ニキビ跡の種類や原因は?治療方法や料金についても解説
目次
ニキビ跡について
ニキビは皮脂分泌が活発なTゾーン(額、鼻、顎)に好発します¹。炎症性ニキビが真皮層まで達すると、治癒過程で色素沈着やクレーター状の瘢痕(ニキビ跡)が形成される可能性があります²。形成されたニキビ跡、特にクレータータイプは真皮構造の変化を伴うため、セルフケアでの改善は困難とされています³。また、ニキビ跡の治療方法は保険適用にならないものが多いため、一般の皮膚科で満足のいく治療を受けることが困難です。
現在ではピーリングや注入治療など、治療方法の選択肢が多く存在するため、治療方法に悩んでいる方も多いと思います。当院では、患者様が安心・納得して治療に臨めるよう効果的な治療方法を導入しています。まずはお気軽にご相談ください。
ニキビ跡の種類
-
赤み
炎症後紅斑(PIE: Post-Inflammatory Erythema)と呼ばれる状態で、毛細血管の拡張や新生血管の形成により赤みが持続します⁴。
ニキビと間違ってつぶそうとすると、肌をさらに傷つける可能性があるので注意してください。赤みタイプのニキビ跡は6ヶ月~2年程度で自然改善する場合もありますが⁵、適切な治療により改善期間の短縮が期待できます。 -
色素沈着
ニキビの炎症によって生成されたメラニンが原因で、茶色いシミのようなニキビ跡ができた状態です。ニキビができた部分は肌のターンオーバーが乱れてしまい、古い角質の排出が上手くいかなくなります。すると、メラニンが肌に残ってしまい色素沈着になってしまうのです。炎症後色素沈着(PIH: Post-Inflammatory Hyperpigmentation)は、表皮レベルでは6ヶ月~2年で自然改善することが報告されていますが⁶、真皮レベルの色素沈着は長期間残存する傾向があります。紫外線曝露は色素沈着の悪化因子となるため⁷、適切な遮光対策が重要です。メラニン色素が真皮深層まで及んでいると、自然治癒が期待できないため、治療も長期化する可能性があります。
-
クレーター
ニキビの炎症が皮膚の真皮深層まで達し、治癒した後にクレーター状の凹みができてしまった状態です。炎症性ニキビが真皮深層まで達すると、コラーゲン線維の破壊と異常な創傷治癒過程により、萎縮性瘢痕(クレーター)が形成されます⁸。Goodman分類では、アイスピック型、ボックス型、ローリング型に分類されます⁹。アイスピック型やボックス型などさまざまな種類があります。皮脂腺が発達した顔面中央部(眉間、鼻周囲、頬)に好発し¹⁰、遺伝的素因や創傷治癒能力の個人差が影響します¹¹。炎症性ニキビの圧出は瘢痕形成のリスクを高めるため避けるべきです¹²。クレーターになってしまうと、皮膚が硬くなってしまうこともあり、元の状態に戻すことは非常に困難になります。軽症であれば、ケミカルピーリングなどで症状の改善が期待できるので、早めにクリニックへ相談するほうが良いでしょう。
-
しこり
ニキビの炎症が皮膚の深い部分にまで及んでしまい、皮膚が過剰に再生されることで、肌の表面が膨れてしまった状態です。触れても痛みを感じることはありません。治療には、ニキビ注射やフラクショナルレーザーを用います。粉瘤というできものとよく似ているため、見間違うことが多いのも特徴です。もし粉瘤だった場合は手術が必要になることもあるので、大きく膨れしこりのような状態になってしまったらクリニックに相談しましょう。
-
ケロイド
しこりよりも状態が悪化し、ミミズ腫れのようになってしまったのがケロイドです。同じ場所に何度もニキビができてしまい、皮膚の再生を繰り返し行うことで次第に大きくなってしまったニキビ跡のことを言います。フェイスラインや顎下など皮膚が常に張っている部位にできやすいのが特徴です。自然治癒をする傾向がなく、周りの健常部にしみ出すように広がります。通常いくつかの治療法を組み合わせて治療にあたり、症状によっては1~4年ほど要することがあります。
-
ニキビ跡ができるまでのメカニズム
ニキビ跡は以下のような過程で形成されます。
①毛穴から皮脂が増える
②白ニキビができる
③皮脂が溜まり、炎症が起こって
赤ニキビになる④アクネ菌が皮膚組織を破壊し、
毛穴の構造が崩れる⑤ニキビが治癒した後も
ニキビ跡として残ってしまう
ニキビ跡の治療方法と料金相場
ニキビ痕治療には現在多くの種類があり、各クリニックによって導入している治療方法も異なります。
一般的な治療方法といえる5つの方法について、特徴やメリット、デメリット、料金相場をご紹介します。
\当院の治療方法/
ケミカル ピーリング ![]() |
レーザー・ 光治療 ![]() |
イオン導入![]() |
LED治療![]() |
ダーマペン![]() |
|
---|---|---|---|---|---|
