすれば手に入るの？」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。この記事では、ユベラの効果や種類、副作用、購入方法、そして販売中止の噂の真相まで、網羅的に解説します。

ユベラとは？ビタミンE製剤の基本

ユベラは、有効成分としてビタミンEを含む医療用医薬品です。主に血行を促進する作用や、細胞の酸化を防ぐ「抗酸化作用」が知られており、これらの働きによって様々な症状の改善に用いられます。

体内の脂質が酸化するのを防ぎ、血管や細胞の健康を維持する重要な役割を担っています。

ユベラの有効成分「トコフェロール酢酸エステル」

ユベラの主成分は「トコフェロール酢酸エステル」です。これはビタミンEの一種である「トコフェロール」を、より体内で安定し、吸収されやすい形にしたものです。

経口摂取（飲み薬）または皮膚への塗布（塗り薬）によって体内に取り込まれ、ビタミンEとしての効果を発揮します。

ユベラはビタミンE製剤か？

はい、その通りです。ユベラは医療機関で処方される代表的なビタミンE製剤です。

ビタミンEは食事からも摂取できますが、特定の疾患や症状の改善、または積極的な補充が必要な場合に、医薬品であるユベラが処方されます。

ユベラの主な効果・効能【保険適用と美容目的】

ユベラの効果は、保険が適用される医療目的のものと、自由診療となる美容目的のものに大別されます。それぞれの効能について詳しく見ていきましょう。

保険適用される疾患への効果

ユベラは、添付文書において以下の疾患に対する効能・効果が認められています。

• ビタミンE欠乏症の予防及び治療
• 末梢循環障害（しもやけ、手足のしびれ・冷感）
• 過酸化脂質の増加防止

これらの症状に対して、医師の診断のもと保険適用で処方されることがあります。

末梢循環障害・ビタミンE欠乏症

ユベラの血行促進作用は、手足の末端にある細い血管の血流を改善します。これにより、しもやけ、手足の冷えやしびれといった末梢循環障害の症状緩和が期待できます。

また、極端な食事制限や吸収不良などによってビタミンEが不足した場合の補充療法としても用いられます。

美容目的でのユベラ活用法

ユベラが持つ抗酸化作用や血行促進作用は、美容の分野でも注目されています。美容皮膚科などでは、シミや肝斑、肌の老化予防などを目的として、自由診療（保険適用外）で処方されることがあります。

シミ・肝斑への効果とターンオーバー促進

シミや肝斑の原因の一つに、紫外線などの影響で生成されるメラニン色素があります。ユベラの強力な抗酸化作用は、このメラニンの生成を抑制する働きが期待されています。

さらに、血行を促進することで肌のターンオーバー（新陳代謝）を正常化させ、できてしまったメラニン色素の排出をサポートします。これにより、シミやくすみの改善、透明感のある肌へと導く効果が期待できるのです。

ユベラは美容目的に使えますか？

はい、美容目的で使用されることはあります。ただし、その場合は保険適用外の自由診療となり、全額自己負担となります。

自己判断で使用するのではなく、必ず医師の診察を受け、肌の状態や体質に合った適切な処方をしてもらうことが重要です。

ユベラの剤形と種類：錠剤・軟膏、ユベラN、50mg

ユベラには、内服薬（錠剤・カプセル）と外用薬（軟膏）があり、成分が少し異なる製品も存在します。

ユベラ錠（50mg）の特徴

「ユベラ錠50mg」は、最も一般的に処方される内服薬です。1錠あたり50mgのトコフェロール酢酸エステルを含有しています。通常、1日に50mg～300mgを2～3回に分けて服用しますが、年齢や症状によって処方量は異なります。

ユベラNとは？

「ユベラN」は、トコフェロール酢酸エステルにニコチン酸を配合した製剤です。ニコチン酸はビタミンB群の一種で、同様に血行促進作用があります。この2つの成分が合わさることで、より強力な血行改善効果が期待でき、高血圧や高脂血症、末梢循環障害の治療に用いられることが多いです。

ユベラ軟膏の活用

「ユベラ軟膏」は、皮膚に直接塗るタイプの外用薬です。血行を促進し、皮膚の乾燥を防ぐ効果があるため、しもやけやあかぎれ、主婦湿疹などの皮膚乾燥症状の治療に用いられます。べたつきが少なく、伸びの良い使用感が特徴です。

