エンライトンレーザー(SR/Ⅲ)の治療効果とは?ピコシュア、ピコウェイとの違いも解説
「エンライトンレーザーでシミやタトゥーを除去したい」
「エンライトンと他のレーザー治療器の違いを知りたい」
とお考えではありませんか?
ピコレーザー「エンライトン」は厚生労働省の認可を受けた医療機器です。ピコ秒単位の短い周期でレーザーを照射し、肌へのダメージを抑えた上でシミやタトゥーの除去を目指します。
こちらのページではエンライトンに関して、期待される治療効果や他のピコレーザー機器との違いをまとめました。
当院では患者様一人ひとりに適した治療法を提案し、結果にこだわった治療を行います。
お悩みや症状をしっかりとヒアリングいたしますので、まずは以下のボタンからカウンセリングをお申込みください。
目次
エンライトンとは?キュテラ社が開発したピコレーザー
「エンライトン」(enLIGHTen)は、アメリカのキュテラ社が開発したピコレーザー医療機器です。日本では厚生労働省の認可を受け、シミや肝斑、タトゥー除去などの治療に使用されています。
(参照:厚生労働省|医療機器の保険適用について)
従来の美肌治療に使われてきたQスイッチレーザーは、10億分の1秒の間隔で照射を行うものでした。
一方、ピコレーザーはより短い「ピコ秒」=1兆分の1秒の間隔で照射します。これにより肌へのダメージを抑え、短期間での治療を目指すことが可能です。
キュテラ社のエンライトンは、ピコレーザーの中でも改良を重ねた機器であり、より肌治療に適した設定を行えます。
エンライトンSRとエンライトンⅢの違いは?ポイントは波長の種類
キュテラ社のエンライトンには、第二世代の「エンライトンSR」と第三世代の「エンライトンⅢ」があります。
以下は、それぞれの機器の特性を比較した表です。
エンライトンSR | エンライトンⅢ | |
---|---|---|
レーザーの波長 | 532nm・1064nm | 532nm・670nm・1064nm |
除去できる色素 | 赤・橙・黄・茶・黒 | 赤・橙・黄・茶・黒・青・緑 |
上記の通り、エンライトンSRが2種類の波長を搭載しているのに対し、エンライトンⅢは3種類の波長を搭載しています。
エンライトンレーザーとピコシュアとピコウェイの違い
エンライトンの他にも、各メーカーからさまざまなピコレーザー医療機器が発売されています。
以下の表は、主なピコレーザーの性能を比較したものです。
機器 | エンライトン | ピコウェイ | ピコシュア | スペクトラピコ |
---|---|---|---|---|
メーカー | キュテラ社 | シネロンキャンデラ社 | サイノシュアー社 | ルートロニック社 |
パルス幅 (ピコ秒) |
750ps 2,000ps |
246ps 294ps 339ps |
550~750ps (可変式) |
750ps 2,000ps |
波長 | 532nm 670nm* 1064nm |
532nm 730nm 1064nm |
755nm | 532nm 595nm 660nm 1064nm |
特徴 | ・厚生労働省の承認済み ・ピコレーザーとナノレーザーの両方を照射可能 ・最大パワーが強い |
・厚生労働省の承認済み ・パルス幅が短いため肌へのダメージを抑えられる |
・米国の公的機関「FDA」の承認済み ・ニキビ痕の改善における承認を取得 ・パワーは他の機器に劣る |
・ピコレーザーとナノレーザーの両方を照射可能 ・さまざまな色素を除去できる |
*670nmはエンライトンⅢのみ対応
医療用レーザーは、パルス幅によって色素を破壊するメカニズムが異なります。パルス幅とは、レーザーを照射する時間のことです。
短いパルス幅で照射することで、熱作用が少なく衝撃破で色素を破壊できす。対応できる症状は限られるものの、肌へのダメージを抑えた治療が可能です。
一方、長いパルス幅は熱作用と衝撃破の両方を使って色素を破壊します。赤みや腫れのリスクは高くなりますが、強いエネルギーでの治療が可能です。
エンライトンの特徴は、短いピコ秒単位のパルス幅とあわせて、ピコより長いナノ秒単位のパルス幅でも照射できる点にあります。
シミや肝斑を優しく除去したい場合から、タトゥーを強力に除去したい場合まで、幅広い治療に対応可能です。
エンライトンを用いた3つの治療方法
エンライトンはレーザーの種類や照射方法を変えることで、次の3つの治療が行えます。
- ピコトーニング
- ピコフラクショナル
- ピコスポット
それぞれ特性が異なる治療法です。以下の項目で順番に見ていきましょう。
①ピコトーニング|シミや肝斑を治療
ピコトーニングは、低出力のレーザーを広い範囲に照射する治療法です。主にシミや肝斑の症状に用いられます。
特に肝斑においては、通常のレーザーでは刺激が強く、症状をかえって悪化させる恐れがありました。
ピコトーニングは弱い刺激で少しずつ色素を薄くしていくため、肝斑が悪化するリスクがほとんどありません。
以下のページでは、ピコトーニングの詳しい効果を解説しています。あわせてお読みください。
