エクセルVとは?4つの効果や副作用、他の美肌治療との違いを解説
- 本コラムの内容について、当院では現時点では取り扱いがございませんが、情報のひとつとしてご利用下さい。
「エクセルVの効果や副作用はどんなもの?」
「エクセルVとジェネシスVとの違いが知りたい」
といった疑問を抱いてはいませんか。
エクセルVは2種類の波長のレーザーを使い分けたり、組み合わせたりすることで、さまざまな皮膚トラブルの改善が可能な治療法です。痛みやダウンタイムのリスクが少ないので、少ない負担で治療を受けられます。
今回はエクセルVの効果や副作用、他の美肌治療との違いを解説します。
なお、顔の赤み・赤ら顔の治療に興味のある方はVビームもおすすめです。赤色の色素に反応するレーザーで、顔の赤みや赤ら顔の治療ができます。Vビームについて気になる方は下記の記事をご覧ください。
Vビームの効果やダウンタイムとは?毛細血管拡張症・赤ら顔を保険診療で治す!
当院の治療における注意点 当院では、小児(12歳以下)の治療は行っておらず、総合病院等へのご紹介になります。 目次1 当院のVビームによるレーザー治療が選ばれる理由1.1 チーム医療1.2 痛みをケア ...
目次
エクセルVとは?キュテラ社が開発したレーザー治療機
エクセルVは米国のキュテラ社が開発した、幅広い肌トラブルの改善が可能なレーザー治療機器です。「エクセルVレーザー」とも呼ばれます。
エクセルVは、波長が異なる以下2種類のレーザーを用いることで、さまざまな皮膚疾患の治療が行えます。
- ロングパルスKTPレーザー(波長532nm)
- ロングパルスNd:YAGレーザー(波長1064nm)
2種類の波長を使い分けたり、組み合わせたりすることで、皮膚の浅層から深層までレーザーの光をめぐらせられます。また痛みやダウンタイムがほとんどなく、患者様の負担が少ないことも特徴です。
現在、エクセルVは日本での普及が進んでいませんが、今後は多くのクリニックで導入されるでしょう。
エクセルVの2種類の照射モード
エクセルVには、以下2つの照射モードがあります。
- エクセルVタイトニング(ロングパルスNd:YAGレーザーを使用)
- エクセルVホワイトニング(ロングパルスKTPレーザーを使用)
エクセルVタイトニングは肌の引き締め、エクセルVホワイトニングは美白効果を期待できる治療法です。
ここでは、各レーザーの波長や特徴について解説します。
エクセルVタイトニング|コラーゲンの産生を促し肌を引き締め
エクセルVタイトニングは、ロングパルスNd:YAGレーザー(波長1064nm)を接触照射することで、肌の引き締め効果を期待できる照射モードです。
レーザー光が皮膚の奥深くまで届き、深部からハリや弾力を整えます。
照射時の刺激によって、コラーゲンの生成が促され、肌や毛穴を引き締めることが可能です。また、皮膚を切らずにたるみを改善させられるのもメリットです。
エクセルVホワイトニング|透明感のある明るい肌へ導く
エクセルVホワイトニングは、ロングパルスKTPレーザー(波長532nm)を接触照射することで、明るく透明感のある肌へ近づける照射モードです。
ロングパルスKTPレーザー(波長532nm)は、メラニンやヘモグロビンに作用するため、次のような色素系疾患の改善が期待できます。
- シミ
- くすみ
- 赤ら顔
- ニキビ
肌への負担を抑えたマイルドな照射なので、大きな痛みを感じずに治療を受けられるでしょう。
リスクが少ない点で言えば、美容治療機「フォトフェイシャル」に近いですが、エクセルVはレーザー光を用いているため、よりシミの除去効果を実感しやすいです。
また、同じ532nmの波長を持つピコレーザーに比べて、戻りジミのリスクが少ないという特徴もあります。
フォトフェイシャル、およびピコレーザーの効果や詳細については、それぞれ以下のページで解説していますので、ぜひあわせてご確認ください。
フォト治療(ICON)でシミやニキビ跡を治そう!その効果や特徴、注意点も解説!
