イノトックスとは?3つの効果や持続期間、他のボトックス注射との違いを解説
- 本コラムの内容について、当院では現時点では取り扱いがございませんが、情報のひとつとしてご利用下さい。
「イノトックスの効果や持続期間は?」
「イノトックスと他のボトックス注射の違いを知りたい」
とお考えではありませんか?
イノトックスとはボトックス注射の一種です。リジェノックスやコアトックスよりも効果時間が長く、4~9ヵ月の間効果が持続するといった特徴があります。
こちらのページでは、イノトックスの効果や副作用、他のボトックス注射との違いについて解説します。
イノトックスによる治療が自分に適したものか判断できるようになるため、ぜひ最後までご覧ください。
なお、ボトックス注射に興味がある方は下記の記事もおすすめです。期待できる効果や副作用、どのような人におすすめかを解説しています。
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目次
イノトックスとは?韓国メディトックス社製のボツリヌストキシン
イノトックスとは、韓国のメディトックス社が開発し、アメリカのアラガン社が販売しているボツリヌストキシン製剤です。
イノトックスは液状型です。通常、ボツリヌストキシン製剤は粉末状となっており、生理食塩水で濃度を薄めて(希釈して)使用されます。
それに対して、イノトックスは希釈する必要がないため、濃度のバラツキが生じににくく、希釈時の細菌感染のリスクを抑えられるメリットがあります。
また、イノトックスはヒト血清アルブミンを使用していません。
ヒト血清アルブミンは従来のボトックス注射の保存剤として使用されており、発熱やじんましん等の副作用が米国の政府機関「FDA」に報告されていました。
これらの副作用のリスクを抑えられるのも、イノトックスの特徴と言えます。
イノトックスの3つの効果
イノトックスの期待できる効果は次の3つです。
- エラの張りを改善
- 口角を引き上げて優しい印象に
- 肩こりの治療
以下では、それぞれの効果について詳しく解説しています。
効果①エラボトックス|エラの張りを改善
イノトックスには「エラボトックス」とも呼ばれるように、エラの張りを改善する効果が期待できます。
エラが張っているように見える原因の一つが、咬筋の発達です。
咬筋とは、口で何かを噛むときに使用する筋肉のこと。食いしばりや歯ぎしりの癖があると発達しやすく、エラが張って見えます。
イノトックスを咬筋に注射することで咬筋の動きが弱まり、咬筋の発達を抑制。徐々にスッキリとしたフェイスラインになる効果が期待できます。
効果②口角ボトックス|口角を引き上げて優しい印象に
イノトックスは、口角を引き上げる「口角ボトックス」の効果が期待できます。
口角下制筋に作用させて口角を上がりやすくし、周りの人へ優しい印象を与えることが可能です。
また、唇の上の縦じわや笑った際に歯茎が出る症状「ガミースマイル」も改善。口周りのしわが気になる方や、歯茎が乾きやすいといった悩みを持っている方にもイノトックスが向いています。
効果③肩ボトックス|肩こりの治療
イノトックスには、「肩ボトックス」とも呼ばれる肩こりの治療効果も期待できます。
肩こりの原因の一つが、首や背中など肩付近の筋肉の緊張です。症状が悪化すると、吐き気や頭痛などの原因に繋がります。
イノトックスを肩に注射することで、肩付近の筋肉の緊張を緩和。重い肩こりの症状を改善する効果が期待できます。
また、肩の筋肉の発達を抑えることでスラっとした美肩作りも可能です。
肩こりや肩の張りに悩んでいる方には、イノトックスの利用が適していると言えます。
イノトックスの適応部位|ふくらはぎや表情じわにも有効
イノトックスの適応部位は次の通りです。
- エラ
- 口角
- 肩
- ふくらはぎ
- 表情じわ
イノトックスはエラや口角の他に、表情筋の動きが原因で生じる表情じわの改善効果も期待できます。
表情じわにイノトックスを注射することで表情筋の動きを抑制。目尻や眉間の深いしわの改善を目指します。
また、イノトックスはふくらはぎの痩身治療にもおすすめです。
発達したふくらはぎの筋肉(腓腹筋)にイノトックスを注射することで発達してしまった筋肉を退縮。それにより、ふくらはぎを細くする効果が期待できます。
イノトックスの効果持続期間は?4~9ヶ月が目安
イノトックスの効果持続期間には個人差がありますが、4~9ヶ月が目安です。
イノトックスの効果を実感しはじめるタイミングの目安は施術後3日後から。2週間ほどでピークをむかえ、4~9ヵ月の間効果が持続します。
イノトックスは抗体ができやすい?抗体ができるのは稀