ピコトーニングはシミや肝斑に効果がある?治療の流れと経過、治療間隔まで解説
②ピコフラクショナル|小じわやニキビ跡を治療
ピコフラクショナルは、高密度のレーザーを照射し、肌の深部に刺激を与える治療法です。主に小じわやニキビ跡の症状に用いられます。
肌の代謝を正常に保つためには、コラーゲンやエラスチンの存在が欠かせません。ピコフラクショナルは真皮の細胞を活性化させ、コラーゲンやエラスチンの産生を促します。
皮膚の表面にはほとんどダメージを与えないため、炎症のリスクを抑えることが可能です。そのため、痛みやダウンタイムがほとんどありません。
以下のページでは、ピコフラクショナルの特徴を詳しく解説しています。あわせてお読みください。
ピコフラクショナルレーザーとは?期待できる2つの効果や料金を解説
③ピコスポット|シミやほくろ、刺青などを除去
ピコスポットは、患部の大きさにあわせてレーザーを照射する治療法です。主にシミやほくろの除去に用いられます。
高い出力のレーザーをショットで照射するため、色素の濃いシミやほくろを短期間で取り除ける可能性が高いです。容易に除去できないタトゥーに対しても、ピコスポットが適しています。
わずかにダウンタイムを必要とするものの、効果を実感するまでの期間が短いことも大きな特徴です。
エンライトンの施術で期待できる3つの治療効果
エンライトンにより期待できる治療効果は、大きく分けて以下の3つです。
- シミ・肝斑・ADMの除去
- タトゥーの除去
- ニキビ跡・毛穴開きの改善
そのほか、小じわの改善や肌のハリのアップも期待できます。以下の項目では、主な3種類の症状について見ていきます。
①シミ・肝斑・ADMの除去
エンライトンは皮膚のメラニン色素を破壊し、シミや肝斑の除去を目指します。
特に肝斑の場合、従来のQスイッチレーザーでは症状を悪化させる恐れがありました。エンライトンは肌へのダメージが少ないため、症状の悪化を防ぎつつ症状を緩和できます。
また、エンライトンはADM(後天性真皮メラノサイトーシス)にも適応可能です。
通常のシミが表皮のメラニンを原因とするのに対し、ADMは真皮のメラニンを原因とします。
エンライトンの最大波長は1064nmであり、真皮にまで到達する長さです。表皮には影響を与えず、ADMの色素のみにダメージを与えることが可能です。
②タトゥーの除去
エンライトンは、タトゥーを除去する目的でも使用されます。メラニン色素と同じように、タトゥーの色素もレーザーによって薄くすることが可能です。
従来のQスイッチレーザーはタトゥー除去ができるものの、反応する色素が黒色や赤色など、除去できるタトゥーの種類にも限りがありました。一方、エンライトンは多色の染料に反応するため、より幅広いタトゥーの治療が期待できます。
ただし、手で彫られたタトゥーは色素が皮下組織にまで達して、レーザーによる治療が困難な場合があります。
手彫りのタトゥーを除去したい場合は、切除や植皮などの外科手術をご検討ください。
③ニキビ跡・毛穴開きの改善
エンライトンは、ニキビ跡の治療にも効果が期待できます。
これは、レーザーが表皮内を刺激して肌の再生を促すためです。自然治癒力が高まった細胞はコラーゲンやエラスチンを増やし、ニキビ跡の傷を修復します。
さらに、コラーゲンやエラスチンには毛穴を引き締めるはたらきもあります。加齢や紫外線によって生じる毛穴開きも、エンライトンによって改善を目指すことが可能です。
当院のエンライトンの料金
アイシークリニックでは、エンライトンSRを使用した複数の治療法をご提案しております。
お悩みの症状にあわせて、以下のページより料金表をご確認ください。
エンライトンの施術は保険適用される?
エンライトンの施術は保険適用可能です。
エンライトンは2020年に厚生労働省の認可を受け、保険適応可能な機器に指定されました。ただし、保険適応となるのは、医師が次の症状と認めた場合に限ります。
症状 | 説明 |
---|---|
太田母斑 | 目から頬にかけて見られる青あざ。女性に多い |
異所性蒙古斑 | お尻や背中以外の場所にできる先天性の青あざ |
外傷性色素沈着 | ケガによって皮膚の中に砂利などの色素が残されたもの |
通常のシミや肝斑、ADMの治療は原則として自由診療になります。
エンライトンSRの施術はアイシークリニックへ
エンライトンは、キュテラ社が開発したピコレーザー医療機器です。ピコ秒(1兆分の1秒単位)の短いパルス幅でレーザーを照射し、シミやタトゥーの除去を目指します。
他のピコレーザーと異なり、エンライトンは長短2種類のパルス幅を症状に応じて使い分けることが可能です。
アイシークリニックでは第二世代の「エンライトンSR」を導入し、患者さまに合わせた治療を行っております。肌トラブルでお悩みの方は、一度当院へご相談ください。
当院では患者様一人ひとりに適した治療法を提案し、結果にこだわった治療を行います。
お悩みや症状をしっかりとヒアリングいたしますので、まずは以下のボタンからカウンセリングをお申込みください。