亜鉛の毛髪に対する効果とは?亜鉛の働きや一日の摂取量、亜鉛を多く含む食材を紹介
- 本コラムの内容について、当院では現時点では取り扱いがございませんが、情報のひとつとしてご利用下さい。
「亜鉛にはどんな効果が期待できる?」
「亜鉛が多く含まれている食べ物は何?」
などのお悩みをお持ちではありませんか。
亜鉛は筋肉や骨、毛髪などに含まれている成分です。髪の毛の健康を保つ働きがあります。体内では生成できないため、食材から摂取しなければなりません。
亜鉛を摂取する際は、サプリメントを利用するのも選択肢の一つです。
このページでは亜鉛の毛髪に対する働きや摂取量の目安、亜鉛を多く含む食材について解説します。
髪の毛の健康が気になる方や、亜鉛はどの食品で摂れるのか知りたい方はぜひご覧ください。
目次
亜鉛とは?筋肉や骨、毛髪などに含まれている成分
亜鉛(英語表記:zinc)は筋肉や骨、毛髪などに含まれている成分です。
ミネラルの一種で、ヒトが体を維持するのに欠かせない5大栄養素の1つでもあります。
タンパク質の合成に関わる酵素の材料として使われる栄養素ですが、体内で合成されないため外部からの摂取が必要です。
亜鉛の効果とは?髪の毛の健康を保つ役割・働きがある
亜鉛には、髪の毛の健康を保つ働きがあります。
髪の毛の主成分は「ケラチン」と呼ばれるタンパク質で、髪の毛の90%を占めています。亜鉛はこのケラチンの生成に欠かせない成分です。
亜鉛不足でケラチンがうまく生成されなければ、抜け毛や白髪の原因になります。亜鉛を摂取することでタンパク質の代謝を促せ、髪のトラブル改善につながります。
そのほか、亜鉛には以下の働きもあります。
- 味覚を正常に保つ
- 免疫力を向上させる
- うつ状態を緩和
- 生殖機能を改善
など
新陳代謝や免疫反応など、亜鉛には体の働きをサポートする役割もあるのが特徴的です。
亜鉛を摂取して髪の毛が増えた?亜鉛だけで薄毛の改善は難しい
亜鉛は男性や女性の髪の毛の成長を促す成分ではあるものの、亜鉛による発毛・育毛効果は期待できません。
しかし、亜鉛の摂取不足は薄毛の原因となります。
亜鉛の摂取は薄毛の予防をしたい方におすすめです。薄毛やAGAの原因について知りたい方は、以下のページもあわせてご覧ください。
AGA・薄毛の原因や治療方法とは? 料金や副作用についても丁寧に解説
亜鉛を摂取すると髪の毛が早く伸びるって本当?早く伸ばす効果はなし
亜鉛には、髪の毛が伸びるスピードが早くなったり、毛量が顕著に増えたりする効果は期待できません。
しかし、亜鉛を摂取すると髪や皮膚を構成するタンパク質の代謝を促せるというメリットがあります。
日々の生活で亜鉛を適量摂取することで、髪の毛に良い影響を与えることは可能です。
一日の亜鉛の摂取基準は?亜鉛の摂取量の目安
一日の亜鉛の摂取基準は性別や年齢ごとに異なります。亜鉛の摂取量の目安は以下の通りです。
年齢 | 推定平均必要量 (男性) |
推奨量 (男性) |
推定平均必要量 (女性) |
推奨量 (女性) |
---|---|---|---|---|
1~11歳 | 3~6mg | 3~7mg | 2~5mg | 3~6mg |
12~17歳 | 9~10mg | 10~12mg | 7mg | 8mg |
18~74歳 | 9mg | 11mg | 7mg | 8mg |
75歳以上 | 9mg | 10mg | 6mg | 8mg |
成人男性であれば1日11mg、女性は1日8mgが推奨されています。
また、妊婦の方は1日2mg、授乳婦の方は1日3mgの摂取が追加で必要になります。
亜鉛の含有量が多い食べ物とは?おすすめの食品・食材一覧
亜鉛の含有量が多い、おすすめの食品・食材は以下の通りです。
食品・食材 | 100gあたりの 亜鉛の量 |
食品の目安重量 |
---|---|---|
牡蠣 | 13.2mg | 1個15g |
かたくちいわし | 7.9mg | 1食20g |
卵黄 | 4.2mg | 1個16g |
プロセスチーズ | 3.2mg | 1切20g |
納豆 | 1.9mg | 1個30~50g |
アーモンド | 3.6mg | 10粒14g |
切干し大根 | 2.1mg | 1食10g |
枝豆 | 1.4mg | 10さや30g |
豚レバー | 6.9mg | 1人前60〜80g |
牛もも肉(赤身) | 4.4mg | 1人前60〜80g |
亜鉛は魚介類・肉類・種実類・穀類などには多く含まれますが、野菜や果物にはあまり含まれていない栄養素です。
