レチノールとは?効果や副作用、2種類のスキンケアブランドについて解説
- 本コラムの内容について、当院では現時点では取り扱いがございませんが、情報のひとつとしてご利用下さい。
「レチノールって何?」
「レチノールの効果や副作用について知りたい」
とお考えではありませんか?
レチノールは、さまざまな肌トラブルの改善に効果が期待できるビタミンAの一種です。シミやしわ、ニキビやニキビ跡の症状改善を目指します。
美容液やアイクリーム、化粧水などに配合されており、市販品であれば薬局などで購入できます。
こちらのページではレチノールの効果や副作用、2種類のスキンケアブランドについて解説します。
目次
レチノールとは?ビタミンAの一種で肌の症状改善を目指す美容成分
レチノールはビタミンAの一種です。しわやたるみを改善する効果が期待できる美容成分で、肌の細胞体に働きかけて肌の症状改善を目指します。
また、ヒアルロン酸の合成やコラーゲン生成を促進するのも特徴です。肌のみずみずしさやハリを育む効果も期待できます。
レチノールとトレチノインの違いは?トレチノインはレチノールの誘導体
「トレチノイン」とはレチノールの誘導体です。しわやニキビ、シミなどの治療薬に用いられています。
レチノールとトレチノインの違いは次の通りです。
名称 | レチノール | トレチノイン |
---|---|---|
特徴 | ・加齢や紫外線による肌トラブルの改善 ・薬局や通販で販売 |
・皮脂の分泌を抑えてニキビなどの改善を目指す治療薬 ・通販や薬局で販売されていない |
効果 | ・毛穴のたるみ改善 ・シミやしわの改善 ・ニキビやニキビ跡の改善 ・目の周り・目元のハリにアプローチ |
・毛穴の開きや黒ずみの改善 ・シミ・しわの改善 ・ニキビ・ニキビ跡の改善 |
副作用 | ・肌の乾燥 ・肌の赤み ・皮むけ など |
・ポロポロ皮膚が剥がれる ・発赤 など |
トレチノインは医療用医薬品に分類されていることが特徴。医療機関でのみ処方を受けられる治療薬です。
以下のページでは、トレチノインについて詳しく解説していますのであわせてご覧ください。
トレチノインの効果や副作用は?ハイドロキノンとの併用療法や市販品についても解説
レチノール化粧品の濃度はどのくらいが良い?改善したい症状で異なる
レチノール化粧品の濃度の目安は改善したい症状で異なります。
色素沈着やしわに使用されるレチノール濃度は0.25%~2%が目安です。
濃度が高くなると患部に熱感や赤みが起きる「レチノイド反応」が生じやすくなります。レチノイド反応はトレチノインでも起こる可能性はありますが、作用の小さいレチノールの方が軽度です。
ただし、レチノール化粧品の副作用が不安な方は、医師や薬剤師にご相談ください。
レチノールに期待できる5つの効果
レチノールで期待できる効果として、主に次の5つが挙げられます。
- 毛穴の黒ずみ・たるみ改善
- シミの改善・美白効果
- しわ・たるみの改善
- ニキビ・ニキビ跡の改善
- 目の周り・目元のハリにアプローチ
それぞれの効果について詳しく解説します。
効果①毛穴の黒ずみ・たるみを改善
レチノールは、毛穴の黒ずみやたるみの改善に効果が期待できます。
毛穴の黒ずみやたるみの原因の1つが、皮脂の過剰分泌です。
気温の上昇や偏った食生活によって皮脂の分泌量が増加。皮脂によって毛穴の出口が押し広げられて毛穴が黒ずんだりたるんだりします。
レチノールは皮膚の分泌量を正常にして肌のターンオーバーを促進。大きく開いた毛穴やたるんで広がった毛穴など幅広い毛穴トラブルの改善を目指します。
効果②シミの改善・美白効果
レチノールはシミの改善に効果が期待できます。
シミの原因の一つが紫外線によるメラニン色素の蓄積です。紫外線を浴び続けてメラニンが大量に生成されると、ターンオーバーで排出しきれず、蓄積してシミになります。
レチノールは真皮の働きを活性化してコラーゲンの生成を促進。シミなど光老化によるエイジング症状をケアします。
効果③しわ・たるみの改善
レチノールはしわやたるみの改善にも有効です。0.04%レチノールを12週間使用した臨床試験で、しわの改善に効果をもたらしたことが報告されています。
肌のしわやたるみの主な原因は、加齢によって減少するコラーゲンやエラスチンです。肌がたるんで皮膚が寄ってしわが生じます。