ユベラの副作用と使用上の注意点

ユベラは比較的安全性の高い薬とされていますが、医薬品である以上、副作用のリスクはゼロではありません。

主な副作用とその対処法

報告されている主な副作用は以下の通りです。

• 消化器症状: 便秘、胃部不快感、下痢、腹痛など
• 皮膚症状: 発疹、かゆみなど

これらの症状は稀ですが、もし服用・使用中に気になる症状が現れた場合は、自己判断で中止せず、処方した医師や薬剤師に相談してください。

服用・使用時の注意点

• 必ず医師や薬剤師の指示に従い、定められた用法・用量を守ってください。
• 過去に薬でアレルギー症状を起こしたことがある方は、事前に医師に伝えましょう。
• 脂溶性ビタミンであるため、過剰摂取には注意が必要です。サプリメントなどと併用する場合は、ビタミンEの総摂取量が多くなりすぎないか確認しましょう。

ユベラの購入方法と市販薬の有無

ユベラを使いたいと考えたとき、どこで手に入れられるのでしょうか。

ユベラの処方について

ユベラ（ユベラ錠、ユベラN、ユベラ軟膏など）はすべて医療用医薬品です。そのため、購入には医師の処方箋が必要となります。

皮膚科、内科、美容皮膚科などの医療機関を受診し、医師の診察を受けた上で、必要と判断されれば処方されます。

ユベラは市販されていますか？

医療用医薬品である「ユベラ」そのものは、薬局やドラッグストアで市販されていません。

ただし、有効成分であるビタミンE（トコフェロール）を含んだ市販薬は数多く販売されています。これらはユベラとは成分量や添加物が異なるため、同等の効果が得られるとは限りません。医療目的・美容目的でユベラの使用を検討している場合は、まず医療機関に相談することをおすすめします。

ユベラと他薬剤との併用効果

ユベラは他の薬剤、特にビタミン剤と併用されることがあります。

ユベラとシナールを併用するとどうなる？

美容皮膚科でシミ・肝斑治療の定番処方として知られるのが、ユベラ（ビタミンE）とシナール（ビタミンC）の併用です。

ビタミンCとビタミンEは、どちらも強力な抗酸化作用を持ちますが、一緒に摂取することで相乗効果が生まれます。具体的には、抗酸化作用を発揮して酸化したビタミンEを、ビタミンCが元の形に再生するのを助ける働きがあります。

この相互作用により、単体で摂取するよりも効率的に抗酸化力を発揮し、メラニンの生成抑制やコラーゲンの生成促進といった効果がより高まることが期待されます。

その他の併用注意薬

ユベラには血液を固まりにくくする作用が少しあるため、血液凝固阻止薬（ワーファリンなど）を服用している方は注意が必要です。併用することで、ワーファリンの作用を増強してしまう可能性があります。

現在服用中の薬がある場合は、必ず診察時に医師や薬剤師に伝えるようにしてください。

ユベラ販売中止の噂と現状

インターネット上などで「ユベラが販売中止になった」という情報を見かけることがありますが、これは本当なのでしょうか。

ユベラ販売中止の真偽と理由

結論から言うと、「ユベラ」という名前の製品がすべて販売中止になったわけではありません。

この噂が広まった背景には、以下のような理由が考えられます。

• 一部製品の販売中止: ユベラ錠200mgなど、一部の規格が販売中止となったこと。
• 後発医薬品（ジェネリック）への切り替え: ユベラには「トコフェロール酢酸エステル錠」という名前の後発医薬品が存在し、医療機関によっては後発品を優先的に処方するため、「ユベラ」という名前を聞く機会が減ったこと。

これらの情報が混同され、「ユベラがなくなった」という誤解につながった可能性があります。

現在のユベラ供給状況

2024年現在、「ユベラ錠50mg」や「ユベラNソフトカプセル200mg」などは、引き続き製造・販売されています。

ただし、医薬品の供給状況は変動することがあります。最新の状況については、かかりつけの医療機関や薬局で確認するのが最も確実です。

免責事項: この記事はユベラに関する一般的な情報提供を目的としており、医学的なアドバイスに代わるものではありません。治療や服薬に関する判断は、必ず医師や薬剤師にご相談ください。