特徴 | 表皮角質層の剥離による肌質改善¹⁷ | 真皮リモデリングによりクレーター改善が期待される¹⁹ | 微弱な電流を流すことでイオン化した美容成分を肌の深くに浸透させる | 目的に合わせて波長の調節が可能 | ダウンタイムが短い リフトアップ効果 |
施術時間 | 60分 | 5~15分 | 20分 | 20分 | 20分 |
即効性 | 2~4週間で効果発現¹⁸(個人差あり) | 3ヶ月~ | 1回で実感 | 3ヶ月~ | 5ヶ月ほど |
ダウンタイム・副作用 | わずかにピリピリと感じる | かさぶた、赤み | 赤み、熱感 痛み、腫れ |
なし | 赤み・皮むけ 肝斑の悪化 |
料金相場 | 10,000円(税込11,000円) | 25,000円(税込27,500円) | 8,000円(税込8,800円) | 5,500円~(税込6,050円〜) | 14,000円(税込15,400円) |
保険適用 | 適用外 | 適用外 | 適用外 | 適用外 | 適用外 |
メリット | 肌のターンオーバーが正常化 ニキビの予防にもなる |
シワ・たるみの改善 肌質の改善 |
他の治療と同日に施術できるため、短期間で高い効果を見込める | 肌への刺激が少ない | マイクロニードリングによる創傷治癒反応でコラーゲン産生を促進²⁰。施術当日のメイクは感染リスクを考慮し推奨されません²¹。 |
デメリット | 紫外線の影響を受けやすくなる アスピリンアレルギー、アスピリン喘息を持つ方は治療を受けられない |
炎症後色素沈着(発生率:アジア人で5~15%)²³、一時的な紅斑(2~7日持続)²⁴などが報告されています。 抗リウマチ薬の服用歴が一度でもある方や皮膚に炎症のある方は治療を受けられない |
心臓疾患や悪性腫瘍、ヘルペスがある方は治療を受けるられない | 解明されていない点が多い | 金属アレルギーだと受けられない 施術後6時間はアフターケアができない |
当院での各治療の料金詳細はニキビ・ニキビ跡の料金表をご覧ください。
ニキビ跡が治るまでの期間
ニキビ跡の改善期間は重症度と治療法により異なり、軽度の色素沈着で3~6ヶ月¹³、中等度のクレーターで6ヶ月~2年程度を要することが報告されています¹⁴。赤みや色素沈着の改善に用いるケミカルピーリングでも、ある程度改善するまでに2週間おきに5回程度の施術が必要になるからです。重度のニキビ跡になってしまうといくつかの治療法を組み合わせて治療を行う必要があるので、長期にわたります。肥厚性瘢痕やケロイドの治療は複合的アプローチが必要で、完全改善まで1~4年の長期治療を要する場合があります¹⁵。治療抵抗性の症例では再発率が10~50%と報告されています¹⁶。
アイシークリニックのニキビ跡治療
当院では医師の診断により、「ダーマペン4」と呼ばれるニードルを使用した施術を行います。
高周波ニードル治療「ダーマペン4」

ダーマペン4は微細な針で肌に小さな穴を開け、自然治癒により肌を美しくする治療法です。治療時間は治療する範囲によって変わりますが、1回およそ20分の治療時間で終了します。使用する針は微細なもののためダウンタイムもほとんどなく、施術した当日にメイクをすることも可能です。痛みに関しては個人差がありますが、使用する針が微細なものであるためほとんど感じない程度です。不安な方は医師にお伝えいただければ、麻酔をご用意しますのでご安心ください。
以下の方は治療適応外となります:
- 活動性皮膚疾患(湿疹、感染症)²⁵
- 妊娠中・授乳中(安全性未確立)²⁶
- ケロイド体質(瘢痕悪化リスク)²⁷
- 免疫抑制状態(創傷治癒遅延)²⁸

施術時間 | 20分程度 |
---|---|
施術サイクル | 3~4週間ごとに1回 |
起こりうるリスクや副作用 | 赤み、皮むけ、肝斑の悪化、金属アレルギー |
初回治療料金 | 4,500円(税込4,950円) ※気になる顔パーツ1部位のみ。お一人様1回まで。 |



























ニキビ治療の流れ
-
お電話またはWEBフォームにてご予約をお取りください。
-
患者様のお悩みやご希望を伺いながら治療をいたします。ご不明な点などがあれば、お気軽にご相談ください。
-
ニキビ跡治療に詳しい医師の診察を受け、ニキビ・ニキビ跡の原因を特定し、当院での診療計画についてお話します。
-
一人ひとりの肌や症状にあったオーダーメイドの治療や施術をご提案します。
ニキビ跡治療に関するよくあるご質問
どのくらいの期間で効果があらわれますか?
患者様の状態によって異なりますが、最短でも3ヶ月程度かかります。 お客様の症状やご都合に合わせた治療をご提案いたします。
1回の治療で効果があらわれますか?