レチノールはコラーゲンの生成を促進して、しわやたるみの改善を目指します。
効果④ニキビ・ニキビ跡の改善
レチノールは、ニキビやニキビ跡の改善にも効果が期待できます。
ニキビの原因の一つが、皮脂の分泌量が増加することです。毛穴が詰まってアクネ菌が増殖し、炎症を起こすとニキビが生じます。
また炎症性ニキビを生じた場合、治った後に赤みや色素沈着が原因でニキビ跡が生じることもあります。
皮脂が過剰分泌する一つの原因として、ビタミンAの不足が考えられます。ビタミンAのレチノールは、ニキビ・ニキビ跡の改善および予防に有効です。
効果⑤目の周り・目元のハリにアプローチ
レチノールは目元のハリにアプローチできます。
ヒアルロン酸を生成して水分量を増やし、乾燥しやすい目元にアプローチ。ハリや潤いを与え、肌の内側まで届けてふっくらとした目元へと導きます。
レチノールの効果はいつから出る?効果実感までの期間には個人差がある
レチノールの効果を実感するまでの期間は個人差があります。一般的にスキンケアの効果を実感するには数週間〜数ヶ月の期間が必要とされています。
また、レチノールは治療薬ではありません。化粧品に配合されている成分ですので、効果を実感するためには数ヶ月の継続使用が必要です。
レチノールに副作用はある?肌の乾燥や赤みなど
レチノールで起こりうる副作用は、次の通りです。
- 肌の乾燥
- 肌の赤み
- 皮むけ
など
上記の副作用は「レチノイド反応」とも呼ばれます。新陳代謝が急に促進されることが原因で起こる反応で、自然におさまることがほとんどです。
ただし副作用の症状がひどかったり長引いたりする際は、我慢せずに医師やクリニックにご相談ください。
レチノールの使い方の順番 | 乳液や化粧水の後に使用する
レチノールの使う順番は次の通りです。
- 化粧水や乳液を使用
- レチノールを使用
- アフターケア
レチノールは化粧水や乳液の後に使います。レチノール化粧品は油分なので、初めに使用すると化粧水などの水分が浸透しにくくなるためです。
また使用する際は化粧品に記載されている用法・用量を守ってください。医療機関で処方を受けている場合は、医師に指示された用法・用量で使用しましょう。
レチノール使用期間中は、アフターケアとして保湿を行ってください。
レチノールの使用頻度はどのくらい?毎日使用して良い
レチノール配合の化粧品は、毎日使用しても問題ありません。肌の状態を見ながら化粧品を使用しましょう。
また、敏感肌の方は週に2~3回のペースで使うのが目安です。塗る前にパッチテストを試してみるのもおすすめします。
ただし病院やクリニックで処方された高濃度のレチノールを使う場合は、医師に指示された用法・用量を守ってください。個人の判断で使用しないよう注意しましょう。
レチノール使用後の経過とアフターケア | 紫外線対策を行う
レチノールを使用した肌はターンオーバーが促進されています。肌が乾燥しやすい状態にあるため、しっかりと保湿を行いましょう。
また、紫外線からの影響も受けやすい状態です。レチノイド反応が出ている場合は、皮膚のバリア機能も低下しているので日中の紫外線にご注意ください。
日焼け止めや帽子、日傘などの紫外線対策を行いましょう。
レチノールはビタミンCと併用不可?相性は良くないが併用は可能
レチノールとビタミンCの相性は良くありません。混ぜて使用するとお互いの作用を潰しあって、十分な効果が期待できなくなります。
ただし相性が悪くなるのは、同時に使用する場合または製品を混ぜて使用した場合のみです。ビタミンCを使用した後にレチノールを使用するなど、順番に使用すれば併用しても問題ありません。
肌に浸透しにくいビタミンCに対して油性のレチノールを用いることで、浸透をサポートしてくれると考えられています。
レチノールとハイドロキノンは併用可能?併用には注意が必要
ハイドロキノンは美白効果が期待できる成分です。メラニン色素の生成を阻害して、美白効果や茶色いニキビ跡の改善効果が期待できます。
レチノールトハイドロキノンは基本的に併用が推奨されません。
レチノールは長期的に使用する一方で、ハイドロキノンは短期的に症状改善を目指す成分で、2つの相性が良くないためです。
併用の仕方によっては、強い作用によって炎症を起こす恐れがあります。
