ニキビの原因とは?種類・症状ごとの正しいケアや治す方法を紹介
- 本コラムの内容について、当院では現時点では取り扱いがございませんが、情報のひとつとしてご利用下さい。
「ニキビの原因ってなに?」
「ニキビにはどんな症状や種類がある?」
上記のような疑問をお持ちの方がいるのではないでしょうか。
ニキビとはおでこや頬などの毛穴に皮脂が詰まり、黒・白ニキビや赤ニキビ、膿疱(のうほう)ができる病気です。
本記事では、上記の疑問を知りたい方はもちろん、「ニキビの治療方法が知りたい」という方向けまで、幅広い情報をお伝えします。
ニキビができて悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
目次
ニキビ(ざ瘡)はどんな病気?
ニキビとは、「尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)」とも呼ばれ、おでこや頬などの毛穴に皮脂が詰まり、黒・白ニキビや赤ニキビ、膿によって皮膚が盛り上がってしまう「膿疱」ができる病気です。
思春期ニキビと大人ニキビ(思春期後ニキビ)の2つが挙げられ、それぞれ下記の場所に発症することが多いので、確認しておきましょう。
思春期ニキビ | おでこ・頬・あご・首・背中・胸 |
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大人ニキビ | 頬・口の周り・眉間・あご・首・背中・胸 |
ニキビは90%の方が生涯に1度は経験する皮膚疾患とされており、医療機関を受診する方は12%程しかいないと考えられています。
誰にでもできる皮膚疾患だからといって放置していると、ニキビ跡になってしまう場合もありますので、症状や部位に合わせて早期の治療を行いましょう。
ニキビはどうしてできる?ニキビの原因とは
ニキビは男女問わず下記のようなことが誘因となり、皮脂・アクネ菌の増加が原因で引き起こすとされています。皮脂やアクネ菌が増加する原因を挙げています。
- ホルモンバランス
- ストレス
- 食事
- 遺伝性因子
- 年齢
- 化粧品
ここからは、それぞれの詳細について解説します。
ニキビの見分け方は?ニキビの種類を紹介
ニキビにも様々な種類があります。
炎症があるニキビとないニキビは下記が挙げられます。
炎症の有るニキビ | ・白ニキビ(閉鎖面皰) ・黒ニキビ(開放面皰) |
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炎症の無いニキビ | ・赤ニキビ(浅在性の炎症性皮疹) ・黄ニキビ(膿疱) |
それぞれの特徴を解説しますので、ぜひ参考にしてください。
炎症がないニキビ
炎症がないニキビは、見た目だけではニキビだとわかりにくく、毛穴に皮脂や角質が溜まることによって皮膚が盛り上がっている状態を指します。
種類としては、下記の2種類があります。
- 白ニキビ(閉鎖面皰)
- 黒ニキビ(解放面皰)
それぞれの詳細を解説します。
炎症の起きないニキビ1.白ニキビ(閉鎖面皰)
白ニキビは、毛穴に皮脂や角質が溜まっている状態のことをいい、3~4日で自然治癒することが多いです。
しかし、直径3㎜より大きい白ニキビに関して、数週間または数カ月間治らない場合は治療を検討しましょう。
白ニキビは、皮脂の分泌量の多い「あごや口の下」といった場所にできやすく、肌の新陳代謝の乱れや皮脂の過剰な分泌によって引き起こされます
炎症の起きないニキビ2.黒ニキビ(解放面皰)
黒ニキビは、毛穴が開いた状態のニキビを指します。
皮脂や汚れが毛穴に蓄積されて、毛穴の入り口付近が酸化し黒く変色しているため、「黒ニキビ」と呼ばれています。
原因は白ニキビと同じく、肌の新陳代謝の乱れや皮脂の過剰分泌によって引き起こされ、悪化すると炎症を引き起こしてしまうので、皮膚科の受診も視野に入れておきましょう。