イノトックスを含め、ボトックス注射は抗体ができると効果が出にくくなります。しかし、抗体ができるのは非常に稀です。
ボトックス注射による抗体は、使用量が増えるほどできやすくなり、年間使用量が500単位を超えると抗体ができるリスクが高まると言われています。
1回の施術で使用する量の目安が以下の通りです。
施術部位 | 使用量 |
---|---|
梅干しじわ | 4~8単位 |
目尻、眉間 | 12~20単位 |
エラ、肩、ふくらはぎ | 50~150単位 |
一度イノトックスを注射すると4~9ヶ月の間効果が持続するため、年間500単位も使用することは基本的にありません。
ただし、イノトックスが注入したい筋肉に効いていなかったり、注入する量が相対的に少なかったりすると効果が出にくくなります。
効果が出にくい方は一度の注入量を多くし、年間の注射回数を減らすといった調整が大切です。
イノトックスの副作用|注入部の赤みや軽度な腫れ
イノトックスの注射による副作用は次の通りです。
- 赤み
- 腫れ
- 内出血
上記の副作用は、1週間程度でおさまるケースがほとんどです。治療当日は注入部位を触らないようにし、術後3日間は飲酒やマッサージ、サウナを避けるようにしましょう。
また、イノトックスは妊娠中の方には注射できません。妊娠を予定している方も母体や胎児への影響リスクを抑えるために、注射後3ヶ月程度は避妊することが推奨されています。
韓国製のボトックス注射は危険?効果や副作用は大きく変わらない
イノトックスのような韓国製のボトックス注射は「危険なのでは?」と不安になっている方もいるかと思います。
しかし、韓国製とアラガン社製のボトックス注射における効果や副作用に大きな違いはありません。
またアラガン社製はFDA(アメリカ食品医薬品局)、韓国製のイノトックスはKFDA(韓国食品医薬品安全庁)と、各国の政府機関から承認を受けています。
韓国製のボトックス注射の中には、NABOTAのようにFDAとKFDAの両方で承認を受けている製剤もあります。
ボトックス注射を選ぶ際には「韓国製かアラガン社製か」で選ぶのではなく、各ボツリヌストキシン製剤の特徴によって選びましょう。
イノトックスと他のボトックス注射の違い|種類によって特徴が異なる
イノトックスのような注射は「ボトックス注射」と呼ばれていますが、そもそも「ボトックス」というのはアラガン社の製品名です。
そのため、正しくはボツリヌストキシン注射と言います。
イノトックスと他のボトックス注射の違いをまとめた表が次の通りです。
ボトックス注射名 | メーカー | 特徴 | 効果部位 |
---|---|---|---|
イノトックス | メディトックス社 | 希釈の必要がない液状型の製剤 | エラ、口角、肩、ふくらはぎ、表情じわ |
ボトックスビスタ | アラガン社 | 日本厚生労働省で承認を受けている製剤 | エラ、表情じわ |
ニューロノックス | メディトックス社 | 日本国内でも販売実績が豊富な製剤 | エラ、ふくらはぎ、ワキ |
リジェノックス | ハンズバイオメド社 | ボツリヌス菌やエンドトキシン(毒素)を抑えた製剤 | エラ、口角、肩、ふくらはぎ |
NABOTA | デウン製薬 | 純度98.7%の天然ボツリヌス毒素を配合 | 眉間、目尻、ほうれい線、肩、ふくらはぎ |
コアトックス | メディトックス社 | ヒト血清アルブミンと複合タンパク質を除去 | しわ、エラ、ふくらはぎ、肩、口元 |
ボツラックス | ヒューゲル社 | ボトックスビスタのジェネリック医薬品に相当 | しわ、ワキ、エラ、肩、ふくらはぎ |
ゼオミン | メルツ社 | 複合タンパク質を含まない | しわ、エラ、ワキ、リフトアップ |
以下では、ボトックス注射それぞれの特徴を解説します。
ボトックスビスタ|日本厚生労働省の承認を受けている
ボトックスビスタは、ボトックス注射を開発したアラガン社製のボトックス注射です。
ボトックスビスタの特徴として、日本の厚生労働省の承認を得ている点が挙げられます。ボトックス注射の中でも厚生労働省の承認を得ているのはボトックスビスタだけです。
日本だけではなく、イギリスやドイツ、フランスなど世界60ヶ国以上で用いられています。
ボトックスビスタについて詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
ボトックスビスタとは?ボツラックスとの違いや効果、副作用について解説
ニューロノックス|日本で高い販売実績
ニューロノックスは、日本で広く用いられているボトックス注射です。