患者様の状態によって異なりますが、通常は複数回の治療をおすすめしております。
背中やデコルテのニキビ跡も治せますか?
はい、可能です。
当院では全身の治療を行っておりますので、お気軽にご相談ください。
ニキビ跡の治療で保険が適用される場合はありますか?
お薬の処方以外は基本的に自費診療となります。
ニキビ跡の治療は痛いですか?
治療に微細な針を使用する場合は、つねられたような痛みを感じることがあります。なお、当院では必要に応じて麻酔を使用することができますのでご安心ください。
ニキビ跡治療はアイシークリニックにおまかせください
ニキビ跡が残るくらいにニキビが悪化してしまうと、治療に長い時間がかかってしまいます。さらに、複数回の施術を受けないとなかなか効果も現れないので、不安になってしまうことでしょう。
当院では専門医が結果重視の診断・治療を行っております。患者様の状態をしっかりと見極めた上で適切な治療方法を提供いたしますので、ニキビ跡にお悩みの方はぜひご相談ください。
当院でのニキビ治療の料金詳細はニキビ・ニキビ跡の料金表をご覧ください。
当院での治療実績
【症例紹介】30代女性・あご下のニキビ(慢性ニキビ)に対するアグネス治療(2025年8月3日更新)
こちらの患者様は、30代女性。あご下に繰り返しできる炎症性ニキビに長年お悩みで、アイシークリニック新宿院にご来院いただきました。診察の結果、皮脂腺の過剰な働きが原因と判断し、皮脂腺そのものをターゲットとする「アグネス(AGNES)」治療を実施いたしました。治療後は再発も抑えられ、あご下の赤みや腫れも改善。根本治療によって、肌質の安定化と見た目の清潔感を実感していただいています。
【症例紹介】30代男性・顔のニキビ跡に対するダーマペン治療(2025年8月14日更新)
こちらの患者様は、30代男性。頬からあごにかけて残るニキビ跡(クレーター状の瘢痕)に長年悩まされており、肌質改善を目的にアイシークリニック新宿院へご相談いただきました。診察の結果、肌の凹凸を改善するために「ダーマペン4」によるマイクロニードル治療を複数回実施。施術時には皮膚の再生力を高める成長因子や薬剤も併用し、効果を最大限に引き出しました。現在はニキビ跡のへこみも目立ちにくくなり、肌全体の質感・トーンも大きく改善されています。男性の肌悩みにも対応できる施術として、ご満足いただけた症例です。
参考文献
- Thiboutot D, et al.
New insights into the management of acne: an update from the Global Alliance to Improve Outcomes in Acne group.
J Am Acad Dermatol.
2009;60(5):S1-50. - Fabbrocini G, et al.
Acne scars: pathogenesis, classification and treatment.
Dermatol Res Pract.
2018;2018:3049561. - Connolly D, et al.
Acne scarring pathogenesis, evaluation, and treatment options.
J Clin Aesthet Dermatol.
2017;10(9):12-23. - Rivera AE.
Acne scarring: a review and current treatment modalities.
J Am Acad Dermatol.
2008;59(4):659-676. - 日本皮膚科学会
尋常性痤瘡治療ガイドライン2017
日本皮膚科学会
2017 - American Academy of Dermatology
Guidelines of care for the management of acne vulgaris.
J Am Acad Dermatol.
2016;74(5):945-973. - Layton AM, et al.
Global Alliance to Improve Outcomes in Acne: consensus on acne scar classification.
Br J Dermatol.
2019;180(5):1146-1152. - Aust MC, et al.
Percutaneous collagen induction therapy: an alternative treatment for scars, wrinkles, and skin laxity.
Plast Reconstr Surg.
2008;121(4):1421-1429. - Goodman GJ, Baron JA.
Postacne scarring: a qualitative global scarring grading system.
Dermatol Surg.
2006;32(12):1458-1466. - Manstein D, et al.
Fractional photothermolysis: a new concept for cutaneous remodeling using microscopic patterns of thermal injury.
Lasers Surg Med.
2004;34(5):426-438. - Hantash BM, et al.
In vivo histological evaluation of a novel ablative fractional resurfacing device.
Lasers Surg Med.
2007;39(2):96-107. - Singh A, Yadav S.
Microneedling: advances and widening horizons.
Indian Dermatol Online J.
2016;7(4):244-254. - Fabbrocini G, et al.
Chemical peels: what’s new and what isn’t new but still works well.
Facial Plast Surg.
2014;30(2):143-178. - Doddaballapur S.
Microneedling with dermaroller.
J Cutan Aesthet Surg.
2009;2(2):110-111. - Roques C, Téot L.
The use of corticosteroids to treat keloids: a review.
Int J Low Extrem Wounds.
2008;7(3):137-145.
医学的免責事項
本サイトの情報は一般的な医学情報の提供を目的としており、個別の診断や治療の代替となるものではありません。症状や治療法について不明な点がある場合は、医師にご相談ください。