サノレックスは通販でも購入できる?効果や副作用についても解説
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「サノレックスの効果や副作用が知りたい」
「サノレックスは通販でも購入できる?」
とお考えではありませんか?
サノレックスは、肥満症の治療に用いられる内服薬です。有効成分であるマジンドールの作用により、食欲を自然に抑え体重の減少を目指します。
このページでは、サノレックスの効果と副作用、入手方法などを解説していきます。
なお、ダイエットに興味のある方にはGLP-1もおすすめです。注入することで食欲が抑えられ、食べ過ぎを防ぐことができます。GLP-1について気になる方は下記の記事をご覧ください。
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目次
サノレックスとは?厚生労働省認可の食欲抑制薬
サノレックスは、体重の減少を目指すための食欲抑制剤です。国内では厚生労働省の認可を受け、1992年に販売が開始されました。
サノレックスの有効成分である「マジンドール」は、脳の視床下部に直接作用し、食欲を抑制するはたらきを持っています。
少量の食事で満足感が得られるようになり、カロリーの摂取量が自然に抑えられ、体重の減少が期待できる薬です。
サノレックスの効果は?食事療法や運動療法の補助
サノレックスを服用することで、少ない食事量で満腹感を得られ、空腹感が少なくなる効果が期待できます。
ただし、サノレックスを飲んだからと痩せるわけではなく、適度な食事制限や運動も必要です。そのため、食事療法や運動療法の補助として用いられます。
また、サノレックスが対象とするのは、BMI(体重㎏÷身長m÷身長m)が35以上である高度肥満症の患者です。過去の臨床試験では、サノレックスを服用した高度肥満症患者の75%に改善傾向が見られました。
(参考:サノレックス錠0.5mg|独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)
このように、サノレックスは肥満にともなう健康被害を予防・改善ができる薬です。
サノレックスの効果的な飲み方
サノレックスの用法・用量は以下の通りです。
- 1錠0.5mgを1日1回(成人の場合)
- 昼食前に水またはぬるま湯で服用
- 1日の最大量は1.5mg(3錠)まで
- 服用期間は3ヶ月が限度
サノレックスの1日に服用して良い最大量は1.5mgまでですが、できる限り最少有効量で服用することが大切です。
1ヶ月以内に効果が見られない場合は服用を中止する必要があります。
また、サノレックスには向精神作用があり、長期間の服用は副作用のリスクがあります。医師の指導のもと、慎重に治療を進めてください。
サノレックスは効果ない?効果時間は内服後2~9時間が目安
サノレックスの効果が持続するのは、おおむね服用から9時間です。
臨床試験によると、サノレックスの血中濃度は服用から2時間で最高になり、9時間で半減期を迎えました。
たとえば、昼食前11時ごろに服用した場合、20時ごろまでは食欲抑制作用が持続する計算になります。
ただし、薬の効き目には個人差があり、人によっては食欲に変化が見られない場合もあります。1ヶ月服用しても効果がないと感じられる場合は、かかりつけの医師にご相談ください。
サノレックスの入手方法は?Amazonなど通販や個人輸入では購入できない
サノレックスは医療機関での処方が必要であり、原則として個人での購入はできません。
サノレックスは向精神薬に指定されており、法律により個人輸入が禁止されているためです。
当然、Amazonなどの通販サイトや輸入代行サイトでも販売されていません。
仮にサノレックスを販売しているサイトを見つけたとしても、法律で禁止されている以上、偽物や粗悪品である可能性が高いです。
個人間での譲渡も禁止されているため、安易な購入・使用は控えてください。
サノレックスのジェネリック医薬品は存在しない
現時点でサノレックスのジェネリック医薬品は販売されていません。
ジェネリック医薬品は、新薬の特許が切れた後に販売される、新薬と同じ有効成分を含んだ薬のことです。ジェネリック医薬品が開発されていない以上、医療機関で処方されるのは「サノレックス錠0.5mg」のみとなります。
高度肥満症の患者は保険適応となるため、サノレックスの価格を抑えることが可能です。医師の診断が必要な方は、対応する医療機関にご相談ください。
サノレックスは絶対痩せる薬?痩せた症例はある?
