イソトレチノインによるニキビ治療とは?ニキビに対する効果や副作用を解説
「イソトレチノインの効果や副作用が知りたい」
「イソトレチノインの正しい服用方法とは?」
といったお悩みをお持ちではありませんか?
イソトレチノインは、ニキビ治療に用いられる内服薬で、特に中等度から重度のニキビに対して高い効果を発揮します。医師の診察を受けて処方されるため、専門的な管理のもとで治療を進めることが可能です。
ただし、イソトレチノインは副作用が多岐にわたるため、注意点を十分に理解した上で服用することが重要です。
このページでは、イソトレチノインに期待できる効果や注意が必要な副作用、正しい服用方法について詳しく解説します。また、他の治療法との違いや、治療を受ける際のポイントについても触れています。ニキビ治療を検討している方はぜひご一読ください。
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当院では患者様一人ひとりに適した治療法を提案し、結果にこだわった治療を行います。
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目次
イソトレチノインとは
イソトレチノインは、ニキビ治療に用いられるビタミンA誘導体「レチノイド」に分類される内服薬です。
先発医薬品としては「アキュテイン」の名前で知られていますが、その他にも「ロアキュテイン(ロアキュタン)」、「イソトロイン」、「ソトレット」、「クララビス」、「アクネトレント」など、さまざまな製品名で販売されています。
この薬は中等度から重度のニキビに対する治療薬として、欧州や米国の治療ガイドラインでも高く評価され、強く推奨されています。全世界で30年以上にわたり使用されてきた実績があります。
一方、日本では未認可となっています。その理由の一つとして、ニキビが身体的な不調を引き起こす疾患と認識されにくい点があります。多くの場合、「疾病の治療」ではなく「美容目的」と解釈される傾向があるためです。
特に、催奇形性をはじめとする重篤な副作用があることから、安全性への懸念が認可の壁となっていると考えられています。
イソトレチノインのニキビへの効果
中等度のニキビ患者を対象とした研究では、約6ヶ月間にわたり20mg/日のイソトレチノインを投与した結果、98.99%の患者で症状が改善し、そのうち98.3%が劇的な改善を認めるという非常に高い有効率が報告されています。
また、重度のニキビ患者に対し、約5ヶ月間にわたり1mg/kg/日の治療を行った別の研究では、90%の患者で炎症性ニキビが95%以上減少する結果が得られたという結果もあります。
軽度のニキビに対しては、0.5mg/kg/日またはそれ以下の低用量療法で良好な効果が得られることが多いとされています。
イソトレチノインにニキビへの効果が期待できる3つの理由
イソトレチノインは、以下3つの働きからニキビに効果があるとされています。
- 皮脂腺を退縮させる
- 脂腺細胞を正常化させる
- 抗炎症作用がある
それぞれについて解説します。
皮脂腺を退縮させる
イソトレチノインは皮脂腺を退縮させるため、皮脂分泌を大幅に減少させる作用を持っています。この効果により、ニキビの原因菌であるアクネ菌が皮膚に定着しにくくなります。さらに、抗生物質と比較しても、より効果的にアクネ菌の数を減少させることができます。
皮脂腺の細胞死(アポトーシス)を促進するため、治療終了後も一定期間、皮脂量の減少が持続する傾向があります。ただし、収縮した皮脂腺は時間の経過とともに元のサイズに戻るため、皮脂分泌量の大部分が回復することが一般的です。
脂腺細胞を正常化させる
イソトレチノインは、皮脂腺細胞や表皮細胞に働きかけ、これらの細胞を正常化する効果を持っています。
また、ニキビとは異なる病態である皮脂腺の肥大を伴う「脂腺増殖症」に対しても治療効果が認められています。治療終了後も、皮脂腺が正常な状態に維持されている割合が高いことが報告されています。
皮膚の細胞が正常に機能するようになることで、異常な角化(皮膚が厚くなり毛穴が詰まる状態)が抑えられます。毛穴の詰まりが解消されると、ニキビの炎症が起こりにくくなるため、ニキビ治療において非常に有効とされています。
抗炎症作用がある
イソトレチノインには、アクネ菌に対する細胞の免疫応答を正常化する「免疫調整作用」があることが報告されています。この作用により、免疫系が過剰に反応して炎症を引き起こすのを防ぎます。
具体的には、過剰な免疫反応によるニキビの炎症悪化を抑制し、肌の状態を改善する役割を果たします。この免疫調整作用は、ニキビ治療において高い有効性を示す一因とされています。
治療を受けられない方
以下に該当する方は、イソトレチノインによるニキビ治療が受けられないため、ご注意ください。
- 個人輸入をしている方
- 15歳未満の方
- 18歳未満のかつ保護者が同伴できない方
- 重篤な既往症がある方
- 精神疾患を患っている方
- 妊活中・妊娠中の方
- レーザー脱毛、光脱毛中の方
- パラベン・大豆・ピーナッツにアレルギーのある方
- レーシックを受けて6ヶ月経過していない方
- 毎月の定期健診を受けられない方
イソトレチノインの副作用
イソトレチノインには多岐にわたる副作用やリスクが伴います。
代表的な副作用として、皮膚や粘膜の乾燥が挙げられます。この症状はほぼすべての患者様に見られ、皮膚の乾燥による皮膚炎、口角炎、口唇炎、鼻出血、ドライアイなどを引き起こす可能性があります。また、赤ら顔や鼻血も比較的よく見られる副作用です。血液検査では、肝機能障害や脂質異常などの異常が認められることがあります。
非常に稀ではありますが、重篤な副作用として以下のようなものも報告されています。
- 目の異常
- 膵炎
- 肝炎
- 潰瘍性大腸炎
- クローン病
- スティーブンス・ジョンソン症候群
- 自殺企図
これらの症状についても、治療中の健康管理を徹底することでリスクを最小限に抑えるよう努めています。
特に女性にとって重大なリスクとして、胎児の催奇形性があります。そのため、内服中および内服終了後6ヶ月間は厳重な避妊が必須です。
治療を開始する際には、初診時に医師が副作用について十分に説明を行います。不安や疑問がございましたら、いつでもお気軽にご相談ください。
イソトレチノインによるニキビ治療の服用期間
治療の1クールは通常約6ヶ月間ですが、治療効果を最大化するために8ヶ月間に延長する場合もあります。最近の研究では、長期的に内服を続けることで再発リスクを低下させる可能性が報告されており、当院では中〜高用量の治療でニキビが改善した後、低用量で維持療法を行うケースもあります。
なお、治療後にニキビの再発があったとしても、治療後の肌は以前よりもニキビができにくい状態になることがほとんどです。そのため、2クール目、3クール目と治療を重ねることで、ニキビが気にならない状態にすることができるでしょう。
イソトレチノインは皮脂分泌を抑えるニキビの治療薬
イソトレチノインは、皮脂分泌を抑えることで中等度から重度のニキビを改善に導く内服薬です。炎症性ニキビや再発を繰り返すニキビの治療に高い効果を発揮します。
使用時には、以下4つの注意点があります。
- 副作用として皮膚や粘膜の乾燥が高い確率で生じる
- 内服中および終了後6ヶ月間は避妊が必要
- 定期的な血液検査や尿検査が必須
- 治療中は医師の指導に従い、自己判断で服用を中止しない
イソトレチノインは、再発を防ぎつつ長期的にニキビを改善する治療法です。中等度以上のニキビでお悩みの方は、医師に相談の上、治療をご検討ください。
なお、ニキビ・ニキビ跡でお悩みの方は、下記の記事も合わせてご覧ください。
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