ファボワールとは？21と28の飲み方や副作用、避妊効果について解説

「ファボワールの避妊効果はいつから期待できる？」
「ファボワールの飲み方や飲み忘れた時の対処法が知りたい」

といった疑問や悩みを抱いてはいませんか。

ファボワールは黄体ホルモンと卵胞ホルモンの2種類をあわせた錠剤で、男性ホルモンの力を抑えた低用量ピルです。避妊効果のほか、ニキビの改善や生理痛にも効果を示します。

今回はファボワールの効果や副作用、種類ごとの飲み方について解説します。ファボワールの有効性や副作用リスクなどが気になっている方は、ぜひご一読ください。

ファボワールとは？第三世代1相性の低用量ピル

ファボワールは避妊を目的として使用される、第三世代の低用量ピルです。低用量ピルとは、黄体ホルモンと卵胞ホルモンの2種類をあわせた錠剤を指します。

ファボワールは飲み忘れなく飲み続ければ、高い避妊効果が期待できます。

また、ファボワールをはじめとする第三世代の避妊薬は、第二世代で強くなりすぎた男性ホルモンの作用を抑えるために開発されました。

男性ホルモンの作用が少ないため、大人ニキビの治療効果も期待できます。

ファボワールはマーベロンのジェネリック

ファボワールは、同じく第三世代の避妊薬「マーベロン」のジェネリック薬剤です。

ジェネリック医薬品は後発医薬品とも呼ばれ、先発医薬品と同じ有効成分を含んでいます。先発医薬品と効果や副作用が同等である一方、先発医薬品と比べて安いことが特徴です。

そのため、ファボワールもマーベロンと同程度の避妊効果が期待できます。

マーベロンの効果や飲み方、副作用について知りたい方は次のページをご覧ください。

マーベロンの3つの効果とは？21と28の飲み方や副作用、通販のリスクについて解説

マーベロンからファボワールへの切り替えは可能

マーベロンからファボワールへの切り替えは可能です。

マーベロンとファボワールの効果に違いはないため、これまでマーベロンを服用していた方は、ファボワールに切り替えることで、安い値段で避妊することができます。

ファボワールへの変更を希望の方は、処方を受けているクリニックの医師や薬剤師に相談しましょう。

ファボワールの3つの効果

ファボワールの服用によって、次の効果が期待できます。

• 避妊
• ニキビの改善
• 生理痛の緩和

避妊効果だけではなく、ニキビの改善や生理痛の緩和も可能です。

ここでは、それぞれの効果について詳しく解説します。

効果①避妊効果

ファボワールの服用によって、避妊が可能です。ファボワールが避妊に効果を示す仕組みは次の3つです。

• 排卵の抑制
• 受精卵の着床の阻害
• 精子の通過を阻害

服用を続けていくことで、卵胞（卵子と周辺細胞から構成される組織）の発育を阻害し、排卵を抑制。さらに、子宮内膜が厚くなるのを抑え、受精卵の着床を阻害します。

また、子宮頸管粘液の成分や粘性に変化を与えることで、精子の通り道を狭めます。これによって、精子が子宮に到達しにくくなり、避妊へと導く仕組みです。

効果②ニキビの改善

ファボワールは男性ホルモンの作用を抑制して、ニキビを改善する効果が認められています。

男性ホルモンは皮脂の分泌を活発にさせるため、ニキビができる主な要因です。ホルモンバランスが乱れ、男性ホルモンが優位になったときにニキビができやすいと考えられています。

ファボワールは黄体ホルモンの使用量が多く、男性ホルモンの数が少ないため、ニキビの改善が可能です。

ただしファボワールを服用しても、ニキビが治らない場合があります。ニキビは肌の乾燥やターンオーバーの乱れなど、他の原因も関係しているためです。

ファボワールを使っているのに、逆にニキビが増えたと感じる場合、生活習慣を見直すことでニキビが改善されることがあります。

効果③生理痛の緩和

ファボワールを服用することで、生理痛や生理不順も改善されます。

生理痛が起きる原因は、黄体ホルモンの「プロゲステロン」の分泌量が多いことです。生理時に血液が排出される際、プロゲステロンの分泌量が多いと子宮を必要以上に収縮し、痛みを感じるようになります。