サノレックスを服用したからといって、すべての人が痩せられるわけではありません。
どのような薬であっても、効果のあらわれ方には個人差があります。年齢や生活習慣、病歴、遺伝的な要素によって薬の吸収率や代謝能力が異なるためです。
しかし、サノレックスを服用したことで実際に痩せたという症例はあります。
国内のデータでは、サノレックスを14週にわたり服用した結果、平均体重が4.6kg(9.2%)減少したと報告されています。
絶対に痩せる薬ではないものの、高度肥満症の体重減少は十分見込めると言えるでしょう。
サノレックスはやばい?考えられる5つの副作用
高い治療効果が期待できるサノレックスですが、一方で副作用のリスクも存在します。
サノレックスを服用した患者の21.4%に、何らかの副作用が見られたとの報告があります。
(参考:サノレックス錠0.5mg|独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)
副作用のなかでも、特に懸念される症状は次の5つです。
- 便秘
- 眠気や不眠症
- 抑うつ・興奮
- かゆみ
- 依存によるいらいら
ここからは、それぞれの症状を詳しく見ていきましょう。
副作用①:便秘
医薬品医療機器総合機構によれば、サノレックスを服用した患者の6.4%に便秘の副作用が見られたとのことです。
サノレックスに限らず、ダイエット中は便秘が起きやすくなります。これは食事量が減ったことで大腸の活動が弱まり、内容物が直腸へ送られにくくなるためです。
便秘の対処法としては、食物繊維の摂取量を増やすことが一般的です。サノレックスと便秘薬の併用は可能なので、症状が続く場合は便秘薬の服用もご検討ください。
副作用②:眠気・不眠症などの睡眠障害
医薬品医療機器総合機構によれば、サノレックスを服用した人の2.1%に睡眠障害が発生したとのことです。
サノレックスは中枢神経を刺激する作用があり、意図しない眠気や覚醒を引き起こします。
使用上の注意には、夕刻時の服用を避けるべきである旨が記載されています。もし昼食前に飲み忘れたときは、夜を避け、翌日の昼食前に1錠を服用するようにしましょう。
深刻な副作用を生じる恐れがあるため、1度に2回分をまとめて服用するのは避けてください。
副作用③:抑鬱・興奮などの覚醒
サノレックスは抑うつを引き起こすことが分かっています。
サノレックスは向精神薬に分類される、中枢神経系に作用して精神に影響を与える薬です。
症状を悪化させる可能性があるため、以下の方はサノレックスの服用ができません。
- 不安・抑うつ・異常興奮状態の患者
- 統合失調症等の患者
上記の既往歴がある方も慎重な服用が望まれます。少しでも該当する場合は、あらかじめ医師にご相談ください。
副作用④:かゆみ
サノレックスの服用により、かゆみを覚える場合があります。
かゆみを感じたときは速やかに服用を中断し、医師の指示を仰いでください。
また、過去に薬の成分で過敏症を引き起こしたことがある方は、医師に申告した上で治療を進めましょう。
副作用⑤:依存によるいらいら
サノレックスは精神的・身体的な依存性のある薬です。
服用量を増やしすぎたり、長期にわたって服用したりすると、治療をやめたときに不安感や焦燥感を覚える場合があります。
サノレックスは、覚せい剤に含まれるアンフェタミン類と似た作用を持つ薬です。過去の動物実験においては、サノレックスの投与により精神依存の形成や、幻覚による異常行動が見られました。
人体に対する依存性は実証されていませんが、深刻な症状をもたらす可能性は十分に考えられます。医師の指示のもと最小有効量を服用し、3ヶ月以上の服用は避けてください。
副作用のリスクがあるため妊婦への投与は禁忌
妊娠中や授乳中の方には、サノレックスの服用が禁止されています。
ラットを用いた動物実験では、次の内容が報告されています。
- 胎児の体重抑制や出生率の低下
- 毒性が母乳に移行
妊娠中や授乳中に肥満症の治療を進める場合、サノレックスの使用ではなく、食事療法や運動療法を用いることが一般的です。