ニューロノックスは、国内で100万本以上の販売実績があり、臨床の現場でも用いられています。
また、KFDA(韓国食品医薬品安全庁)の認可を受けているのも特徴です。国内のみではなく、全世界で使用されています。
ニューロノックスについて詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご確認ください。
ニューロノックスはエラボトックス注射の一種!効果の持続期間や副作用を解説
リジェノックス|アラガン社製ボトックスを目標に開発
リジェノックスは、韓国のハンズバイオメド社のボトックス注射です。アラガン社製ボトックスを目標に開発された経緯があり、ボトックスと効果の違いはほぼありません。
また、ボツリヌス菌以外の毒素を抑えており、副作用の発生頻度がその他のボツリヌストキシン製剤よりも減少しているといった特徴があります。
KFDA(韓国食品医薬品安全庁)の認可も受けており、欧米では10年以上、美容外科や美容皮膚科の現場で使用されている製剤です。
リジェノックスについて詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご確認ください。
リジェノックスとは?5つの効果と副作用、他のボトックス注射との違いを解説
NABOTA|純度98.7%の天然ボツリヌス毒素を配合
NABOTA(ナボタ)は、韓国最大の医薬品メーカーであるデウン製薬が製造したボツリヌストキシン製剤です。現在、世界約60ヶ国で導入されています。
NABOTAは、FDAとKFDAの両方の承認を受けている製剤です。表情じわやたるみ以外にも多汗症やガミースマイルの改善効果が期待できます。
また、純度98.7%の天然ボツリヌス毒素を配合。純度が高いと、耐性や副作用の発生頻度が低くなるとされています。
コアトックス|複合タンパク質を除去した製剤
コアトックスはイノトックスと同じく、韓国のメディトックス社が開発しているボツリヌストキシン製剤です。
コアトックスの特徴として、ヒト血清アルブミンと複合タンパク質を除去している点が挙げられます。
複合タンパク質はボトックス注射の抗体ができる原因です。複合タンパク質を除去することで、繰り返し注射しても持続期間が落ちにくくなります。
さらに、保存剤のヒト血清アルブミンも含まれていないため、他のボツリヌストキシン製剤と比べてアレルギーや副作用のリスクが少ないことが特徴です。
コアトックスについて詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご確認ください。
コアトックスは韓国製のボトックス注射|効果や持続期間、ニューロノックスとの違いを解説
ボツラックス|ボトックスビスタのジェネリック医薬品に相当
ボツラックスは、KFDAの承認を受けているヒューゲル社製のボトックス注射です。効果や持続期間はボトックスビスタと変わりません。
ボトックスビスタのジェネリック医薬品に相当する製剤でアラガン社製のボトックスに比べて治療費用を抑えられるといったメリットがあります。
ゼオミン|複合タンパク質を含まない製剤
ゼオミンは、メルツ社が開発したドイツ製のボツリヌストキシン製剤です。アラガン社のボトックス注射と違い、複合タンパク質を含まないという特徴があります。
複合タンパク質を含まないと耐性ができにくく、通常の効果持続期間が期待できます。
さらにゼオミンは、コラーゲン生成を促進する効果が期待できる水光注射との併用も可能です。
水玉注射による治療について詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご確認ください。
まとめ:イノトックスは長期間効果を持続させたい人におすすめ
イノトックスとは、ボトックス注射の一種です。液状型ボツリヌストキシン製剤で、希釈時の濃度のばらつきがなく、適量を注射しやすいといった特徴があります。
イノトックスで期待できる効果は、次の3つです。
- エラの張りを改善
- 口角を引き上げて優しい印象に
- 肩こりの治療
その他のボツリヌストキシン製剤である、リジェノックスやコアトックスよりも効果持続期間が長く、約4~9ヵ月の効果持続が期待できます。
なお、ボトックス注射に興味がある方は下記の記事もおすすめです。期待できる効果や副作用、どのような人におすすめかを解説しています。
ボトックス注射とは?期待できる5つの美容効果と考えられる副作用
「おでこのシワが気になる」 「首元の筋肉が張って慢性的な肩こりで悩んでいる」 などとお悩みではありませんか? アイシークリニックはボトックス注射で小顔効果やシワの改善へ導きます。 こちらのページでは、 ...