ピコレーザーとは?3つの照射モードや期待できる効果、失敗のリスクまで解説
エクセルVの4つの効果
エクセルVを照射すれば、次のような効果を期待できます。
- ニキビ跡や赤ら顔、毛細血管拡張症などの改善
- たるみの改善
- シミや肝斑、そばかすの除去
- 産毛の減毛
ここでは、それぞれの効果が表れる仕組みやメカニズムを解説します。
効果①ニキビ跡や赤ら顔、毛細血管拡張症の改善
エクセルVでは次のような肌の赤みが原因の疾患に対して有効です。
- ニキビ跡
- 赤ら顔(酒さ)
- 毛細血管拡張症
レーザーの光はヘモグロビンに吸収され、熱を発生させます。この熱は血管を破壊し、過剰な血流を防ぐはたらきがあります。
エクセルVはヘモグロビンに対して作用するので、表皮を傷つけずに血管だけを破壊することが可能です。エクセルVホワイトニングの照射を行うことで、肌の赤みを改善します。
ただし、凸凹したクレーターができるタイプのニキビ跡の改善は見込めません。
効果②たるみの改善
エクセルVタイトニングで照射することによって、リフトアップ・たるみの改善を期待できます。
真皮にあるコラーゲンは皮膚を支え、弾力を維持するはたらきがあります。コラーゲンが減少すると皮膚を支えるのが難しくなり、たるみにつながります。
エクセルVタイトニングは、レーザー照射時の熱エネルギーによってコラーゲンの生成を促進。皮膚の内側から肌を持ち上げることで、リフトアップ・たるみの改善へと導きます。
効果③肌や毛穴の引き締め
エクセルVは肌や毛穴を引き締めるタイトニング効果も期待できます。
加齢やハリ不足が原因で肌がたるむと、毛穴が開いてしまいます。
照射モードの一つ、エクセルVタイトニングを照射することで、レーザー光が真皮内の細胞を刺激。コラーゲンやエラスチンが生成され、肌や毛穴を引き締めます。
コラーゲンとエラスチンは、いずれも皮膚にハリツヤを与える成分です。
効果④シミや肝斑、そばかすの除去
エクセルVを使用すれば、次のような茶色系の色素沈着も治療できます。
- シミ
- 肝斑
- そばかす
エクセルVホワイトニングの照射によって、レーザー光がシミの原因物質「メラニン」を含有する細胞へはたらきかけ、色味を除去。
照射部位にはかさぶたが生じ、かさぶたが剥がれると同時にシミも剥がれ落ちます。かさぶたが剥がれるまでの期間はおよそ7日です。
エクセルVは脱毛にも効果がある?減毛程度なら期待できる
エクセルVは、顔の産毛を減らす効果も期待できます。
レーザーの光はメラニン色素に吸収されると、熱を発生します。この熱によって毛根がダメージを受けるため減毛が期待できます。
ただしエクセルVによる減毛は、あくまでも副次的なものです。多少の産毛を減らせたとしても、根本的に脱毛できるわけではありません。
脱毛を目的とするなら、脱毛器を使う治療を受けるようにしましょう。
エクセルVの副作用・ダウンタイム
エクセルVの副作用やダウンタイムに挙げられるのは、次の症状です。
- 赤み
- 腫れ
- かさぶたの形成
- 色素沈着
- 内出血
- 瘢痕
エクセルVによって、副作用やダウンタイムが起きるリスクはほとんどありません。
ごくまれに、治療部位に赤みやヒリヒリとした感覚が生じる可能性はあります。数時間が経過したら、気にならなくなるケースがほとんどです。
治療部位に黒いかさぶたが形成される場合もありますが、あまり目立ちません。かさぶたは通常、約1週間が経過したら自然にはがれ落ちます。
エクセルVとジェネシスVの違い|照射モードを組み合わせて治療