炎症が起きるニキビ
炎症が起きるニキビとは、炎症により痛みが生じるニキビのことを指します。種類として下記の2種類あります。
- 赤ニキビ(浅在性の炎症性皮疹)
- 黄ニキビ(膿疱)
それぞれの特徴を解説します。
炎症の起きるニキビ1.赤ニキビ(浅在性の炎症性皮疹)
赤ニキビは、毛包に溜まった皮脂が周囲に漏れ出したことによって炎症が起きた状態のニキビを指します。
白ニキビや黒ニキビが悪化したものであり、炎症が進行してしまうと痛みや熱が出る場合があります。
また、赤ニキビが1度発症してしまった場所は再発する可能性があるため、適切な処置を心掛けましょう。
炎症の起きるニキビ2.黄ニキビ(膿疱)
黄ニキビとは、赤ニキビがさらに悪化して膿(うみ)を持ったニキビです。
痛みがあるのはもちろん、流れ出てくることがある膿が黄色に見えるため、黄ニキビと呼ばれています。
黄ニキビはニキビの中でもひどく悪化した状態ともいえ、放置してしまうとニキビ跡になりやすいため、早期の治療を心掛けましょう。
ニキビ跡について
ニキビ跡は、皮膚の盛り上がりが残ってしまう場合や、逆に皮膚が凹んでしまうクレーターになる場合があります。
また、上記よりも状態がさらに悪化すると、皮膚の下に膿が溜まったままの状態(膿腫)や、硬いしこりのような状態(硬結)になる場合もあるので注意しましょう。
ニキビ跡の色素沈着に関しては、時間はかかるものの徐々に薄くなっていくことが多いです。
しかし、クレーターに関しては肌を元に戻すことは難しいので、ニキビの炎症が酷い場合は皮膚科を受診して早期の治療に努めましょう。
ニキビはどうやって治す?ニキビの治療方法
ニキビは基本的に、毛穴の詰まりを改善することが根本的な治療に繋がるとされています。
2008年には治療薬「アダパレン」が導入され、炎症中のニキビだけでなく、ニキビになる前の「面皰(めんぼう)」の状態でも保険治療が可能となりました。
また、ニキビの治療法は炎症の有無によって異なります。以下ではニキビの治療法について3つ紹介します。
ニキビの治療方法(1)炎症の無いニキビ
炎症の無いニキビの場合は、下記のような流れで治療、ケアを行いましょう。
- 1日1回洗顔して保湿(夜)
- ディフェリンゲル(アダパレンゲル)やべピオゲル(過酸化ベンゾイル)をニキビのできやすい部位に塗る
日々の洗顔やスキンケアの方法を見直すことが大切です。
ディフェリンゲルについては下記記事で解説していますので、詳しく知りたい方は参考にしてください。
関連記事:ディフェリンゲルとは?有効成分アダパレンのニキビ改善効果や使用方法を解説
ニキビの治療方法(2)炎症の有るニキビ
炎症の有るニキビの場合は下記のような流れで治療、ケアを行いましょう。
- 1日1回洗顔して保湿(夜)
- ディフェリンゲル(アダパレンゲル)やべピオゲル(過酸化ベンゾイル)をニキビのできやすい部位に塗る
- 2で塗った箇所の上に抗生剤の塗り薬(アクアチムクリームやダラシンTゲル、ゼビアックスローション)を塗る
- ※ゼビアックスローション以外の薬は1日2回塗るようにする
- 膿疱が多くある場合、抗生剤の飲み薬(ビブラマイシン、ミノマイシンなど)を症状に合わせて飲む
上記の流れで炎症の有るニキビの治療、ケアを行い、悪化させないように努めましょう。
アクアチムクリームの塗り方や効果、副作用を下記記事にて解説していますので、詳細を知りたい方はぜひ参考にしてください。
関連記事:アクアチムとは?クリームや軟膏などの違い、効果や塗り方・使い方を解説
ニキビの治療方法(3)ニキビ跡
ニキビ跡は、セルフケアだけで消すことは難しいです。また、保険診療でニキビ跡を治療することができないため、治療としては自費診療となります。
当院のニキビ跡治療の料金詳細はニキビ・ニキビ跡の料金表をご覧ください。
ニキビに効く薬はある?