ただし、レチノールと同じビタミンAの「トレチノイン」であれば、ハイドロキノンと併用可能です。
以下のページでは、ハイドロキノンについて詳しく解説していますのであわせてご覧ください。
ハイドロキノンとは?期待できる2つの効果や副作用、トレチノインとの併用について解説
レチノール配合の化粧品とは?アイクリーム・美容液・化粧水など
レチノール配合の化粧品には、次のようなタイプがあります。
- アイクリーム
- 美容液
- 化粧水
など
化粧品によって、さまざまな肌トラブルに対して症状改善の効果が期待できます。
また、レチノール配合の化粧品を取り扱うブランドも多いです。各ブランドの化粧品で期待できる効果や副作用は異なります。
レチノール配合のスキンケアブランドについて、以下で詳しく解説します。
レチノール配合のスキンケアブランド | 2種類のブランドを比較
レチノール配合のスキンケアブランドには、さまざまな種類があります。2種類のブランドの違いについては、次の通りです。
名称 | エンビロン | ゼオスキン |
---|---|---|
特徴 | ・ビタミンAの濃度を徐々に上げていくステップアップ方式 ・肌の状態に合わせてビタミンAを取り込む |
・医療機関専門のスキンケアブランド ・複数の製品を組み合わせて症状改善を目指すプログラム |
効果 | ・ニキビの改善 ・毛穴開きの改善 ・シミの予防・改善 |
・ニキビやニキビ跡の改善 ・シミやそばかすの改善 ・くすみの改善 |
副作用 | ・赤み・ほてり ・患部の腫れ ・乾燥・かゆみ ・ニキビや吹き出物の悪化 ・ビニール肌 など |
・患部の赤み ・患部のかゆみ など |
ブランドによって期待できる効果や副作用は異なります。そのため、診察を受けながら自分に適したブランドを選択することが大切です。
それぞれのブランドの特徴について詳しく解説します。
エンビロン | さまざまな肌トラブルの改善を目指す化粧品
エンビロンは、ビタミンAを配合したスキンケア化粧品です。肌の乾燥やニキビなどさまざまな肌トラブルに対して効果が期待できます。
また、8種類のステップアップ商品があるのも特徴。カウンセリングを受けた上での購入となりますが、改善したい症状に適した化粧品を使用できます。
このほか、ノンカウンセリング商品も販売されている化粧品です。初めての方向けにトライアルセットも販売されています。
以下のページでは、エンビロンについて詳しく解説していますのであわせてご覧ください。
エンビロンとは?効果や使い方、ゼオスキンとの違いについて解説
ゼオスキン | 医療機関専門のスキンケアブランド
ゼオスキンは、医療機関専門のスキンケアブランドです。市販の化粧品と比べて成分や目的が異なるため、使うためには医療機関で処方を受ける必要があります。
また、日焼け止めや洗顔料、美容液など複数の種類があるのも特徴。組み合わせて利用することで肌トラブルの改善や防止を目指せます。
以下のページでは、ゼオスキンについて詳しく解説していますのであわせてご覧ください。
ゼオスキン(ZO SKIN HEALTH)の値段や効果は?洗顔や日焼け止めなどの種類を紹介
レチノールは薬局やドラッグストアで買える?市販品は購入可能
レチノールは医薬部外品に該当します。そのため薬局やドラッグストア、楽天やAmazonなどの通販で配合製品を購入可能です。
ただし、先ほど紹介したスキンケアブランドは医療機関で処方を受けるのが一般的とされています。
市販品の効果や副作用が不安な方は、医師やクリニックに相談して自分に適した製品の処方を受けましょう。
レチノールはシミやしわを改善して美肌へと導くビタミンA
レチノールは、肌のトラブルを改善して美肌へと導くビタミンAの一種です。以下の症状に対して改善効果が期待できます。
- 毛穴の黒ずみ・たるみ
- シミ
- しわ・たるみ
- ニキビ・ニキビ跡
- 目元の乾燥
など
使用する場合は記載されている用法・用量や医師の指示に従ってください。敏感肌の方は、週に2~3日を目安に使用しましょう。
レチノールの使用をお考えの方、使用を迷っている方は一度医療機関へ相談しましょう。
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