ファボワールの内服によって、プロゲステロンの分泌を抑えられ、結果として痛みが緩和する可能性が高いです。

また、ホルモンバランスが乱れると、生理不順を引き起こしやすいです。ファボワールを服用することでホルモンバランスが正常になり、生理のリズムも整います。

ファボワールの避妊効果やニキビ改善効果はいつから現れる？

低用量ピルによる避妊効果を実感できるのは、投与開始してから8日目以降だと考えられています。

直近の月経からの期間が5日以内であれば、投与後すぐに避妊効果が発揮される場合もあります。

また、ニキビ改善効果は服用開始してから2～3ヵ月が目安です。継続して使用することで皮脂の分泌が抑えられるようになり、ニキビの数も減っていきます。

ファボワールで起こりうる副作用

ファボワールで起こりうる副作用には、次の症状が挙げられます。

• 不正性器出血
• 頭痛
• 乳房の痛み
• 吐き気
• 嘔吐
• 気分不良
• 不安感
• イライラ
• 血栓症
• 足の痛み

ファボワールは副作用のリスクが少ない薬です。しかし、上記の副作用が生じる可能性は否定できません。

特に服用を開始した段階で、症状を感じる可能性が高いです。

例えば不正出血は投与初期に症状が出る可能性が高いですが、薬を飲み続けるうちに治まっていきます。

ファボワールの副作用でむくみや太るって本当？

「ファボワールを飲むと太る」と耳にしたことがある方もいるかと思います。

ファボワールの副作用として、肥満を引き起こすことはありません。ただし低用量ピルの服用によって食欲の増進をもたらす可能性があります。

食欲が増して暴飲暴食をすれば、体重が増加するので食事には注意が必要です。

また低用量ピルには、むくみの副作用が認められています。むくみが原因で体が大きく見え、太ったと感じるケースもあります。

ファボワールの副作用はいつからいつまで続く？

ファボワールによる副作用は、投与後2ヵ月程度で治まる可能性が高いです。

投与直後から感じていた吐き気や頭痛などの症状は、時間の経過によって自然と落ち着いていきます。

副作用が原因で低用量ピルの服用をやめてしまうケースは少なくありません。

副作用がつらいからといって、自己判断で服用を中止してしまうと十分な避妊効果が期待できなくなります。

副作用が長く続く場合は、まずは医師への相談を推奨します。

ファボワール21とファボワール28の飲み方

ファボワールには錠剤数の違いによって、ファボワール21やファボワール28といった種類があります。

両者は錠剤の数が異なるだけなので、効果や副作用に違いはありません。自身のライフスタイルに合わせて選ぶことができます。

ファボワール21とファボワール28の飲み方は、次の通りです。

	ファボワール21	ファボワール28
飲み方	・1番と記載された錠剤から21日間、1日1錠ずつ服用 ・21錠服用したら7日間休薬	・生理開始日から飲みはじめる ・1日1錠、21日間継続して服用 ・残りの7日間は、プラセボ錠を1日1錠服用

ファボワールの服用期間は、28日間の生理周期を基準に考えます。ファボワール21の場合21日間は薬の服用期間、残りの7日間は薬を飲まない期間です。

一方、ファボワール28は休薬中の7日間もピルの成分を含んでいない偽薬を飲み続けます。休薬期間を必要としないタイプなので、飲み忘れを防止できる点がメリットです。

ファボワールを飲み忘れた時の対処法は？日数別に紹介

ファボワールを飲み忘れた時の対処法は、日数ごとに異なります。

飲み忘れた日数	対処法
1日 （直前の服用から48時間以内）	・気が付いたらすぐに飲み忘れた1錠を飲む ・さらに当日分も通常通りに飲む（1日に2錠飲むことになる） ・気がついたタイミングがいつも飲んでいる時間なら、一度に2錠飲む ・翌日以降はいつも通りの時間に飲む
2日 （直前の服用から72時間以内）	・気が付いたらすぐに飲み忘れた1錠を飲む ・さらに当日分も通常通りに飲む（1日に2錠飲むことになる） ・気がついたタイミングがいつも飲んでいる時間なら、一度に2錠飲む ・翌日以降はいつも通りの時間に飲む
3日以上 （直前の服用から72時間以降）	・その時点で飲むのを中止する ・次の月経を迎えたら、新しいシートの錠剤から飲みはじめる ・古いシートに薬が残っていても、手をつけない

ファボワールを飲み忘れているのが24時間以内なら、すぐに飲み忘れた1錠を服用すれば再開できます。また、いつもの時間にも1錠飲む必要があります。

飲み忘れの期間は避妊効果が薄くなってしまうので、注意してください。

まとめ：飲み忘れそうな方はファボワール28を選択しよう

ファボワールは第三世代1相性の低用量ピルです。避妊効果以外にも、ニキビの改善や生理痛に有効です。

頭痛や吐き気、嘔吐などの副作用を起こすことがありますが、ファボワールが直接的な原因で太ることはありません。

また、ファボワールの服用で正しい避妊効果を得るためには、用法用量を守ることが大切です。万が一飲み忘れがあると、避妊効果が弱まるため注意が必要です。

飲み忘れが心配な方には、休薬期間のないファボワール28をお選びください。