ミネラルを補給できる食品をコンビニで探す時には、かたくちいわしやナッツ類を選ぶのもおすすめです。
亜鉛が不足すると爪に縦線が入る?亜鉛不足サインのチェックポイント
亜鉛不足のサインとなる症状には以下があります。
- 味がわからない
- 食欲がわかない
- 傷が治りにくい
- 風邪を引きやすい
- 元気が出ない
- 消化管の働きが悪くなる
- 爪に白い点が現れる
- 皮膚炎
- 脱毛
- 生殖機能の低下
- 貧血
- 口内炎
- うつ症状
など
亜鉛は体内のあらゆる仕組みに関与している成分です。亜鉛が不足すると、体内でさまざまな不具合が現れます。
また、爪に縦線が入る症状は亜鉛不足ではなく老化が原因です。
亜鉛不足の主な原因は?偏った食事やお酒の飲みすぎなど
亜鉛不足の主な原因は偏った食事やお酒の飲みすぎ、ストレスなどです。
お酒をよく飲む方の場合、アルコールの代謝に関わる酵素を生成するために亜鉛が使われます。尿中への亜鉛の排泄が促され、亜鉛不足に陥りやすくなります。
またストレスを感じると、ストレスから体を守るために大量の亜鉛が使われるのも原因です。
そのほか、亜鉛は汗や尿から排泄されるためアスリートやスポーツ選手も、亜鉛不足になりやすいという特徴があります。
食事だけでは亜鉛を十分に摂取できない?サプリメントの使用も大切
食事だけでは亜鉛を十分に摂取できない場合は、サプリメントの使用を検討することも大切です。
不足した亜鉛を補うために、一時的にサプリメントを多く摂取するのは問題ありません。亜鉛は食事で摂取するよりも、サプリメントで摂取した方が吸収率が高いとされています。
亜鉛を摂取できるサプリメントとしては、DHCサプリメントなどが挙げられます。含有量はサプリメントによって異なるため、含有量を確認することが大切です。
ただし、日常的に亜鉛をサプリメントなどで補い続けるのは控えましょう。
亜鉛を摂り過ぎると副作用ではげる?過剰摂取は中毒症状を起こすことがある
亜鉛を摂り過ぎたからといって、はげるリスクはありません。ただし、亜鉛の過剰摂取は中毒症状を起こすことがあるため注意が必要です。
サプリメントや亜鉛強化食品などで1日2g以上摂取すると、以下のような症状を起こすことがあります。
- 悪心
- 嘔吐
- 食欲不振
- 下痢
など
食事から適正量を摂取した場合は、副作用が起きる可能性は低いです。
しかし、慢性的に1日の摂取上限量を超えて摂取し続けると、鉄や銅の体内吸収を阻害することがあります。結果として貧血や免疫機能の低下、代謝異常につながることがあるため、過剰摂取には注意しましょう。
亜鉛のサプリはコーヒーと一緒に飲んでも良い?亜鉛の吸収を妨げてしまう
亜鉛のサプリメントをコーヒーと一緒に飲むのは避けましょう。
コーヒーの成分に含まれるカフェインとポリフェノールは、亜鉛の吸収を妨げます。また、以下の飲み物にもカフェインやポリフェノールが含まれています。
- 緑茶
- 煎茶
- ウーロン茶
- 紅茶
など
亜鉛のサプリメントは水かぬるま湯で飲みましょう。
亜鉛のサプリを飲むタイミングはいつ?寝る前?いつ摂取しても良い
亜鉛のサプリメントを飲むタイミングは、特に決められていません。
しかし、サプリメントを空腹時に飲むと気分が悪くなる方は、1日の目安量を守って食後のタイミングで摂取しましょう。
亜鉛を効率良く体内へ吸収させたい時には、サプリメントを小分けにして飲むのがおすすめです。
亜鉛はビタミンCと一緒に摂取して良い?同時摂取で亜鉛を効率良く吸収可能
亜鉛は体内で吸収されにくい栄養素とされています。しかし、ビタミンCとの同時摂取で吸収率を高められます。
例えば、カキフライにレモンをかけて食べると亜鉛とビタミンCを同時に摂取可能です。
亜鉛を含むサプリメントには、アブラナ科の植物であるマカを使用した製品もあります。マカについて詳しく知りたい方は、以下のページもご覧ください。
マカとは?期待できる3つの効果や副作用、飲むタイミングについて解説
亜鉛は毛髪の健康を保つために必要な栄養素
亜鉛は毛髪の健康を保つために必要な栄養素です。亜鉛は以下のような食べ物に多く含まれています。
- 牡蠣
- かたくちいわし
- 卵黄
- プロセスチーズ
- 納豆
- アーモンド
- 切干し大根
- 枝豆
- 豚レバー
- 牛もも肉(赤身)
など
亜鉛不足は偏った食事やお酒の飲みすぎ、ストレスによって起こりやすいです。薄毛・脱毛を予防するためにも、食事やサプリメントで亜鉛を摂取しましょう。