ニキビに効くとされる薬を紹介します。ニキビに直接塗る外用薬と内側から治す内服薬について表を用いて解説しますので、参考にしてください。
ニキビに効く薬1.外用薬
ニキビの外用薬として下記が挙げられます。
ディフェリンゲル | べビオ | デュアック | エビデュオ | |
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概要 | 保険治療におけるニキビ治療の中心薬剤 | 過酸化ベンゾイルという薬剤を2.5%含むゲル | 過酸化ベンゾイルとクリンダマイシンゲルの混ざったゲル | アダバレンと過酸化ベンゾイルの合剤 |
使用方法 | 1回当たり人差し指の第一関節位をチューブから出し、顔全体に塗る。 | 1日1回、患部に直接塗る。 乾燥や刺激を感じる場合は保湿してから使用しましょう。 |
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副作用 | ひりひり、かさかさといった刺激感 | ・鱗屑 ・刺激感 ・赤み ・乾燥 |
・乾燥 ・かぶれ ・赤み ・カサカサ ・瘙痒症 |
・皮膚刺激 ・皮膚疼痛 ・アレルギー性皮膚炎 |
上記の使用方法と副作用を押さえたうえで外用薬を使用しましょう。
ニキビに効く薬2.内服薬
ニキビの内服薬として、抗生物質とビタミン剤が挙げられますので、それぞれ紹介します。
抗生物質
ミノマイシン | ビブラマイシン | ロキシスロマイシン | |
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概要 | テトラサイクリン系の抗生物質 | マクロライド系の抗生物質 | |
作用 | ・抗菌作用 ・静菌作用 |
・抗菌作用 ・静菌作用 ・抗炎症作用 |
・細菌の発育を抑制 ・抗菌作用 ・静菌作用 |
副作用 | ・めまい ・色素沈着 |
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ビタミン剤
ビタミンA | 皮膚や髪の健康を保つために必要な栄養素で、毛包表皮の角化を抑えることでニキビを抑制します。 過剰摂取すると様々な副作用があるため、注意が必要です。 |
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ビタミンB2 | 糖分や脂質、タンパク質の代謝に欠かせない栄養素で、不足してしまうとニキビ以外にも、口内炎や湿疹の原因になります。 副作用の心配はほとんど無く、皮脂分泌の抑制を期待して処方されることが多いです。 |
ビタミンB6 | 身体の新陳代謝を円滑に進めるために欠かせない栄養素で、ビタミンB2と同様に皮脂分泌の抑制を期待して処方されることが多いです。 |
ビタミンC | メラニンの抑制を期待して処方され、皮膚の黒ずみの予防や改善に利用されます。 ニキビ治療による副作用の心配はありません。 |
ビタミンE | 脂溶性ビタミンの一種で、皮脂の酸化を防ぎ(抗酸化作用)、炎症を低下させることを期待され処方されます。 |
上記の作用や副作用、栄養素ごとの効果を覚えて内服薬を使用しましょう。
ニキビに関するよくあるご質問
最後に、ニキビについてよくある質問をご紹介します。気になる部分は是非ともご覧ください。
Qニキビができやすい食べ物はありますか?
ニキビができやすい特定の食べ物があるという報告はありません。
ニキビができやすい食べ物として挙げられるチョコレートに関しても、ニキビと関係ないと言われています。
しかし、食事が欧米化されてからニキビが出るようになったという事例もあるため、食品添加物や動物性脂肪の含有率の高い物を食した時にニキビが悪化してしまった場合は、控えましょう。
Qニキビは生理前にできやすいって本当ですか?
ニキビができてしまう原因として、ホルモンバランスの乱れが挙げられますので、生理開始10日前はできやすいといえるでしょう。
Q洗顔をする上での注意点は何ですか?
洗顔時に肌を擦り過ぎてしまうとニキビを悪化させてしまうため、石鹸の泡を顔に当て、手と顔の肌が触れないようにする洗顔方法がおすすめです。
Qニキビは潰しても大丈夫ですか?
炎症のあるニキビを潰してしまったり、力任せにニキビを潰してしまったりしてしまうとニキビ跡ができる可能性が高いため、おすすめできません。
1度ニキビ跡ができてしまうと治療が難しいため、潰す際は皮膚科やクリニックに行くことをおすすめします。
東京でニキビの治療ならアイシークリニックへご相談ください
ニキビは悪化してしまうと、ニキビ跡になってしまうかもしれませんので、できるだけ早期の治療を心掛けましょう。
ニキビやニキビ跡が残る可能性を少しでも減らすためにも、小さなニキビができてしまった段階でも医療機関の受診を検討することが大切です。
ニキビができてしまった場合は、炎症の有無にかかわらずニキビが悪化する前にアイシークリニックへご相談ください。