ジェネシスVはエクセルVのタイトニングモードとホワイトニングモードを併用して、赤ら顔やニキビ跡の赤みを改善する治療です。
エクセルVとジェネシスVの違いは、次の通りです。
エクセルV | ジェネシスV | |
---|---|---|
照射方法 | 接触照射 | 中空照射 (肌から数cm離して光を当てる) |
治療頻度 | 4週間間隔で3~5回程度 | 2~4週間に一度 |
ジェネシスVの効果はエクセルVと同じく、赤ら顔や毛穴の開きの改善などです。ジェネシスVとエクセルVは別物ではなく、エクセルVの照射モードの一つがジェネシスVです。
またジェネシスVでは1秒間に10ショットというスピードで照射します。
エクセルVとVビームとダーマペン4との違い
エクセルVと同様、赤みを治療できる治療にはVビームやダーマペン4があります。
Vビームやダーマペン4との特徴やエクセルVとの違いを表にまとめました。
エクセルV | Vビーム | ダーマペン4 | |
---|---|---|---|
改善できる症状 | ・ニキビ跡 ・赤ら顔 ・毛細血管拡張症 ・たるみ ・シミ ・肝斑 ・そばかす ・産毛の減毛 |
・ニキビ跡 ・赤ら顔 ・毛細血管拡張症 ・単純性血管腫 ・いぼ ・老人性血管腫 ・小じわの減少 |
・ニキビ跡 ・火傷 ・肝斑 ・色素沈着 ・小じわの減少 |
特徴 | ・2種類の波長が異なるレーザーを使用 ・さまざまな肌トラブルを改善可能 |
・レーザーを照射する直前で冷却ガスを噴射 ・痛みや皮膚の熱損傷を抑制 |
・細い針を使い皮膚に穴を開ける治療 ・肌本来の修復機能を促進 |
ダウンタイム | ほとんどない | 数日~2週間程度 | ほとんどない |
副作用 | ・赤み ・腫れ ・色素沈着 ・内出血 ・かさぶた |
・赤み ・腫れ ・内出血 ・水疱 ・かさぶた ・色素沈着 |
・内出血 ・腫れ ・稀に感染を引き起こす場合がある |
エクセルVとVビームは、いずれもさまざまな肌トラブルの改善が可能な治療法です。
また、ダーマペンはレーザー治療ではなく、針の刺激によって効果をもたらす治療法で、肌本来の修復機能を使ってしわの改善を目指します。
ダーマペン、およびVビームの効果や特徴について詳しく知りたい方は、次のページをご覧ください。
ダーマペンで肌質改善!効果はいつから出る?3つの特徴や施術方法を解説!
Vビームの効果やダウンタイムとは?赤いニキビ跡・赤ら顔を保険診療で治す!
まとめ:肌トラブルでお悩みならエクセルVレーザーがおすすめ
エクセルVは2種類の波長が異なるレーザーを使い分けることで、さまざまな肌トラブルの治療が可能です。
エクセルVによって改善が期待できる症状は次の通りです。
- ニキビ跡や赤ら顔、毛細血管拡張症などの改善
- たるみの改善
- シミや肝斑、そばかすの除去
- 産毛の減毛
エクセルは高い効果を見込めるだけでなく、痛みやダウンタイムが少ないことも特徴です。
治療による日常生活への影響がほとんどないので、肌の赤みやシミ、たるみなどでお悩みの方はエクセルVをご検討ください。
なお、顔の赤み・赤ら顔の治療に興味のある方はVビームもおすすめです。赤色の色素に反応するレーザーで、顔の赤みや赤ら顔の治療ができます。Vビームについて気になる方は下記の記事をご覧ください。
Vビームの効果やダウンタイムとは?毛細血管拡張症・赤ら顔を保険診療で治す!
当院の治療における注意点 当院では、小児(12歳以下)の治療は行っておらず、総合病院等へのご紹介になります。 目次1 当院のVビームによるレーザー治療が選ばれる理由1.1 チーム医療1.2 痛みをケア ...