アルコールや薬物の乱用歴がある人は依存性がある
過去にアルコールや薬物を乱用していた方は、サノレックスの服用ができません。
乱用歴があるとサノレックスによる中枢神経への刺激が強まり、新たな依存を引き起こす可能性が高くなります。
また、アルコールの乱用歴がなくても、普段の飲酒量が多い方は注意が必要です。サノレックスの服用中に飲酒をすると、めまいや眠気といった副作用を増強させる恐れがあります。
サノレックスの服用中はアルコールの摂取を控え、痩身治療に専念しましょう。
サノレックス保険適用時の値段はいくら?保険適用外になるケース
サノレックスの値段は医療機関によって異なりますが、1錠あたり500〜800円です。
保険適応の場合は3割負担となり、1錠あたり150〜240円程度となります。
保険適応となるのは、BMI35以上の高度肥満症を患っている場合です。BMIは、以下の計算式で求めることができます。
【BMI指数の計算方法】
BMI=体重 ÷(身長×身長)
このほか、処方を受けるときに初診料や再診料も発生します。詳しくはサノレックスを処方する医療機関にお問い合せください。
サノレックスとゼニカルの違いを比較
肥満症に用いられる服用薬には、サノレックスのほかに「ゼニカル」があります。
サノレックスが食欲抑制剤であるのに対し、ゼニカルは「リパーゼ阻害薬」と呼ばれる、脂肪の吸収を抑える薬です。
両者の有効成分・作用・副作用を比較しました。
サノレックス | ゼニカル | |
---|---|---|
有効成分 | マジンドール | オルリスタット |
作用 | 脳の視床下部にはたらきかけ、食欲を自然に抑える | リパーゼ活性を阻害することで、脂肪の吸収を阻害する |
主な副作用 | 便秘、睡眠障害、抑うつ、そう痒感、依存性 | 下痢、ビタミン不足、おなら、むくみ、軟便 |
上記の通り、サノレックスとゼニカルは体重減少へ導く作用が大きく異なります。肥満にお困りの方は、両者の特性を把握した上で治療をご検討ください。
サノレックスとゼニカルはどっちがおすすめ?
薬の仕組みが異なるため、サノレックスとゼニカルの効果に優劣をつけることはできません。
だだし、副作用のリスクを抑えたい方はゼニカルが推奨されます。
ゼニカルはほとんど副作用がない薬です。吸収を阻害された脂肪分が便として排出されるため下痢になりやすいものの、重大な副作用をもたらす可能性は低いとされます。
それに対して、サノレックスは用法・用量に注意しないと依存性を引き起こす可能性が高い薬です。
以下の記事では、ゼニカルの効果や副作用について詳しく解説していますので、ぜひあわせてチェックしてみてください。
関連記事:ゼニカルにダイエット効果はある?効果や副作用、飲み方を解説
サノレックスとゼニカルは併用可能
サノレックスとゼニカルは併用可能です。
相互作用を引き起こす可能性は考えにくく、むしろ別々のアプローチによって高い痩身効果が期待できます。
ただし、両者の治療を並行する場合でも、それぞれの服用タイミングは守るようにしましょう。
サノレックスは昼食前に1錠、ゼニカルは食事中または食後1時間以内に1錠を服用します。
痩せ薬をお求めの方は医療機関へ
サノレックスは、高度肥満症の治療に用いられる内服薬です。
有効成分であるマジンドールのはたらきにより、食欲を抑え体重の減少を目指します。
ただし、サノレックスは精神依存や身体依存など、副作用が強い薬のため服用には十分注意が必要です。
サノレックス以外にも、メディカルダイエットには「GLP-1」などがあります。
ダイエットを目的とした薬を希望される人は、まずは医療機関で相談してみましょう。GLP-1について気になる方は下記の記事をご覧ください。
GLP-1注射とは?期待できるダイエット効果と副作用を解説
「つらい運動のダイエットが続かない」 「無理せずに体重を落としたい」 などとお考えではありませんか? GLP-1注射は「痩せるホルモン」とも呼ばれるGLP-1を投与するメディカルダイエットです。体内の ...